ハックルベリーに会いに行く
劣化する人:その22(1,776字)
2024年の今、劣化する人が目立っているのは、単純に劣化する人が行き詰まっているからだろう。行き詰まっている理由はただ一つで、コンピューターの進化などによって「モノマネ人間」の需要が極端に下がったからだ。
例えば、昔はどこの会社でも「電話番」というのが重要な仕事だった。おそらく2010年くらいまでは重要だった。出るタイミングや応答の文言などが、高度にマニュアル化されていた。
そして、そういうものが得意なのはモノマネ人間だった。電話番の他に、メーカー企業はどこもたいていカスタマーセンターという部門(はじめは内部組織がほとんどだったが、次第に外部委託がほとんどになった)があり、客からの問い合わせや苦情に対応していた。
そういうところで働く人間は、モノマネが上手ければ上手いほど良かった。なぜなら業務は高度にマニュアル化されていたので、それをどれだけ正確に再現できるかがだいじだったからだ。
80年
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