こんにちは。Amazonプライムでゴーオンジャーとゴセイジャーだけでなく、ジャスピオン、スピルバン、メタルダーまで配信されたことに驚愕しているマクガイヤーです。
こりゃ大忙しや! 年末年始にもっと休みたいところです。
マクガイヤーチャンネルの今後の予定は以下のようになっております。
○12月30日(金) 18時~(普段より放送時間が早くなっています、ご注意下さい)
「Dr.マクガイヤーのオタ忘年会2016」
年に一度のお楽しみ!
2016年度のオタクトピックについて独断と偏見で語りまくります。
・『ローグワン / スターウォーズ・ストーリー』ネタバレ解説とエピソード8予想
・『シン・ゴジラ』とシン・オタク
・2017年アメコミ映画予習
・オトナのマナー
その他、時間に余裕があれば色々とお送りする予定です!
○1月14日(土) 20時~
「マイナー手塚漫画大バトル」
「国民的漫画家」「漫画の神様」と評される手塚治虫ですが、作品数が膨大なためか、死後27年経ったためなのか、『アトム』や『ブラック・ジャック』といった有名作以外はあまり振り返る機会に恵まれません。
そこで新年スペシャル番組として、『Bバージン』や『絶望に効くクスリ』、『ゼブラーマン』などの著作でお馴染みの山田玲司先生をゲストにお迎えして、知られざる手塚漫画の魅力について2時間たっぷり語り合うことになりました。
それぞれのお薦め手塚漫画をプレゼンし合うという、ビブリオバトル形式でお送りする予定です。
○1月28日(土) 20時~
「最近のマクガイヤー 2017年1月号」
いつも通り、最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。
詳細未定。
○2月前半 20時~
「『沈黙』とマーティン・スコセッシの秘密(仮題)」
1/21より『沈黙 -サイレンス-』が公開されます。
本作は遠藤周作の原作を基にしつつ、これまでキリスト教をテーマの一つとして選ぶことの多かったマーティン・スコセッシ監督の20年越しの企画といわれています。
そこで、マーティン・スコセッシ監督の過去作をふりかえりつつ、映画『沈黙 -サイレンス-』について特集します。
お楽しみに!
番組オリジナルグッズも引き続き販売中です。
マクガイヤーチャンネル物販部 : https://clubt.jp/shop/S0000051529.html
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これからの寒い季節に着たい、乳首ポケストップトレーナー
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……等々、絶賛発売中!
さて、今回のブロマガですが、前々回の続きとしてAmazonプライムで観ることができる『スーパー戦隊』シリーズのお薦め回について独断と偏見で語らせて下さい。
●『鳥人戦隊ジェットマン』18話『凱、死す!』
三角・四角関係なドロドロ恋愛でシリーズ中最も異色の戦隊――なんて評価されることの多い『ジェットマン』ですが、実は現在につながる『スーパー戦隊』への流れを変えた作品でもあると思うのですよ。
・戦闘で人間ドラマが途切れない
・変身後も互いを名前で呼び合う
・ロボ戦が荒野ではなく建物のある市街で行われる
……といった新機軸は、この後もしっかり受け継がれました。つまり、映像作品としてレベルアップしたわけですね。
とはいうものの、やはり本作の魅力は「濃厚」の一言では語りつくせないドロドロ人間ドラマと、とにかく毎回驚かせてやろうという企みに満ちた作劇です。
一言でいえばシリーズ構成を務めた井上敏樹イズムということなのですが、ドロドロ人間ドラマが味方だけでなく敵側でも繰り広げられるのもまた魅力でした。
とりあえず黙って全部観ておけ……といいたいところですが、お薦め回を挙げてみます。
18話『凱、死す!』は、タイトルに反して敵である次元戦団バイラムの幹部であるラディゲが実質的な主役を務める回です。
先週、死んだと思われていたバイラムの首領女帝ジューザがいきなり現れ、それまで4人の幹部で首領の座を争っていたバイラム内は大混乱、野心たっぷりな幹部であるラディゲは謀反を企てます。
このラディゲ、歴代の敵幹部と比較しても執念深さと野望の深さが常軌を逸しており、自分の上に立つ存在を決して認めません。『555』の草加や『カブト』の地獄兄弟の原型のようなキャラクターです。
しかし、ほとんどラスボス級の強さを誇るジューザに、一幹部であるラディゲは全く適いません。「最も屈辱的な罰」として、異次元人から人間の姿に変えられ、更に記憶を消され、地球に落とされます。
で、人間になったラディゲは、先週まで悪の帝国の幹部だったとは思えないほど心優しい青年になり、自分を拾ってくれた少女と恋愛までしてしまうのです。おまえ、この前まで人間を虫けら扱いしてたじゃないか!
