倫獄の事件簿：消えた第三者の謎

さて、今日も事件です。

こんにちは。倫獄です。

今回は「もしこんな事件が起きたら、法的にはどう解釈されるか」をテーマとした「倫獄の事件簿」シリーズをお届けします。

では、行ってみましょう。

◆◇◆彼を殺したのは誰か：大阪南港事件◆◇◆

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事件：

被告人Ｘは、被害者の頭部等を多数回殴打するなどの暴行を加え脳出血を発生させ、被害者を資材置場に放置して立ち去った。翌日、被害者は、脳出血により死亡するに至った。ところが、資材置場で倒れていた被害者は、生存中に、何者か（Ｙ）によって角材でその頭頂部を数回殴打され、それが原因で死が早まっていたことが判明した。

今日取り扱う事件は、実際に日本で起きた事件です。事件の現場となった地名から、俗に大阪南港事件と呼ばれたりする、超重要事件になります。

この事件を見て、何が問題になるのかピンとこない方もいるかもしれません。

だって、XもYも超悪い奴ですよね。

この事件で問題となったのは、被害者の「死」という結果が、誰の行為に帰属するかという問いです。

以下会員限定

　

[ぽぽ（ID：128034541）]

分かりやすくて面白かったです！

[tatsunekoman（ID：24251520）]

イラストのハマり具合で大笑いしました。
内容も分かり易くて勉強になります。

[ゲスト（ID：90635224）]

倫獄先生の解説はイラストもあり、とても理解しやすいです！
次回も楽しみにしています！

[紫のもるち（ID：125746239）]

倫獄先生かこつです！
ほんとうに分かりやすい文章と図解をありがとうございます。
イラストや解説で私たちがよく知っている人物を出すことで、さらに分かりやすくありがたいです。

途中で「これは女が関わってるんじゃないか？、痴情のもつれでは？」など色々勝手な憶測をつけるのもまた楽しかったです！

ぜひネタが集まり次第、アリエナイ別冊期待しております！

[近く（ID：22349291）]

先生がたまに解釈を広げることによってとかこう解釈することでと仰ってるので、
裁判所も臨機応変に頑張ってるんだなあと謎にしみじみしましたｗ

[ケナッシー(ぶたいぬ)（ID：17243712）]

何年か前に兵庫県の某市の倉庫でトランクに入れられていた死体が見つかって、それを警察が病死として処理してたことあったよなぁ、どうなってんやろ？と思った事件を思い出しましたね。

[modern（ID：5280596）]

かこつです!
Xが殺意を持って暴行したという、常識に沿う理屈を力業でこねあげた最高裁、切れ味良いですね！スカッとしました。
それにしても全く証拠を残さずとどめを刺したY…何者なのか…デューク東郷なのか…。

[modern（ID：5280596）]

かこつです!
Xが殺意を持って暴行したという、常識に沿う理屈を力業でこねあげた最高裁、切れ味良いですね！スカッとしました。
それにしても全く証拠を残さずとどめを刺したY…何者なのか…デューク東郷なのか…。

[観月伽耶（ID：370310）]

かこつですー。
殴られて死にかけてる人間をさらに殴ることはまぁないと思いますが、これ交通事故だと私がYになってしまう可能性なくはないですよね。Xがひき逃げしてまだ生きてた被害者をYが再度轢いてしまった、だがXが轢いた時点で十分な致命傷だった…という場合XとYの量刑の考え方は同じようになるのかしら。これだとYにも過失はかなりありそうですけど（被害者絶命後でも死体損壊とか前方不注意とか）。Xに突き落とされた被害者をタイミング悪く通過したYが車ではねちゃってそっちが致命傷になった場合はスナイパー例同様になるのかスナイパーと違ってYに殺意が無いからXが殺人既遂になるのか…