あなたは働くモチベーションを保つためにどんな工夫をしていますか?
今回は、副業でなかなか結果が出ず自己嫌悪になってしまうという方の相談をもとに、本業も副業も両立するためのモチベーションの作り方について解説させてもらいます。
Q. 副業で自分でサービスを作る時に時間がかかり、なかなか結果も出ず自己嫌悪になっています。アドバイスをお願いします。
ゼロからサービスを作る時に時間がかかるのは当たり前です。
なかなか結果が出ないのも当たり前です。
それができないのであれば諦めた方がいいです。
なぜ僕がいつもいきなり本業としてではなく副業として始めるべきだと言っているのかというと、本業で始めてしまうとなかなか結果がでない状況でお金が足りなくなり困窮してしまうからです。
ですから、多くの企業が起業しても1年以内に潰れてしまうわけです。
副業の場合であればそれを気にする必要がありません。
逆になかなか収益は上がらないでしょうが、それまでは本業が支えてくれます。
だから副業で始めるべきだと言っているわけで、それができないのであればそもそも副業やビジネスが向いていないですから普通にサラリーマンをした方がいいと思います。
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
本業と副業を両立するメリット
DaiGo師匠の質疑応答では副業についての相談も多いですが、自分にどんな副業が合っているのかは自分で考えるしかありません。
しかも、それは時代によってもどんどん変化していますので、自分の頭で考えて副業を選んで、それを試していく必要があります。
そうなるとモチベーションをどのように保つのかということがとても重要になります。
ハイブリットワーカーはモチベーションが高い!
複業は別に興味がないという人もいるかもしれませんが、これについては興味がなくてもぜひ行なってみてください。
なぜかと言うと、2018年のボール州立大学の研究によると、本業と副業を行うハイブリッドワークによって人間関係も良くなり、本業も副業も両方の仕事の効率が上がるということがわかっています。
副業を行うことによって、本業での人間関係が良くなり仕事の効率も上がり成果も出やすくなるということです。
ただ、家庭内の不和が起きやすくなるというデメリットもあるようですので、そこだけ注意しておけば、副業は本業に対してもメリットがあります。
この研究では2つの研究を行なっていますが、どちらの研究でも職業を1つだけしか持っていない人よりも2つの仕事を持っている人はどちらの仕事も同じぐらいモチベーションが高かったということです。
特に、本業と副業を両立させているハイブリッドワーカーは、本業でも副業でも同僚や仲間を助けるモチベーションが高いという傾向が確認されています。
副業をしている人の方が、本業での同僚を助けるモチベーションが高くなります。
チームのモチベーションや社員のモチベーションを上げたいのであれば、まずは副業を推奨した方がいいです。
副業を持っている方が仕事に対するモチベーションが高いだけでなく、本業の同僚や仲間に対して協力的になれるし、協力的になるから自然と人間関係も良くなります。
おそらく、副業を行うことによってできることが増えるので、その強みを生かして同僚を助けたいという気持ちが増えるのではないかと思います。
さらに、仕事に対するモチベーションも下がりません。
本業と副業の両方をしているハイブリッドワーカーは、本業も副業も同じように高いパフォーマンスを発揮するということがわかっています。
一方の仕事がもう一方の仕事に悪影響を与えるということはこの研究では確認されませんでした。
注意するべき点も
ただし、副業にはデメリットもあり、それは家庭の影響も考えておく必要があります。
家庭内の不和が起きてしまう可能性があるので、副業を行う場合には日々の生活の中で家族に対するケアを忘れないようにするとか、副業を行う際の家族やパートナーからの理解を得るようにしてください。
副業は本業のモチベーションに悪影響を与えることはありません。
ですが、それが家庭不和の原因になってしまう可能性はあるので、そこだけ気を付けた上で副業をするようにしてください。
どんな副業から始めればいいのか?