ついでに、涙で少女の不治の病まで治してしまいます。
「あなたの記憶が戻りますように」
「きっとすばらしい人生を送ってきた、でなければ神様があんな力をくれるはずがないもの」
……といった、視聴者だけに皮肉さが理解できる少女の台詞がたまりません。これが井上敏樹イズムや!
結局、ラディゲの記憶は戻り、ジェットマンと協力してジューザを倒します。それまで対立していた者同士が共闘して共通の敵を倒す――普通なら燃える展開ですが、両者ともそれぞれの欲望に基づいているので素直に興奮できないところがまた敏樹っぽいところです。
で、普通の特撮なら、すっかり変わり果てたラディゲの姿をみつめて途方にくれる少女を背に余韻たっぷりに立ち去るラディゲ――みたいなカットで終わると思うのですが、この『ジェットマン』は、というか敏樹はやっぱり違うわけですよ。
「愛だと!? 馬鹿な! このラディゲが、そんな愚劣な感情を持つと思うのか!」
という台詞と共に、少女を殺害してしまいます。
少女に呼び止められた時、いつもは青いドーランを塗っているラディゲの顔が人間状態に戻っているのが芸コマです。
これでも、脚本段階ではもっと残酷な描写だったのを、現場でマイルドな描写に抑えたのだそうです。
一方で、タイトルに即してジューザの放つ水晶化光線を浴び、死の恐怖に苦しむ凱の姿を中心としたジェットマン側のお話も並行して描かれるのですが、凄いのは、ラディゲの話と全く交わらないことです。
また、第5話では「短い人生だったが、悪くはなかった……」と言っていた凱が、この話では「本当は、死ぬのが怖いんだ!死にたくねえ!」と叫ぶのも見事です。心から好きな女(ホワイトスワン)が出来て、死が恐くなってしまったわけですね。
更に、放映当時は皮膚から水晶が生えてくるさまが『スーパー戦隊』シリーズにしては飛びぬけてグロくて、新聞に「子供向け番組としてどうなのか」的な投書が載ったことを覚えています。
●『鳥人戦隊ジェットマン』47話 『帝王トランザの栄光』
ラディゲにまつわるストーリーは残酷なものが多いというか、あるいはラディゲをネタにすればどんなに残酷なものでも書けると敏樹が思っていたのか定かではありませんが、とにかくインパクトの大きな話ばかりです。
その最たるものが47話です。
バイラム内での内部抗争でトランザに負け、姿を消したラディゲ。一方、トランザはジェットマンを一人一人狩ってゆきます。
最後の一人となったレッドホークこと天堂竜。(東映特撮でよくみる)崖下に落下した竜を助けたのは、どこかで見たことのある謎の男でした。
当然、視聴者には正体バレバレなのですが、
「諦めるな!貴様は戦士!俺も戦士だ!」
などと熱い台詞を吐くので、「ちょっと姿をみせなくなった間に真人間に戻ったのでは?」という期待を抱いてしまうのです。
ですが、勿論そんなことはありません。クライマックスでは正体を現し、竜とトランザ両方とも始末しようとします。
トランザを踏みつけにし、掌に剣を刺し、「俺の名を言ってみろ!」と言い放つラディゲは、まさに敏樹が描くキャラという感じです。
で、最後にはラディゲの精神を崩壊させた後、人間に替えてしまいます。つまり、かつてジューザにやられたことをトランザに返しているわけですね。
舞台が脳神経外科病院に変わった後、車椅子に坐りながら呆けた目で口からよだれを垂らすトランザを映し、
「ひどいもんだよ、脳神経がズタズタにやられている。一生あのままだそうだ」
などと医者に言わせるラストに、本当にびっくりしました。
この結末はトランザ役を務めた広瀬裕のアイディアだったそうですが、敏樹はよほどこの結末を気に入ったのか、『555』の小説版でも同じネタを使いまわしたりしています。
この他にも『ジェットマン』は、ロボットながらドロドロ恋愛関係に参戦するグレイ、非モテの屈託を好演するイエローオウル、二回もある戦隊解散、キラリと光るドライヤージゲン出演回のようなコメディ回、そして特撮史上に残る最終回と、常に視聴者を飽きさせません。
当時高校一年生だった自分は、まさに自分のための『スーパー戦隊』がやってきたのだと、大興奮して観ていました。人生で最もハマった『スーパー戦隊』でしたね。ブラックホークこと結城凱がゲスト出演した時は狂喜乱舞しました。
