ハックルベリーに会いに行く
競争考:その26「ゆとり世代に迫るタイムリミット」(2,563字)
ゆとり世代は、ほとんど競争をしないままに大人になった。そうして、社会に出てからも競争から逃げたことで、上の世代の恨みを買い、社会の中での立場をなくした。それが原因となって、老人と若者の格差が拡大したり、ブラック企業が増えたり、就活がエスカレートしたりといった問題を生み出した。
しかしそれらは、これから起こるであろう問題に比べれば、まだまだ軽いものだ。これから起こるであろう問題に比べると、ほんの前哨戦に過ぎない。
実は、ゆとり世代には新たなる危機が迫っている。あるタイムリミットが迫っているのだ。
それは、ゆとり教育ではなくなった「非ゆとり世代」が、新たに社会に出てくる――ということだ。
ゆとり教育は、2010年に終わった。その年、文科省の学習指導要領から「ゆとり」の文字が消された。
ちょうどその年、ぼくはテレビの企画で、母校の小学校に授業に行く機会を得た。そこで、小学校6年生の子供たちに、丸
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