歌手アヴリル・ラヴィーンは、ファンへ向けた手紙のなかで、この5年間で人生一番の恐怖を味わったと公表しました。

2002年に、ヒット曲「Sk8ter Boi」で人気シンガーとなったアヴリル・ラヴィーン。しかし、この5年間彼女は公の場から姿を消していました。そんななか、彼女のオフィシャルサイトにファンへの手紙が掲載されました。

新曲について言及しながら、現在闘病中のライム病により精神的・肉体的に大きなダメージを受けたと明かしています。

I wrote a letter to my fans on my website. https://t.co/R2PuqcKx0d pic.twitter.com/xbmS0WifO1

— Avril Lavigne (@AvrilLavigne) 2018年9月6日

「こうして私が生涯の病と闘っているなか、辛抱強く私のことを待っていてくれて本当にありがとう」「今回ファーストシングルとして選んだ曲は『ヘッド・アバーヴ・ウォーター』というタイトルで、それは自分の人生で最も恐ろしい瞬間に、病床で書かれた最初の曲でもあります。そのとき私は死を受け入れ、体の機能が停止していくのを感じていました。まるで水の中にいるような息苦しさを感じて、とにかく空気を求めて這い上がりたい気持ちでした」と手紙には綴られています。

ライム病とは? 身体にどのような影響を及ぼすのでしょうか?

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Avril Lavigneさん(@avrillavigne)がシェアした投稿 - 2018年 9月月19日午後3時02分PDT

ライム病は、ボレリア・ブルグドルフェリ菌に感染したダニに噛まれることにより感染します。

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によれば、年間30万人が罹患しているそう。また、2004~2016年の間に報告されたダニによる感染症のうち、85%がライム病だったことも、今年初めに公表されています。

ライム病の症状が出たら、すぐに治療を受ける必要があります。ライム病の初期症状は、インフルエンザに似た風邪のような症状、筋肉痛、疲労、頭痛などです。また、多くの人が身体に吹き出物や発疹などが出たと訴えています。

治療を先延ばしにすればするほど、症状は悪化します。手足の激痛や神経痛、不整脈、脳の炎症まで起こってしまうこともあります。

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Avril Lavigneさん(@avrillavigne)がシェアした投稿 - 2018年 9月月10日午前10時39分PDT

「正直に言うと、病気のことは一切触れたくないという気持ちもありました。でも向き合う必要があったのです。それはもはやこの病が自分の人生の一部になっているという理由だけではなく、ライム病という非常に深刻な病に対する認識を高めていく必要を感じたからです」と、アヴリルは手紙で語っています。

たった一回の虫刺されが、深刻な事態を引き起こすのです。ライム病が早急に処置されなければならないことを、人々は知らないのです。ライム病と診断されず、何も処置が施されないケースが多々あります。そしてライム病と診断されたとしても、治療費が高額で払えないことも多いのです」とも。

なぜライム病と診断するのは難しいのか?

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現在のライム病検査は、結果が出るまでに数週間かかります。

また、誤診も多いのが現状です。検査では血液中の抗体を調べますが、免疫システムが抗体を作り出すまでに数週間かかることもあります。つまり、ライム病の初期段階では検査結果が陰性となる可能性も高いのです。

逆に、他の感染症がライム病と似ている場合、感染していないのに陽性の結果が出ることもあります。

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早期にライム病の診断を受けた場合には、医師から処方される経口抗生物質で治療すれば、回復も早いと言われています。しかし、治療が遅れれば遅れるほど、心臓病や認知機能の問題などの重い合併症を引き起こす可能性が高くなります。

だからこそアヴリルは、自身の体験を伝えることを決意したのです。「私の財団は、こういった事態を防ぐための活動をしています。ウェブサイトには、ライム病予防の情報やリンクをいま提供していて、ライム病に対して正確な処置を熟知し、いち早く治療を施してくれる医者を紹介しています。また、ライム病研究を促進するため、その分野における一流の科学チームと提携を結ぶことを近々発表する予定です」と綴っています。

「そして、あなたにも力になれるような新たな取り組みが間もなくスタートします。みんなで力を合わせ、ライム病で苦しんでいる人々に必要な治療を施し、このタチの悪い病魔から救い出していきましょう」

ダニ刺されを予防する方法

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まだ夏は終わっていません。草木の多い場所に行けば、ダニに刺されて感染する可能性があります。屋外へ出かける際は、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)による以下の注意事項を頭に入れておきましょう。

長袖長ズボンを着て、肌を覆いましょう。肌が露出してしまう箇所には、DEET 20%以上、イカリジン、またはIR3535が含まれる虫除けスプレーを使ってください。 テントやリュックサックなどの荷物にくっついたダニを、そのまま家まで持ち帰ってしまうことがあります。持ち物にも、ペルメトリン0.5%以上を含む忌避剤をしっかりかけておきましょう。 室内に入ったら全身を確認しましょう。腕の後ろ、耳の周り、おへその中、膝の裏、股の間、髪の毛までしっかり見ます。身体にダニがついていた場合は、しっかり取り除いてください。 その後、着ていた服に残っているダニを死滅させるため、高温で10分以上乾燥機にかけます。服を洗う場合は、熱いお湯を使用し、1時間以上高温で乾燥させてください。 ペットにも感染の危険性がありますので、忘れずに毎日チェックしてあげてください。

虫を避ける方法

無視してはいけない5つの虫さされ……場合によっては病院で診てもらいましょう

虫刺されは不快なもの。森の中のハイキングに庭仕事、屋外で午後を楽しんだ代償として、肌にかゆいブツブツが。しかしその虫刺されが、ちょっとうんざりという... https://www.mylohas.net/2018/08/173123-5-insect-bites.html?test201808

秋のアウトドアでも要注意。マダニに噛まれたらどうする?

夏に世間を騒がせたマダニ。実はこれから寒くなる季節も対策が必要。肌を出さないのはもちろんですが、マダニ対策グッズを持っていると安心です。 https://www.mylohas.net/2017/10/065003madani.html?test201808

Alisa Hrustic/Avril Lavigne on Lyme Disease Battle: “I Felt Like I Was Drowning”
訳/Seina Ozawa

RSS情報:https://www.mylohas.net/2018/09/175593lyme-borreliosis.html