あなたは学習効果を高めるためにどんな工夫をしていますか?
DaiGo師匠の質疑応答では、どうすれば効率よく学ぶことができるのか? あるいは、どうすれば子供にもっと勉強させることができるのか? など、学習効率についての相談はよくあります。
今回は、相談ではありませんが、おかげで勉強を好きになることができたという嬉しい報告をもとに、大人も子供も学習効率を高めるための科学的な方法について解説させてもらいます。
「おかげで勉強が好きになりました。本当に感謝しています。」
それは本当に良かったです。勉強は楽しいですよね。
これは学校や授業がどうこうということではなく、新しいことを知って自分の世界が広がることが楽しくないはずがありません。
それなのに、それを教えるはずの学校が楽しくない子供が多いというのは本当に残念です。
日本の教育は、新しいことを知ることをどうすればこんなにもつまらないものにできるのかと不思議なくらいです。
以上がDaiGo師匠からのコメントでした。
最もアウトプットに強い学習法とは?!
アウトプットを考えるのであれば、これは絶対にしなくてはいけないといえるぐらいの学習法として、「検索練習」という学習法があります。
これはビジネスでも使えますし、受験や試験対策としても使えます。
様々な資格試験なども含めて、全ての試験のための勉強法に使えるものです。
簡単に言うと、苦しい思いをして頑張って思い出すという勉強法です。
単語帳を作ったり問題集を解いたり、一問一答の問題も全て検索練習です。
本番でアウトプットできる勉強をしたいのであれば、「ひたすら苦労してアウトプットする」という練習をしておく必要があるということです。
苦労して頑張って頭の中から引っ張り出す時間を増やさないと、実際に本番で使える知識にはならないわけです。
インプットの量よりもアウトプットの量を増やすようにしてください。
具体的には、インプットを2割から3割ぐらいにして、アウトプットする時間を7割から8割ぐらいにしてください。
ここまでアウトプットする時間を増やしていないと、本番で使える知識として記憶に定着しません。
インプットは勉強時間の2割から3割
知識を使える形で覚えたいのであれば、インプットは2割から3割です。
それ以外はひたすら検索練習をしまくってください。
問題集を解いたり、友達とクイズのように問題を出し合ったり、すぐに答えを見ないで限界まで考える時間を作って下さい。
どうしても思い出せないというような悔しい思いを重ねながら、苦労して思い出す練習が大切です。
これはさまざまな研究でも実証されていることです。
人間のアウトプットはストレスに非常に弱い
もともと人間がアウトプットするという行為は、ストレスにとても弱い性質があります。
本番で緊張していたりストレスがかかっている状況では、人間は本来のパフォーマンスを発揮することができません。
これはもちろんメンタル的な問題もありますが、ストレスによって、人間が自分の記憶の中から情報を取り出す能力自体が低下してしまうからです。
検索練習で1.5倍も記憶に定着
検索練習を行った学生たちは、ひたすらインプットだけを行った学生たちよりも、なんと50%も記憶の定着率が高くなっていたという研究があります。
つまり、同じだけの時間勉強しても、検索練習を行った場合の方が1.5倍も記憶に定着していたわけです。
毎日何時間も一生懸命ひたすら勉強するのではなく、インプットする時間は1時間ぐらいに決めて、それ以降はひたすら問題集を解きまくったり検索練習をする時間にしたほうが、使える記憶としての脳への定着には効果的です。
ちなみに、かなり複雑な情報でも、検索練習を行っておけば思い出すことができる率は高くなったそうです。
受験や試験を控えている方は、この検索練習のための時間を増やすようにしてください。
「恥をかく」ことが最強の記憶術
自分が覚えたことや考えていることを間違っていたら恥ずかしいと口に出さない人がいます。
間違ったことを言っても、恥をかいても構いません。
間違ったとしたら謝ればいいし、間違って恥をかいたとしたら、その恥の感情によって記憶に強く定着します。
人は恥をかいて学んでいく生き物です。
勉強も間違えても構いません。本を読んだ内容を忘れても構いません。
間違ったことを言ったとしても、人はそうやって前に進んでいきます。
ただ、今の日本の世の中は、一度間違ったことを言ったらアウトと言ったり、間違ったことを言っている人を見たら鬼の首を取ったかのように人を叩きます。
大抵の場合、そうやって人に批判を浴びせている人は、自分が記憶したことを頼りにしているのではなく、ネットで調べた情報をもとに偉そうに人を叩いているだけです。
他人に恥をかかせることに喜びを感じている人は、自分自身が恥をかくことを誰よりも恐れています。
他人に恥をかかせることに喜びを感じている人は、決して成長することはありません。
だから、間違うこともありませんし振り返ることもないので、勉強することもなくずっと同じ場所に居続けます。
皆さんは間違えても構いません。
間違えて恥をかくことで覚えることもできて前に進んでいきます。
恥をかかせることに喜びを感じる人はいつまでも成長しませんが、自ら進んで恥をかいていく人はどんどん成長していきます。
恥をかくということが最強の記憶術であり勉強法です。
