米国大統領選挙で、トランプが勝利した。彼は様々な問題で、従来の米国政策の根本を覆す、かつ常識的に米国が採用しえないであろう発言を続けた。

「メキシコとの間に、強固な壁を構築する」

「イスラム教徒の入国を禁ずる」

こうした流れの中に、日米安全保障関係が含まれる。

本年3月ニューヨーク・タイムズ紙とのインタビューで①「日本は世界中のどの国よりも駐留経費を負担している」との見解に「実際のコストより、はるかに少ない」②「負担を大幅に増やさなければ、日本や韓国から米軍を撤退させるか」との問に「喜んでではないが、そうすることをいとわない」⓷日韓両国が北朝鮮などから自国を防衛できるようにするため、「核武装もあり得る」と発言している。

 トランプの発言は日本から金を引き出すことを最優先し、その取引材料として基地よりの撤退を述べているのであり、純粋な基地撤退論者ではないことに留意し