いつだったか、娘がうれしそうに両手に木の枝を持ってスキップしながら帰ってきた。通学路で拾ったという。
「YとIの棒だよ」
確かにそれぞれYとIに見えなくもない。何に使うつもりなの、という質問が喉元まで出掛かったがすぐに飲み込んだ。YとIの棒は娘にとってYとIの棒という存在がすべてなのであって、大人にとって役に立つとか立たないとか意味があるとかないとかでその価値が決められるものではない。

「YとIの棒」
この記事の続きを読む
ポイントで購入して読む
※ご購入後のキャンセルはできません。 支払い時期と提供時期はこちら
- ログインしてください
購入に関するご注意
- ニコニコの動作環境を満たした端末でご視聴ください。
- ニコニコチャンネル利用規約に同意の上ご購入ください。
新着記事
- 「いつから集まるのに理由がいるようになったのだろう」 2日前
- 「夏蜜柑は冬に色づく」 4日前
- 「満員電車が嫌いな一番の理由」 1週間前
- 「静か過ぎる夜だった」 1週間前
- 「飛び方を知らない鳥は自由に飛ぶ」 1週間前