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第306回 人生そのものがお楽しみ会のウラガワ(3)
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第306回 人生そのものがお楽しみ会のウラガワ(3)

2021-12-31 17:00

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~
    第306回 人生そのものがお楽しみ会のウラガワ(3)

    ◆もくじ◆

    ・人生そのものがお楽しみ会のウラガワ(3)

    ・最近の志麻子さん 
     「ギターウルフ × 岩井志麻子 × 掟ポルシェ:史上最強の人生相談」1/4まで配信中
     「夕やけ大衆」で「四畳半ホラー劇場」を連載中
     『プロが解決!オトナLab.』でお悩み募集中
     『でえれえ、やっちもねえ』角川ホラー文庫より発売中
     万年アクリルカレンダー再販中

     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===

    人生そのものがお楽しみ会。そして、勉強会と反省会もしなきゃ。
    ある仕事の後に共演者のウッくんと一杯やりに行く道中のタクシーで、運転手さんに「音楽業界の人ですか」と話しかけられた。
    そしてさらに運転手さんが言ったのは……。

    バックナンバーはこちらから↓
    http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

    2014年11月~19年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
    2020年1月「愛しい南国の怖い話のウラガワ
    2月「ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ
    3月「どこか心残りの別れのウラガワ
    4月「未経験な世の中のあれこれのウラガワ
    5月「「あの人実は」「あの人やっぱり」のウラガワ
    6月「アマビエ的なものや人のウラガワ
    7月「怖い話をエンタメとして楽しみたいウラガワ
    8月「どこか楽しめる怖い話のウラガワ
    9月「エンタメとして味わいたい人の怖さのウラガワ
    10月「いい大人なのに未経験のウラガワ
    11月「まだ猶予があるのかもという気分のウラガワ
    12月「私なりに引っかかる物事のウラガワ
    2021年1月「ゆるく共存していくことを考えさせられるウラガワ
    2月「いつの間にか入り込む怖いもののウラガワ
    3月「もはや共存するしかないあれこれのウラガワ
    4月「変わらぬもの、変わりゆくもののウラガワ
    5月「子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ
    6月「ドライになり切れないウェットな物事のウラガワ
    7月「ホラーの夏なので怖い怪談実話なウラガワ
    8月「夏といえばの怖い話・奇妙な話のウラガワ
    9月「歳を取れば大人になれるわけではないウラガワ
    10月「この歳になって初めて知ることもあるウラガワ
    11月「「どこで逸れたんだろう」と考えてしまうウラガワ


    ※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

    ===

     
     十二月は、私の誕生日がある。何歳になっても、誕生会はうれしい。その後はクリスマス会に忘年会とお楽しみ会は続いたのに、まさかコロナなんかに邪魔されるとは。

     やっと今年は、以前のようにはいかないものの、盛り返してきた。いやしかし、人生そのものがお楽しみ会と私は考えている。そして勉強会と反省会もしなきゃ、とも。そんな気分を、テーマにしてきた今月。来年はもっと、お楽しみ会が盛り上がりますように。

                        ※

     ある仕事の後に、共演者のウッくんと一杯やりにいった。彼は日本中に知られている存在ではないが、その分野ではカルト的な人気がある歌手だ。

     タクシーに乗って飲み屋に向かう途中、さっきの仕事の話などしていたら。
    「お客さん達、音楽業界の人ですか」
     不意に、運転手さんが話しかけてきた。ええ、まぁ、と答えた。いいえ、私は作家です、とはいわなかった。運転手さんに「存じ上げませんでした」なんて気を遣わせるのも何だし、音楽業界の人のふりをするのも楽しいかな、と。

     別に、だますつもりはない。嘘をついていることになるが、誰も不利益は被らず、車内でのひとときが楽しければそれでよし、だ。

     なんとなく、仮面をつけてのパーティーみたいだ。運飲手さんだって、何がなんでも私の素性や真実を知りたいわけではない。

     ウッくんは素直に歌手だといい、最もヒットした曲名を挙げたが、やっぱり運飲手さんは知らず、やや恐縮していた。私はその方面の音楽には疎くて、と。ところが、
    「実は私の息子も、歌手なんです」

     
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