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どこまでも岩、岩、岩。岩だらけの穴に飛び込む大阪「磐船神社」 #旅するデザイナーの冒険の書
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どこまでも岩、岩、岩。岩だらけの穴に飛び込む大阪「磐船神社」 #旅するデザイナーの冒険の書

2017-02-23 23:00
    今となっては書店に並ぶ様々な絶景本たち。友人から誕生日プレゼントにいただき、一枚の写真に釘付けになったことを今でも覚えています。その写真に写っていたのは洞窟のような岩の空間の中にひっそりと建っている赤い鳥居。洞窟に神社!? その本には「大阪府 磐船神社」と書いてありました。私は大阪に9年間住んでいたことがあるのですが、こんな場所は見たことも聞いたこともない! と思い、早速大阪に真実を確かめに行きました。

    住所を調べてみるとそこは奈良県との県境にある山の中のよう。様々なアクセス方法があるようですが、ほとんどが最終的にはタクシーやバスを使っての方法。私は磐船神社のウェブサイトに書いてあった「近鉄奈良線 生駒駅より約8キロ タクシーまたは奈良交通バス北田原方面行き、終点北田原バス停より北へ徒歩15分」の通りに行ってみることに。

    ありました! 磐船神社の看板

    境内に入ってみると一見変わった様子はないのですが洞窟の中の鳥居を探すために社務所に行くとなぜが荷物を全て預けることに。そして袈裟を渡されたのです。受付の方にお話を伺うと、「磐船神社の岩窟は古来より神道家や修験道の行場となっています。昔のままの姿を保つため、必要最低限の安全措置しか講じておりません。そこで拝観者には次のような事を守っていただきます。

    1. 行衣(しろたすき)着用の事(社務所で貸します)
    2. 滑りやすい靴はわらぞうりに履き替えます(同上)
    3. 年齢制限があります(10歳以上75歳未満の方入窟可)
    4. 飲酒後の入窟はできません
    5. 夜間、雨天時、増水時は拝観できません

    そ、そういうことか!!

    以前「冒険の書」にも書いた「投入堂の修行」が頭をよぎります。

    修行ですので、と渡された袈裟。

    このような袈裟をつけて洞窟の入口までやってきました。しかし早速様子がおかしいことに気づきます。

    赤い鳥居の向こうは大きな岩。どこに入口があるのでしょうか。

    あ、穴!? ま、まさか......! 覚悟を決めて落ちるような穴に降りていきます。

    ほぼ直角の階段! しかも狭い!

    階段を降りるとそこにはすごい景色が待っていました。とにかく大きな岩が岩に重なり、どこまでも岩、岩、岩。岩だらけの空間はあまり日が差さず、薄暗いのですがどこか神秘的な空気。こんなところが日本にあっただなんて。と、もうワクワクが止まりません

    親切な白い矢印が岩に書かれています。大きな岩が絶妙なバランスでお互いを支え合っていますが、崩れないか心配になります。

    しかし、親切な白い矢印もだんだんおかしな方向を指すようになってきます。とにかく岩がよく滑るので足元は注意が必要です。

    矢印さん、本気ですか!?「さあ、真っ暗な穴に飛び込め」と言ってきます。

    覚悟を決めて滑り込むと、次は細く小さな橋を渡ります。

    橋を渡り岩を登ると、「足から」という文字が! 足からどこにどうしたらいいのかよくわかりません。

    明らかに先ほどよりも小さな穴。こんなところ頭から入る人はいないのでは!? もちろん足からいきますよ! とにかく穴に滑り落ちることが多い修行です。

    久しぶりの空! しかしホッとしたのはつかの間。またまたおかしな場所を矢印はさしています。

    その後、さらに真っ暗な洞窟内をよじのぼり、ようやく「出口」の文字が! ......あれ? 一番見たかったはずの鳥居がない!と焦り、記憶を振り返り、再び洞窟の入口に

    ありました!

    振り返ることなく夢中になって洞窟を突き進んでしまいすっかり見落としていた鳥居。なんと入口の階段の脇にありました。ずっと眺めていたくなるような異空間での朱色。しかし神秘的です。

    修行を終えた後はお札をいただくことができます。

    この他にも天照大神が隠れていた扉と言われる岩戸があったりと、映画のワンシーンのような景色を見れたり、ワイルドな修行ができる磐船神社。磐船は古代の人々にとっては天から神様が降臨される際の巨大な岩の乗り物であり、その磐船のある場所は聖域と考えられていたそう。神社のはっきりとした起源は不明とされていますが古代の人々と同じ巨石群の空間を体感できます。今回もとても印象的な冒険となりました。

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