苦手科目でも頭に入れることができる学習法
とはいえ、だからと言って、毎日恥を書きなさいというのも難しいアドバイスです。
苦手科目でも頭に入れることができる学習法について紹介します。
皆さんが物事を覚えたり読書をする時に使える方法です。
本を選ぶときも、どの本を選べばいいのか迷うことがあると思います。参考書を買うときも、分厚い参考書を選んだ方がいいのか、それとも薄い参考書を選んだ方がいいのか、おそらく誰でも迷ったことがあると思います。
あるものが多いかどうかが重要なようです。
それは、ストーリー/物語です。
「ストーリー/物語」の学習効果
およそ2,500人の小学生を対象に、進化論について教えるという実験を行なった研究があります。
全体を2つのグループに分けて、一方には身近なところから教えました。
例えば、自分たちの体を見ながら人間の骨がどのように進化してきたのかというようなことを例に出して、進化論を説明しました。
身近な話題を使って進化論を説明したグループです。
もう一方は、三葉虫がどのように進化して絶滅していったのかというストーリーから説明しました。
普通に考えると、身近な例を出された方が頭に入るような気がします。
ところが、実際は逆だったそうです。
結果としては、人は馴染みがない知識や苦手科目を勉強する時には、どうやらストーリーで学んだ方が記憶に残りやすいということがこの研究から示されたことです。
それぞれの小学生に別の方法で進化論についての授業を行い、その後に学んだことをテストしてみたところ、その結果に研究者たちは驚いたそうです。
子供達にとっては馴染みも興味もない生き物であったにも関わらず、ストーリー形式で教わった場合の方が、進化論への理解も深まっていたということが確認されています。
もちろん、これが数学や物理など他の分野でも使えるかということは厳密には不明ですが、おそらくは使えるだろうとされています。
この研究では、物語やストーリーで説明された場合には、身近な例で説明された場合に比べて、脳のさまざまな場所が同時に活性化していたということもわかっています。
つまり、ストーリーで学ぶことによって、人間の脳全体を使ってインプットすることができるわけです。
だから記憶の定着としても有利になるのではないかと考えられています。
普通に事実を勉強しようとすると、脳はデータ処理中枢だけが活性化しますが、物語として勉強しようとすると、人間の感覚まで刺激されて、脳内にはドーパミンなど、やる気やモチベーションを作り出してくれるホルモンが分泌されるようになります。
それによりモチベーションと記憶力が上がります。
ですから、何か新しい分野を学んだり苦手科目を学ぶ時には、物語にしたりストーリーとして学ぶことで記憶力とモチベーションが上がります。
新しいジャンルを学ぶ時には、決して難しい専門書から入る必要はありません。
子供が勉強するときも同じです。
まずは興味を持つことの方が重要ですから、その興味を持つ入口として『マンガでわかる◯◯』というようなストーリーがある本から始めてみるのもいい方法です。
目線の高さで2倍も粘り強く
テキサス A & M 大学の研究で、3分間目線を下げて過ごしてもらったグループと、3分間目線を上げた状態で過ごしてもらったグループに分けて実験を行っています。
それぞれ別の姿勢で過ごしてもらった上で、別の部屋に移動してパズルを解いてもらいました。
このパズルの大半は解くことができないインチキのパズルでした。
その解くことができない難しいパズルに対して、どれだけ粘り強く取り組むことができたのかということをチェックしています。
その結果、たった3分間目線を上げていたか下げていたかだけの違いですが、目線を上げていたグループは、目線を下げていたグループよりも2倍近くも粘り強く取り組むことができたということです。
これが仕事や勉強で同じ影響が出ていたとしたらどうなるでしょうか?
あるいは、人生の問題に向き合ったり新しいことに挑戦する時に、この違いが現れていたらどうなるでしょうか?
皆さんが、人生の問題を解決したり、新しいことに挑戦してスキルを身につけようと思った時に、他の人に比べて2倍も粘り強くそれに取り組むことができるわけです。
これができれば、当然ですが成果や結果もかなり変わってくるはずです。
粘り強さが欲しいのであれば目線を上げることが重要です。
テキストや本が目線の高さに来るだけでも、2倍も目の前のことに取り組みやすくなります。
高さを調整することができるブックスタンドを使ってみるのもいいと思います。
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もちろん、足元にステップを置いてスタンディングデスクで勉強したり仕事をするのもおすすめです。
人間の脳は立っている時の方が効率良く働きます。
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ここから先は、さらに大人がより効率よく新しいことを学び成長していくためにも、子供がより可能性を広げる勉強をしていくためにも大切にしてもらいたいポイントについて解説していきます。
ぜひ続きもチェックしてみてください。
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