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木野龍逸の「ニッポン・リークス」
                   2014/10/12(No.013)
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[目次]
1.東電福島第一原発事故トピック
全面開通になった国号6号線の線量を計測━━道端は40μSv/h! 管理区域を放置する日本の放射線管理は崩壊した
2.気になる原発事故ニュース
3.編集後記
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1.東電福島第一原発事故トピック
全面開通になった国号6号線の線量を計測━━道端は40μSv/h! 管理区域を放置する日本の放射線管理は崩壊した

<10月5日、台風の直前に国道6号線へ>
 9月15日月曜日、敬老の日。3連休の最後の日に、政府の原子力災害対策本部は、福島県の浜通りを南北に貫く国道6号線の通行制限をすべて解除した。許可証なしで国道6号線を富岡町から南相馬市まで走ることができるのは、2011年4月に警戒区域が設定されて以来、3年半ぶりだった。
 同日には、同じく通行が制限されている県道36号線の一部が解除され、常磐道の常磐富岡インターチェンジから国道6号線に出ることができるようになった。
 ただし通行できるのは自動車のみ。二輪車、自転車、歩行者は通行不可になっている。
 内閣府の原子力被災者生活支援チーム(ほとんどは経産省との併任)によれば、解除された区間は8月に除染が終わり、空間線量が下がっているという。発表された資料によれば、区間の最大線量率は福島第一原発の出入口にあたる中央台交差点付近で17.3μSv/h、避難指示の出ている楢葉町〜南相馬市の区間42.5kmを時速40kmで走行した場合の被曝量は1.2μSvなどとなっていた。
 解除されたとなれば、東電原発事故取材班(約1名)としては、やはり行ってみるしかない。というわけで、友人の新聞記者、編集者、そして線量計測に詳しい技術者の4人で、10月5日に現地を走ってきた。
 当日、朝6時過ぎに東京池袋に集合したときは、台風18号あの影響ですでにかなりの大雨だった。台風が来る前に北に進もうということで、とにかく出発。クルマはプリウスを借りた。長距離を走るなら、カローラより少し高くても燃費でかせげる、というのは余談。
 常磐道を北に進むうち、雨はあがってほっと一息。トイレ休憩などしながら、午前9時前に四倉インターチェンジに着いた。ここで、借りてきた個人線量計と、測定器「ホットスポットファインダー」のスイッチをオンする。
 空間線量率は、0.076μSv/hと表示されていた。