これは当時の自分だけでなかったようで、同じ高校のオタ友もハマっていたり、B-CLUBで特集が組まれたりしていました。当時は監督の雨宮慶太の名前ばかりフィーチャーされていましたが、今思えば敏樹のストーリーテリングと、それを許したプロデューサーがスゴかったんだなあ。
●『忍者戦隊カクレンジャー』28話 『超大物・来日!!』
●『忍者戦隊カクレンジャー』29話 『史上初の超対決』
あまりにも『ジェットマン』が好きすぎたので、その後番組である『ジュウレンジャー』のことはほとんど記憶にありません。というか、あまりに子供っぽく思えてしまい、ほとんど観てなかったように記憶しています。
特に、この頃大学に入ったのが大きいです。
つまり、『スーパー戦隊』から「卒業」してしまったのですね。
『スーパー戦隊』の対象年齢は未就学児童と言われてますので、中学生や高校生で観ていること自体がどうかしてたわけですよ。自分の息子は現在小学四年生なのですが、ライダーは観ても『スーパー戦隊』は観ようとしません。ブランド的に子供っぽく思えるらしいのです。
ゲームだのプラモだの映画だの、他の趣味が忙しくなってきたこともあって、この後数年は『スーパー戦隊』シリーズをほとんど観ない年が続きました。
そんな中、たまたま早く家に帰ってきたおかげで(当時は金曜の夕方放送でした)目にすることになった『カクレンジャー』の第28話が、異様にアクションが充実した回だったのですよ。
カクレンジャーの一人と、やけにガタイの良いおっさんがウエスタン村で戦っているのですが、二人とも変身せず素面で、パンチやキックのスピードがいつもより素早く、異様に力が入っていることがテレビのこちら側でも分かりました。
よくよく画面に注目していると……なんとこのおっさんは、ショー・コスギ(当時46歳)ではありませんか!
とすると、この日本語が不自由なカクレンジャーが息子のケイン・コスギ! 身内のコネでお父さんを呼んだのか!
……と、驚きつつ見入ってしまった回でした。
だからといって、次週から『スーパー戦隊』学園に再入学するわけではなく、レンタルビデオ店で『燃えよNINJA』や『ブラインド・フューリー』を借りてきてしまうところが「卒業」なのですが。
今見返すと、まだ”Perfect Body!”ではないものの、それでも他のカクレンジャーと比べてムキムキなケイン・コスギの若い肉体と、
まだアクションスターとしてしっかり動けているショー・コスギが変身後のカクレンジャーをバッタバッタとなぎ倒す無双ぶりが実に素晴らしく、本当にいいものを見させてもらったという気にさせてくれます。
しかも、新しい怪人はまったく出ません。後から調べて分かったのですが、第27回から出てくる妖怪戦士ヌエだけです。新しい着ぐるみを作る予算二回分がショー・コスギのギャラになったわけですね。
ストーリーも、親代わりに育ててくれた空手の先生が実は実父を殺害していて……という、本当の親子関係というよりもショービジネスにおける師匠と弟子関係を反映させたと思しきメタ感溢れるお話になっているのが嬉しいところです。こういうの、盛り上がるよなあ。
●『超力戦隊オーレンジャー』15話 『友よ 熱く眠れ!!』
この頃、レンタルビデオ店でバイトを始めたのですが、バイト仲間が『オーレンジャー』にちょっとだけハマったのですよ。
なんでも、今年の『スーパー戦隊』のピンクがえらく可愛いとのことでした。
久しぶりに東映特撮でレギュラーを務めた宮内洋ではなく、さとう珠緒に注目するところがいかにも軽薄なレンタルビデオ店員です。
それで、ちょっとだけ『オーレンジャー』を観てみると、オーレンジャーの一人と敵の怪人パラリベンジャーが友情を結ぶという熱い回でした。
しかも、巨大ロボ戦が無いのです。皆さんご存知の通り、『スーパー戦隊』には東映のフィルムでありつつ、バンダイ(現バンダイナムコ)の玩具CMであらねばならないという呪いがかかっています。敵に操られたパラリベンジャーと二回戦闘するのは確かにクドいのですが、だからといってロボ戦が無くなるとは! 最近観てなかったから気づかなかったけれど、最近の『スーパー戦隊』は(一話完結回であっても)必要に応じてロボ戦を無くすのか!
