ハックルベリーに会いに行く
1994:その14(1,728字)
1980年代を語る上では、あらゆる意味でユーミンとサザンが欠かせない。荒井由実(松任谷由実)とサザンオールスターズだ。特に「時代を読み解く」ということにおいては、この二組が最重要となる。
この二組……というより二人(荒井由実と桑田佳祐)は特別である。彼らはまさにシャーマンで、時代の空気をすくいあげ続けた。時代のガス抜きをし続けた。
そうして、当時の人はまだ誰も意識できていなかった「時代の奔流」への対処法を、暗示的にではあったが人々に提示して見せたのだ。
その価値に気づいている人は、いまだに一人もいないだろう。手前味噌で恐縮だが、これはぼくが先週気づいたことなのだ。
この二人を研究すれば、シャーマンとは何か、あるいは時代の流れを汲み取るとは何かということが、かなり概念的、構造的に理解できるようになる。
二人に共通するのは作詞・作曲をするということである。自分でも歌うが、他人にも歌を提供する。
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