釈迦は仕事を禁じた。
なぜか?
それは、その方が本質的に生きられるからだ。

ではなぜ仕事をしないと本質的に生きられるのか?
それは、仕事というのは執着を生み出すからである。そして執着こそが本質的な生き方を阻害する。だから、仕事を取り除くことで本質的に生きる道は開かれやすくなる。

ではなぜ仕事は執着を生み出すのか?
それを語る前に、まず前提としてほとんどの人がそのことを知らないということがある。誰も仕事が執着を生み出すと思っていない。想像すらしていない。だから厄介なのだ。

そして、なぜ仕事が執着を生み出すかといえば、それは仕事をすると「他の人に役立っている」という実感を抱きやすいからだ。しかしこれこそが執着を生み出す麻薬である。

「他の人の役に立っている」と思うと、それがあまりにも心地いいので溺れてしまう。その快感を得るために仕事をするようになる。そうしてどんどんと本質から外れていくのだ。