向上心ある人であれば、誰もがこんな願いを秘めているかと思います。けれど、ここで問題となるのが、「私だからこそできることって何?」ということ。
資格や学歴などは一部の特別な人しか持っていないし、これからもう一度大学に行くのはちょっと……。何か「これ」といったスキルを身につけたいけれど、でもそれをプロとして使うには時間がかかる。そんな風に悩みはつきません。
でも、「何か特別なこと」が無かったとしても、自分の才能は仕事として活かすことができるんです。今回は、自分の才能や強みをリアルに仕事に活かすための3ステップをお伝えしていきたいと思います。
「強み」とは、目に見えることではない
まず多くの方が誤解しているのは、自分の強みとは「学歴」「資格」といった目に見える履歴書に書くことではないということです。仕事というのは、資格やスキルはもちろんですが、それ以上に「人との関わり」が大切になります。
仕事でも、「コミュニケーション力が高い」、「女性的なフォローができる」、「女性らしい感受性を使ってアイデアを出す」、「代替えを提案できる」、「効率化が得意」など、さまざまな目に見えない要素が大切になりますよね。
しかし、こうしたことを、多くの方が「価値」だと思えていないのです。けれど、実際に考えてみてください。過去、「あなたがいたこと」で円滑に回ったことはありませんでしたか? 険悪なムードだった場が和んだ、仕事の工夫を提案することができた、よりフローがスムーズになったなどなど。
まずは、御礼を言われたこと、明らかに役に立ったこと、給料として査定はされないけれど貢献できたことを思い出してみましょう。
強みを「プロ」として使ったら、何に活かせる?
次に大切なことが、それらの特技やできることを、単に「資格ではないから」と切り捨てずに、「私はそのプロなんだ」と捉え直すことです。
たとえば「チームワークをよくするプロ」「女性的な視点でアイデアを提案するプロ」「フォローのプロ」「男性社員の対応のプロ」「環境作りのプロ」など。こうして自分が「その道のプロなのだ」という自覚を持つことで、これが他の人にはできないけれど、自分にはできる素晴らしい個性になります。中には「人の話を聞く=カウンセリングのプロ」でもいいんですね。あくまで大切なことは、資格うんぬんではなく、「それができる!」という自尊心を持つこと。
それを考えることができたら、次に「その能力を必要とする職場は?」と考えてみてください。たとえばチームビルディングが必要な立ち上げたばかりのベンチャー企業、大企業で人が多すぎて、離職率が高い職場、アイデアや創造性を大切にしている商品企画など。
こうして考えることで、「あなたを必要としてくれる場所」が明確になります。あくまで、「自分が求められる場所」を、プロして見極めるということが大切なんですね。
もしここで、「英語をさらに習う」「さらに美的センスを使って何かを作成する」など、資格が必要となるならば、それは率先して身につけましょう。ここではじめて、「あなたの個性」を活かしながら、資格を活かしていくことができるようになります。
実際に「プロとして」の自分で人と関わっていく
そしてここまで構築することができたら、後は「プロとしての自分」で、人と関わってみてください。
たとえば取引先の人と接する際にも、「私はこれが得意なんです」と伝えてみる。「以前、こうした改善策を考えて、これだけ環境を変えることができました」など、しっかりと自分のプロフィール=強みをもとに、人と接していきます。
こうして自己申告することで、それが相手からの信頼につながり、資格ではないけれど「あなただからできて、あなただから必要とされる」という関わりへと変化していきます。これは仕事を変える際も同じです。ただ紙に書く履歴ではなく、「私が私として人と関わったときの影響力」をしっかりと「プロ化」することで、それがあなたの強みになるのです。
仕事とは、人と関わること。最終的には、ただスキルを求めるだけではなく、「あなたという人が必要とされる」ことが、差別化につながり、一生の職業につながっていきます。
あなたはすでに、あなたとして生きるプロだということを忘れないで。こうして強みを持てば、自分の好きなことも活かしながら、さらに必要とされる人物になっていくでしょう。