草の根広告社
「日付変更線」
目が覚めると空の上だった。窓の外に雲の海が広がっていた。雲と空の境界線を熱い光がゆっくりと染めていく。日付変更線を越えて昨日の朝に戻っていた。海の見えるベランダで妻と娘とトーストと目玉焼きを食べてコーヒーを飲んだ6月28日金曜日の朝を、二度目はひとりで生きる。こればかりは何度経験しても不条理に思えてならない。
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