今年のはじめ、米軍が80年代に用いていたと伝えられている「2分以内で眠りにつくための昔ながらの技」というものが、イギリスのウェブサイトJoeで取りあげられて拡散しました。話題になった理由......それはもちろん、誰もがすぐに眠りにつきたいと思っているからではないでしょうか。
ここでひとつ大きな問題があります。この方法にはおそらく効果はないだろう、と言うのは、The Sleep Doctorのマイケル・ブレウス医学博士です。
軍隊に所属している人、つまり体がとても鍛えられていて超健康的、そして常に膨大なストレスにさらされているような人であれば、このメソッドは効果があるかもしれません。ただ、一般人にも同じような効果があるとは確信できない、とブレウス博士。
しかし、だからといって呼吸エクササイズが睡眠に役に立たないということではありません。
睡眠のために試したい呼吸法
ブレウス博士が代わりにすすめているのは、心拍数をゆっくりにさせる呼吸エクササイズです。「睡眠状態に入るには、基本的に心拍数が60以下になる必要があります」とブレウス博士(目覚めている時間の平均的な心拍数は、1分間に60〜80回です)。
4-6-7テクニック
4秒間数えながら息を吸う 6秒間呼吸を止める 7秒間かけて息を吐く10〜20分以内で眠りにつくようにするには、この呼吸法が役に立つはず、とブレウス博士は述べています。
眠りにつくまでの時間は、どのくらいであるべき?
image via shutterstock2分間で眠るコツがうまくいかなくても、2分以内に絶対に眠らなくてはならないという人はいません。それどころか、そこまで早く眠りに落ちるのは、実際には睡眠不足の印だとブレウス博士は注意しています。
「眠りにつくまでには10〜20分かかるべきなのです」とブレウス博士。いつの間にか夢の世界に行っている状態になるのが難しいなら、睡眠の習慣を全体的に見直すようにしましょう。
毎日大体同じ時間にベッドに行き、同じ時間に起きる(週末も!) 寝室は涼しく暗くする ベッドで、ペットと一緒に寝ない 夜にはブルーライトを発する電子機器の使用を避ける(携帯電話やタブレットなど)夜間に携帯電話を使うのをやめるのが難しい場合、ブレウス博士は、ブルーライトをカットするメガネの使用を推奨しています。
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訳/Maya A. Kishida