オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第198回 来年まで引きずりそうなアノ人のウラガワ(3)
◆もくじ◆
・来年まで引きずりそうなアノ人のウラガワ(3)
・最近の志麻子さん
1月に『シマコの週刊!?宝石 』光文社文庫より発売
TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
「岩井志麻子のおんな欲」連載中
カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中
・著者プロフィール
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いよいよ今年も終わりですが、やっぱり来年に持ち越し、というものごとも多いもの。
前回、前々回と書いてきたアヤさんのほかにも、来年も引きずりそう、という人たちがいる。
ゴー太と名乗る、岩井さんと同世代の女性。だが自認は男性で、そしてゲイ。そしてさらにアヤと同じく、自称アーティスト。
ゴー太はある女性漫画家に妙な執着をみせるようになってきて……。
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2014年11月~16年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
2017年1月「自分を重ねてしまう若者たちのウラガワ」
2月「冬に聞いた奇妙な怪談のウラガワ」
3月「春のさなかに聞いた怖い話のウラガワ」
4月「木の芽時な人達のウラガワ」
5月「五月だけどさわやかになれない人たちのウラガワ」
6月「面識なしでも喜怒哀楽を喚起する人々のウラガワ」
7月「ほんのり怖い人達のウラガワ」
8月「真夏なのに秋の予感な有名人たちのウラガワ」
9月「私が見たテレビの中の人のウラガワ」
10月「大人だけど枯れるには早い人たちのウラガワ」
11月「年下韓国人夫とのアジア旅のウラガワ」
12月「捨ててもいいじゃないかのウラガワ」
2018年1月「命や生きることについて考えたウラガワ」
2月「人はなかなか変わらないのウラガワ」
3月「きれいに卒業できない女たちのウラガワ」
4月「新たな出会いの不気味なウラガワ」
5月「良い季節でも人は病むウラガワ」
6月「『有名な男の女』だった二人のウラガワ」
7月「怪談の季節! ゾッとする実話なウラガワ」
8月「嘘と本当のあわいの怖い話のウラガワ」
9月「大人になりきれない人達のウラガワ」
10月「ベトナム旅行チン道中のウラガワ」
11月「しみじみしんみりな出来事のウラガワ」
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2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ/ソウルの新愛人のウラガワ/風俗嬢の順位競争のウラガワ/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ/「大人の夏休みの日記」なウラガワ/その道のプロな男たちのウラガワ
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だから今月は、解決できないまま、区切りをつけられないまま、今年を終えてしまうという話を書くつもりだった。思いがけず一回と二回、同じ人を続けて書いてしまった。
その人もまた今回も来年も引きずりそうだが、他にもそんな人達はいる。
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前回、前々回と書いたアヤなる人物。オッサンだが、自認は美少女のレズ。親に食べさせてもらっている無職の引きこもりだが、自称天才芸術家。
自認も自称も、罪に問われない範囲でちんまり収まっていればいいのだが。
ぼくは女でレズだから安心してと女をエロ目的で追い回したり、芸術家であるのを認めてくれない人をツイッターなどでからんで罵倒したり、わりと迷惑な人になっている。
私もちょっとだけ接触したら、何やらいろいろ過大な期待を抱かせてしまった。
そんな彼の「ぼくは美少女のレズ」を、彼にからまれた女性の夫が「童貞が妄想をこじらせただけ」と切り捨てた。そこのところは、私にはなんともいえない。わからない。ただ、アヤは不安定な女装をして私の前に現れたという事実があるだけだ。
そんなアヤとは何の関係もないが、どうしてもアヤを思い出してしまう人がいる。
ゴー太と名乗るその人は、私と同世代のオバサンだ。見た目も、そこら辺にいくらでもいそうな小太りのオバサン。
しかしゴー太の自認は男、そしてゲイなのだった。生まれつきの性ではない性を自認した上で、同性愛者。そして自称アーティスト。ここのところがアヤと同じだ。
とはいえ、アヤと似て非なるこういった状態の人には今まで会ったことがなかったので、へえ~、いろんな人がいるなぁ、私なんか本当に何のひねりもないシンプルなスケベだわ、としみじみした。
しかしゴー太をよく知る人が、こんなふうに評した。
「ゴー太は確かに男が好き。今も夫といっていい人と一緒に暮らしてて、生活費も夫が出してる。傍からは、普通の中年夫婦なんだよね。
でも本人は、男同士と思ってる。なんたってゴー太は、自分以外の女がみんな嫌い。さらに、自分が女であるのも許せない。
男に憧れ、男を理想化し、だから自分も男になりたい、そして男を愛したい、男として男に愛されたい。なんというか、性自認が現実と不一致だの不適合だのではなく、妙な男尊女卑思想に凝り固まってんの。
女なのに女嫌い、ってのはわりといるけど、ゴー太みたいにはならないよね、普通。
そもそも肝心の夫さんは、普通にゴー太を女として見ているよ」
そのままなら、別に誰も傷つかず不幸にならず事件も起きず、だったのに。
メジャー誌にはあまり描いてないが、同人誌の世界では知られた夕里という女性漫画家に妙な執着を見せるようになった。たまたまゴー太は夕里を一方的に見かけただけなのに、ゴー太の感覚では会った、となったようだ。
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