……と驚いていたら、次週からはきっちりロボ戦がありました。
後々分かったことですが、この回の(本編)監督を務めたのは普段巨大ロボ戦や特殊効果等の特撮監督を担当する特撮研究所の佛田洋で、井上敏樹の書いた脚本のあまりの熱さに、「本編部分でドラマが解決しているのに、ロボ戦で再度葛藤をやる必要があるのか」といった理由から、省略したのだそうです。これは、普段ロボ戦を撮っている佛田洋でしかできない決断です。何故なら、ロボ戦が無くなって一番困るのはバンダイですが、二番目に困るのはロボ戦を外注として請け負っている特撮研究所だから(敏樹の書いた脚本にはきっちりロボ戦があるわけです)。
そんな佛田がロボ戦を省略するというのは、えらいことです。ミニチュアもCGも、本編も特撮も、本当の意味で関係ない、最終的に良い作品に仕上がることを目標とする、そんな心意気を感じる回です。
そうそう、若かりし頃のさとう珠緒は本当に可愛く、かなり長い間この番組のイメージのままだったので、後の「ブリっ子キャラ」みたいなキャラづけが受け入れられなかったことをここに記しておきます。
そんなふうに、久しぶりに観た『スーパー戦隊』ですが、いつの間にか観なくなってしまいました。
今思えば理由ははっきりしています。この年は95年、阪神・淡路大震災があり、オウム真理教が地下鉄でサリンを撒いた95年です。
そんな年に、いつも通りの地球防衛軍みたいなスーパー戦隊が、いつも通りの悪の組織であるマシン帝国バラノイアと対決するというストーリーは無理がありました。
製作陣はそのことを痛感し、番組中盤から中途半端なコメディ要素を入れ込むのですが、これがつまらなくてつまらなくて……『オーレンジャー』も金曜の夕方に放送されていたのですが、水曜の夕方には『エヴァンゲリオン』が放送されているわけですよ。はっきりいって、頭の中は『エヴァ』でいっぱいでした!
●『激走戦隊カーレンジャー』6話 『私達…一方通行』
●『激走戦隊カーレンジャー』25話 『ナゾナゾ割り込み娘!』
●『激走戦隊カーレンジャー』30話 『衝撃のデビュー! はたらく車!!』
そんなわけで『カーレンジャー』もリアルタイムでは全く観てなかったのですが、「コメディ路線の傑作」「『魔法少女』シリーズの浦沢義雄が本格参加」「鳥山明も大好き」との評を聞き、ソフト化を契機に全話観ました。
いや、これが面白いのなんの……
時期的に、シリアス路線の戦隊ものは限界にきていたわけです。だからと言って子供向けに振り切るのではなく、これまでの『スーパー戦隊』を観てきた人はニヤリと笑う楽屋オチ的パロディと、パロディを理解できない子供でも楽しめる一本筋の通ったコメディタッチの特撮ヒーローとのバランス配分が最高な、傑作シリーズでした。
これは、今の状況でいうとアメコミ映画シーンにおける『デッドプール』によく似ています。『エイジ・オブ・ウルトロン』に『シビル・ウォー』に『ジャスティスの誕生』と、シリアスアメコミ映画路線は限界を迎えているわけです。そこに出てきた『デッドプール』は、楽屋オチ的パロディに溢れながらも、愛する人を救い世界を救うスーパーヒーローものとして一本筋の通った映画でした。
以降、『スーパー戦隊』はどんなにシリアスな話にも「笑い」や「コメディ」を絶対に入れるようになるのですが、ここら辺は今のDC映画にも見習って欲しいところです。
久しぶりに二人とも可愛い女戦士であるイエローとピンクが喧嘩しながら戦う夢のような回『私達…一方通行』、
ラジエッタの戦隊らしい健康的なエロ、主題歌まである悪の戦隊ゾクレンジャーというパロディが炸裂する傑作回なのに何故か『スーパー戦隊』史上最低視聴率回を記録した『ナゾナゾ割り込み娘!』、
小林清志が声優を務めるVRVマスターがパチンコ屋から登場し、巨大ロボもサポートキャラも失って大ピンチなカーレンジャーに新戦力を授ける『衝撃のデビュー! はたらく車!!』
……等々がお薦め回なのですが、とりあえず1話から全部観るのが良いと思います!
