ハックルベリーに会いに行く
川崎市で中学一年生が殺された事件の「劇的空間」について(1,529字)
川崎市で中学一年生が殺された事件において、犯人グループは「川崎国」を名乗っていたそうだ。これは明確に「イスラム国」の影響だろう。ここのところ、メディアでは連日イスラム国についての報道が為され、それを見た少年たちが「憧れ」て、それと似たような行動を起こしたのだ。
――と、ここでぼくが注目したいのは、「イスラム国」には少年たちが憧れるような何かがあった、ということだ。そこで今日は、その「何か」とは何か、ということについて考えてみたい。
イスラム国の「憧れを喚起するところ」といえばどこか?
これは、結論からいってしまえば簡単である。「独立国家を作る」ということだ。人は「独立国家を作る」という夢想に取り憑かれると、そこからなかなか離れられないのである。
独立国家といって思い出すのは、ナチスや連合赤軍やオウム真理教だ。いずれも犯罪組織であるが、犯罪組織である以前に、強烈に「独立国家を作る」ということ
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