空が青い。湿度が下がってきたおかげだ。空気中の水蒸気が減って薄い空色だった夏空が秋の色を纏っている。
さわやかな秋晴れの朝をランドセルを背負った娘と手を繋いで歩いていく。もう二年生だ。そろそろひとりで登校させた方がいいんだろうなと思いつつ、心配症なのと、一緒に歩くことのできる季節の短さを思うとあれこれ言い訳して友達との待ち合わせ場所までは同行してしまう。
5分、10分の程度の短い時間ながら、家では聞くことのできない学校での生活ぶりを話してくれるのも同行してしまう大きな理由だ。
「昨日ね、すごい発明したんだよ」
今朝も唐突に話し始めた。
「牛乳を配るときに白衣のポケットに2つ入れれば一度に4つ運べるんだよ。運ぶ回数が半分で済むんだよ。お友だちに教えたらね、さすが親友って言われたんだよ」
給食当番をがんばっている娘の姿が浮かんだ。ちゃんとクラスの一員として生活しているんだな。がんば