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マクガイヤーチャンネル 第303号 2020/12/23
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おはようございます。マクガイヤーです。

先日の放送「理想のウルトラマンと『ウルトラマンZ』」は如何だったでしょうか?

またしても3時間を越える放送になってしまいましたが、ナオトさんと久しぶりにオタトークができて、満足しております。



マクガイヤーチャンネルの今後の放送予定は以下のようになっております。



〇12月28日(月)18時~「Dr.マクガイヤーのオタ忘年会スターウォーズ2020」(いつもと時間が異なりますのでご注意下さい)

例年お楽しみ頂いている「オタ忘年会」。

2020年に語り残したオタク的トピックスやアイテムについて独断と偏見で語りまくる予定ですが、今年もほとんどの時間を割いて『スター・ウォーズ』……というか、『クローン・ウォーズ』『マンダロリアン』について語ることになると思います。

ゲストとして編集者のしまさん(https://twitter.com/shimashima90pun)をお迎えしてお送り致します。



ちなみに過去の忘年会動画はこちらになります。

2019年

2018年

2017年

2016年

2015年

2014年

2013年




〇1月4日(月)18時~「最近のマクガイヤー 2021年1月号」(いつもと時間が異なりますのでご注意下さい)

『ワンダーウーマン 1984』

『劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME』

『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』

『無頼』

『ソウルフル・ワールド』

『ばるぼら』

『フード・ラック!食運』

『佐々木、イン、マイマイン』

『燃えよデブゴン/TOKYO MISSION』

その他、いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。



〇1月17日(日)19時~「『チェンソーマン』と新しいジャンプ・ビルドゥングス・ロマン」

「週刊少年ジャンプ」に連載されていた藤本タツキの『チェンソーマン』が97話で完結を迎えました。と同時に、アニメ化と第二部の連載が発表されました。この発表の数日前に『このマンガがすごい!2021』オトコ編の1位も受賞しました。

当チャンネルで扱った『僕のヒーローアカデミア』、ベテランがタッグを組んだ『Dr.STONE』、劇場版が歴史的大ヒットとなった『鬼滅の刃』、『鬼滅』の次にヒット作になると言われている『呪術廻戦』……いま、ジャンプが何度目かの黄金期を迎えています。過去のそれらと同じく、「いま」という時代に合わせた形で。

その最たるものが『チェンソーマン』であるのではないでしょうか。


そこで、いかにもジャンプらしい面と、まったくジャンプらしくない面を併せ持った本作品の魅力について、藤本タツキの前作『ファイアパンチ』も参照しつつ、解説するようなニコ生を行います。


ゲストとして声優の那瀬ひとみさん(https://twitter.com/nase1204)をお迎えしてお送り致します。



〇藤子不二雄Ⓐ、藤子・F・不二雄の作品評論・解説本の通販をしています

当ブロマガの連載をまとめた藤子不二雄Ⓐ作品評論・解説本『本当はFより面白い藤子不二雄Ⓐの話~~童貞と変身と文学青年~~』の通販をしております。

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また、売り切れになっていた『大長編ドラえもん』解説本『大長編ドラえもん徹底解説〜科学と冒険小説と創世記からよむ藤子・F・不二雄〜』ですが、この度電子書籍としてpdfファイルを販売することになりました。

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合わせてお楽しみ下さい。




さて、今回のブロマガですが、これまでのウルトラシリーズにおける、にせウルトラマンの流れと『ウルトラマンZ』について書かせて下さい。


●「神」としての昭和ウルトラマン

「今期の覇権アニメ」と呼ばれるほどヒットしている『ウルトラマンZ』ですが、ニュージェネレーションシリーズや『ウルトラマンZ』しか観ていない若者が、初期のウルトラマンを観たらどう思うのでしょうか。今だと、各種配信サイトやYouTubeの円谷プロ公式チャンネルで気軽に観られるので、聞いてみたいところです。


第一期ウルトラシリーズにおけるウルトラマン(一族)――初代ウルトラマンやウルトラセブンは、明らかに「神」として描かれていました。仏教やキリスト教といった特定の宗教ではなく、銀色の身体をしたポスト科学の時代(高度経済成長時代)の神ですが、人間やその他の生物を超越した存在として描かれていたのです。

特徴的なのは、その喋り方です。


「ハヤタ隊員、その代わりわたしの命を君にあげよう」

「ベーターカプセル。困った時にそれを使うのだ。そうすると、フッフッフッフッ」

「ウルトラマン。そんなに地球人が好きになったのか。よし、私は命を2つ持ってきた。その1つをハヤタにやろう」


滅多なことでは喋らず、喋っても人間性が全くみえない抑揚のない声で話します。「フッフッフッフッ」なんて台詞、今だったら悪役しか使いません。

基本的にウルトラマンの声はハヤタと視聴者にしか聞こえませんが、初回と最終回以外で珍しくウルトラマンが喋る第15話「恐怖の宇宙線」では、


「泣くな子供達。毎年7月7日の夜、きっとガヴァドンに会える様にしよう。この星空の中で」


……と、子供に夢を与える神様のような、作り手の思いとしてのナレーションのような台詞を口にします。


ほとんどキャラクターの無いハヤタやダンという第一期の主人公たちに対し、第二期ウルトラシリーズでは子供と大人の中間である青年というキャラクターが付与されました。これは青春ドラマやスポ根ドラマが流行し、「青年」や「若者」の時代であった70年代を反映しています。また、第三期に属するとされる『ウルトラマン80』は教師ドラマとしての要素を(初期は)持っていました。平成ライダーほどではないにせよ、ウルトラシリーズも時代と寝ていたわけですが、ここで重要なのは、たとえ人間体は悩める青年であっても、一度変身すれば、個人的な欲望は勿論、私的な愛や情も超越し、正しい意味で人間を導こうとする「神」となることは、第一期のウルトラマンと同じです。「怪獣使いと少年」のような少数の例外を除いて、ウルトラマンが人間同士の争いや対立に関与しようとしたことは無かったのです。



●人間化するウルトラマン

これが変化するのは、番組を楽しんでいた子供たち――ファンが作り手に回ってからでした。

有名なのは『ウルトラマンティガ』第28話「うたかたの…」でしょう。

第6話「セカンド・コンタクト」や15話「幻の疾走」と同じく、電離層に住む架空の自然生物にして知的生命体クリッターを扱った回ですが、


・怪獣との共存の可能・不可能性

・平和のために武装を強化することへの疑問

・怪獣が現れる理由

・ウルトラマンが戦う理由


といった様々なテーマを扱いつつ、主人公であるダイゴが悩みつつも自らの意思で変身したウルトラマンが怪獣と戦うことで、ウルトラマンを「神」ではなく、明確にダイゴの意識が主体であること――「人間」であることを決定づけた話です。