ハックルベリーに会いに行く
教養論その8「赤瀬川原平氏について」(2,117字)
「教養」は、「哲学的感度の高さ」と言い換えられる。
そして哲学的感度の高い人は、「ちょっとした隙間やズレ」を見つけるのが得意だ。
「ちょっとした隙間やズレ」を見つけるのが得意な人といって、ぼくが真っ先に思いつくのは赤瀬川原平氏である。それに続くのは、佐藤雅彦氏か。
そこで今日は、赤瀬川原平氏について考えてみたい。
赤瀬川原平氏は、世の中の隙間やズレを見つけるのがとても得意だ。彼が残したものはいくつもあるが、まずは「トマソン」が有名だろう。
「トマソン」というのは、「街中にある建築的な無用の長物」のことである。例えば、「登った先に何もない階段」などがその典型だ。「トマソン」で画像検索すると、実例がいくつも出てくる。
https://goo.gl/dHn9Sn
「登った先に何もない階段」というのは、まさに「この世の隙間やズレ」といえるだろう。それは、おそらくいろんな理由で誕生するのだろうが、そ
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