システムを設計する際に求められるのが網羅的思考です。ある事象に対する対応策を網羅的に考えることで、仕様上の隙をなくし、エラーを回避しようとする考え方です。多くの思考法(マインドマップなど)が網羅性を重要視しています。
しかし個人的にはあまりお勧めしていません。そこで今回は網羅的思考の問題と、その解決策を紹介します。
無理にあり得ないパターンを考える
網羅的思考の良くないのは、常にIfとElseで考えるということです。AがTrueだったとしたら、常にFalseのパターンを考えないと網羅的とは言えません。これが1〜5まであったとしたら、後は6以上を考えれば良いのか、さらに6〜100まで考えなければいけないのかが問題です。
どんどん些細な枝分かれが増えていくことで、網羅性を維持するための現実的にあり得ないパターンを考えなければならなくなります。掘り下げれば掘り下げるほど、残り僅かなパターンのために脳をフル回転(または妄想)しなければならなくなるでしょう。