副業のメリットについては理解いただけたと思いますが、どんな副業から始めればいいのか悩む人も多いと思います。
これについては、副業と自分との関連性についてまずは考えてみてください。
全く違う副業から始めても構いませんが、自分と関連性が深い副業から始めた方がモチベーションが上がりやすくなるので、結果的に成功する可能性が高いです。
副業と自分の関連性を意識することでモチベーションが上がるという研究があります。
まさに「自分ごとモチベーション」と言えますが、2018年の70人の学生を対象にした研究で、仕事で自分と関連するテーマを扱うとモチベーションが上がるということが示されています。
この研究では、学期の初めに、学生たちに自分の腸内の環境を調べるマイクロバイオームを使って得た自分の情報での実験と、自分とは関係ないサンプルデータを使った実験で、どちらの方がモチベーションが上がるのかということを調べています。
この授業の始まる前と途中、そして終わった後に学生たちのモチベーションを調べています。
その結果、自分のマイクロバイオームデータを分析した学生は、自分と関係ないデータを使った学生に比べて、その研究に費やした時間が31%も長くなっていました。
ですから、人は自分の情報、あるいは自分と関連している情報を使うことによって、同じことでも30%も興味を持ちやすくなるということです。
これは想像すると当然のことのようですが、30%も違うとなると結果としてはかなりの差になりえます。
自分の体の情報を使った学生たちは、自分の科学的推論能力とデータ解析のスキルに自信を持つようになり、その授業自体に対する面白さが向上したと答えていました。
人は自分と関連する情報を扱うと自分の能力が高くなったように感じます。
自分のスキルに自信を持つことができるようになり、目の前のことに対する興味も強くなります。
この結果について研究チームは、自分に関する何かしらの情報を扱ったり、自分が関係する情報を調べることで、理解することに対するモチベーションが高くなり、授業や経験から得られるものも増えるだろうと言われています。
人は自分と関連することの方がモチベーションが上がりますが、副業の場合にはそれを考える人はあまりいません。
そうではなく、「何が儲かるだろうか?」「今流行っているのは何だろうか?」などと考えて、自分と関連性がないところから副業を始めようとする人が多いです。
ですから、なかなか副業を始めることができないし、いざ始めたとしてもモチベーションが続かなくなってしまいます。
まずは自分との関連性について考えてみてください。
もし皆さんが副業を既に始めているのであれば、それは単なるビジネスではなく、自分の人生や生活とどれぐらい関連しているかということを考えてみてください。
それを紙に書き出していただけると、それだけで同じことであってもかなり興味を持てるようになります。
これは読書を行う場合でも一緒です。
それが哲学の本でも投資の本でも「自分と関連性がある」と思うことが出来なければ読めません。
自分と関連性があると思えるからこそ、どんな本でも読み進めることができますし、その内容が記憶に残ります。
例えば、美容関連の仕事をしていたりスキンケアにはある程度詳しかったとします。
そこで、腸内環境については興味があるけれど、それをどうビジネスや副業にすればいいのか思いつかなかったとします。
それであれば「腸内環境 スキンケア」で検索してみてください。
「自分がこれから知りたい業界」と「自分がすでに興味を持っていること」を間にスペースを入れて Google で検索してみてください。
そうすると関連性が見えてきます。
そこに意外な関連性が見えてくると強烈な興味が湧いてきます。
このようにして自分の本業や既に知っていることとの関連性を調べてから副業に手を出してみてください。
これだけでモチベーションはかなり違ってきます。
自分との関連性がない副業の場合は?
とはいえ、自分との関連性がなかなか見つけられないということもあると思います。
その場合には、自分の本業との関連性を考えてみてください。
2016年のオハイオ州立大学の研究で、本業と副業のアイデンティティに注目して共通点を見つけることでモチベーションが上がるということが示されています。
この研究では、クレジットカードを扱っている会社から従業員を736人集めて調査しています。
自分たちが使うクレジットカードのブランドを複数扱うことによって、仕事に対するアイデンティティの分離がどのように影響するのかということを調べています。
4ヶ月間その人たちの売上をチェックして仕事に対するモチベーションを調べています。
その結果、クレジットカードのブランドを複数扱うことで、仕事に対するアイデンティティの分離が起きていると感じている人たちは、複数のブランドを幅広く扱うことができていることが自分の仕事に誇りを持つために役に立っていると感じている人よりも売り上げが低くなっていました。
人間の役割にはこのアイデンティティの分離が結構起きています。
例えば、会社の上層部でありながらもサラリーマンという人もいますが、これはアイデンティティを維持させるのが難しいパターンです。
立場的にみんなに指示を出さなければいけないけれど、結局自分もみんなと同じ会社から給料をもらっているということになります。
自分が抱えている2つ以上の役割が「違う役割」に見えてしまうと、仕事に対するモチベーションもパフォーマンスも下がってしまいます。
ですから、出来る限り仕事でのアイデンティティは一致させるようにしてください。
要するに、本業に対しても副業に対しても「それがどのように自分の価値観を満たし、どのように自分の人生に役に立つのか?」ということを認識しておいてください。
例えば、本業に対してお金を求めて、副業に対してはやりがいを求めてとなると分離しています。
ですが、自分は「人生をより良いものにするために」安定している本業と楽しむための副業の両方を持っていると考えることができれば分離しません。
本業と副業が同じ何かを目指すような形で価値観や目標を考えてください。
今回のおすすめの本でも、漫画家になりたいけれどいきなり漫画で稼ぐことはできないので、本業をしながら漫画家もするという事例も出てきます。
これも同じで、漫画を書き続けるためにはお金を稼ぐことも必要なので、本業で頑張ってしっかり稼ぐこともできますし、それがあるから漫画家を続けることもできます。逆に漫画家として目指しているものがあるから本業を頑張ることもできます。
これがハイブリッドワーカーという考え方です。
ハイブリッドワーカー 会社勤めしながらクリエイティブワークする
本業と副業を分けて考えてモチベーションが下がりやすい人は、アイデンティティの一致を意識してみてください。
ぜひ参考にしていただけたらと思います。
ここから先は、さらにみなさんが副業で成功するために、そのモチベーションや生産性を保つための方法について詳しく解説していきます。
続きもぜひチェックしてみてください。