今回のテーマはドキュメント管理です。殆どの企業ではWindowsのファイル共有を使ってオフィス内でファイルを管理していると思いますが、それでは物足りなくなったり、ファイルをコピーして使い回したりした結果、どれが最新か分からなくなって運用が煩雑化します。

それを助けてくれるのがドキュメント管理です。得手不得手はありますが、構造化された中でファイルを管理するには最適ではないでしょうか。

選定基準

CMIS準拠

CMISとはコンテンツ対応アプリケーション同士を連携させるためのWebサービス標準です。SharePointなど多数のドキュメント管理システムがCMIS対応になっています。クライアントアプリケーションもCMISに対応していれば、サーバ/クライアントを選ばずに相互接続ができます。自由度を広げ、ロックインされない、プラットフォームを選ばないと言った点でメリットが出ます。

バージョン管理

ドキュメント管理を使うのであれば欲しい機能の一つです。これがないために間違った上書きを恐れてファイルやフォルダをコピーしてしまいがちです。その結果、同じファイル名が氾濫したり、何が最新かも分からなくなります。

適切にバージョン管理がされていれば、差し戻しもできるので安心して上書きできるようになります。

検索

ファイルサーバを使ったシンプルなファイル共有の場合、検索が非常に弱いです。そのためフォルダで構造化して管理しようとするのですが、それも複数に所属する場合などにかえって混乱のもとになります。

全てをフラットにする必要はありませんが、ファイルの内容やメタ情報による検索機能があればファイルを探すのはとても簡単になります。検索は日本語への対応が必須でしょう。

ワークフロー

承認を得たり、作業結果を別な人に渡すワークフローへの対応がないと、せっかくのドキュメント管理も印刷してアナログなフローに乗ってしまいがちです。柔軟にビジネスフローの設計ができ、かつ自動でメール配信されるような機能がベストです。

アクセス権限

ファイルサーバで管理していて面倒なのが部署移動などに伴う権限の変更です。単純にグループ単位での管理は早い段階で破綻するので、結局個人単位でアクセス権限を行うことが多いようです。その際の管理の煩雑化は否めません。

ドキュメント管理を用いると外部の協力者を含めて細かくアクセス権限が設定できるものが多いです。そうすることで添付ファイルを減らしたり、持っているファイルが異なると言った事態も防げます。