これ以降の『スーパー戦隊』は、一話一話の出来不出来はあっても、一年を通した番組としては(『ゴセイジャー』を除いて)ハズレなしだと思います。
●『星獣戦隊ギンガマン』35話 『ゴウキの選択』
●『星獣戦隊ギンガマン』36話 『無敵の晴彦』
サークルを引退した後大学院に進学した自分は、平日は研究しつつ休日はサークルの後輩とスキューバダイビングをするという、今思い返せば夢のような毎日を過ごしていたのですが、後輩と一緒に行った旅行先にて、朝食後からダイビングするまでの時間帯に何の気なしにテレビをつけたらやっていたのが『ギンガマン』でした。
これがまた面白くて面白くて……、以降、スーパー戦隊学園に本気で再入学し、卒業しておりません。
『ギンガマン』の魅力は何かと言いますと、キャラのたった登場人物とか、小林靖子による丁寧な作劇とか、高寺プロデューサーによる主題歌やメカニックやキャスティングでの思い切った仕掛けなどがよく言われるところですが、自分に言わせれば
真ヒロインである照英の格好可愛さと
コメディアンとしての高杢禎彦の再発見
この二点に尽きるわけですよ!
通常、『スーパー戦隊』は、変身前はガリガリ、変身するとムキムキになります。レギュラーとして若手俳優が起用されることが多い一方で、スーツアクターはベテランが勤めるからですね。
ですが、元やり投げの選手だった照英だけは逆になるわけです。
そして、照英が『ギンガマン』で演じたギンガブルー・ゴウキは気の良い力持ち――ガタイはデカイけれど恋してる鈴子先生に告白できない愛すべきヘタレ――みたいな描かれ方をされているのですが、これを本物のマッチョである照英が演じると、シュワルツェネッガーがコメディを演じるみたいな魅力が発生するわけですよ!
鈴子先生の前で照れる照英! マジ泣きする照英! 料理をする照英!
特に、前々シリーズでレッドレーサーを演じた岸祐二が恋のライバルとして登場し、恋のさや当て合戦をする『ゴウキの選択』以降は照英の魅力爆発です!
現在、2ちゃんねる等でネタにされる照英のキャラクターは、『ギンガマン』のゴウキのセルフパロディとして照英が演じている照英なのではないかと自分は考えております。
もう一つは、あまり言及されることは無いのですが、元チェッカーズの高杢禎彦が『仮面ライダー』におけるおやっさんというか、戦隊のお守り役の博士というか、その中間的な役どころとして、ギンガマンが家族ぐるみの付き合いをする青山一家の長にして絵本作家 青山晴彦役として出演しています。
元々高杢禎彦はアーティストだけでなく俳優としても実績がありました。このクラスの俳優をサブレギュラーとして起用するというのは前番組『メガレンジャー』の斉藤暁から始まりましたが、人畜無害だけど善良で面白い父親として、高杢禎彦はもう本当に最高なわけですね。
『無敵の晴彦』は、いつもは頼りない晴彦が大活躍するというお約束な回ですが、凄いのは、完全に中年体型でチョビ髭な高杢が本当に頼りなくみえるところです。これ、そんじょそこらの若手俳優だったら絶対にできない仕事ですよ!
一方で、我々はチェッカーズでイケイケだった頃の高杢も知っている――本当は凄いやつだということも知っているわけで、実に味わい深い傑作回となっています。
この後、高杢は暴露本を出し、更にがんを患うわけですが、病を克服してまた俳優として復帰することを祈るばかりです。
そんなわけでキャストに魅力たっぷりな『ギンガマン』、
これで水谷ケイが衣装に応じたエロい幹部であれば最高だったのですが……この上でそれを望むのはゼイタクなことかもしれません。
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Twitter : @AngusMacgyer
ブログ : 冒険野郎マクガイヤー@はてな
平野建太
発 行:株式会社タチワニ
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