糖尿病の中でももっとも一般的なのが「2型糖尿病」。長い期間にわたって血糖値(血中ブドウ糖)が高い状態が続いてしまう病気です。
この2型糖尿病の原因や症状、治療、合併症のことなど、知っておきたいことすべてを医師に聞きました。
2型糖尿病の診断方法
image via shutterstock「2型糖尿病は病気特有の症状がないため、一般的には血液検査により診断されています」と話すのは、マサチューセッツ総合病院、糖尿病センターディレクターの医学博士、デイビット・ネイザンさん。
2型糖尿病であるかを調べるときに、医師からは症状も聞かれるかもしれませんが、2型糖尿病を正しく診断するためには血液検査が必要に。
2型糖尿病を診断するためには、主に3種類の検査が行われます。特に一般的なのは、空腹時血糖とHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)。医師によっては随時血糖を使うことも。
たとえば、空腹時血糖値検査を行うためには、少なくとも8時間は絶食し、それから血液をとり血糖値を測定します。「45歳以上である場合、あるいは家族に2型糖尿病の人がいる場合はもっと早い年齢から、毎年検査します」
どの検査であっても、ほかの薬を使っているか医師に伝えることが大切。ステロイドにより血糖値は一時的に高まりますし、非定型抗精神病薬は、2型糖尿病の発症リスクと関係性があるからです。「値が変化しづらい点から、HbA1cの測定は効果的といえます」(ネイザンさん)。(※1)
2型糖尿病の治療法は?
image via shutterstock2型糖尿病は、生活習慣の見直しと薬物療法で治療します。
運動に取り組む、より健康的な食事にしていくといった心がけで、体重を減らしたり、血糖値を正常にしたりすることもできます。こうした対策がうまくいかない場合には、医師が薬やインスリンを処方することになります。
2型糖尿病を治療するための生活習慣の見直しには、次のものがあります。
運動
image via shutterstockできるだけ毎日の30分以上の運動を心がけます。激しい運動でなくてもよいのです。
有酸素運動(散歩、水泳、ダンス、自転車)と筋力トレーニング(ヨガ、ウエイトリフティング、トレーニングチューブの使用)を組み合わせると片方だけに取り組むよりも血糖値を正常にするためには効果的。
これから運動を始める方は、はじめはゆっくり、徐々に慣れていくとよいでしょう。
ダイエット
image via shutterstock“糖尿病ダイエット”などという方法はありません。だから、流行のダイエットになびかないことが大切です。
重要なのは、カロリーを減らし、生活を変えていくこと。野菜やフルーツ、全粒穀物、脂肪の少ないたんぱく質、健康によい脂肪、甘すぎない飲み物をとりいれます。
自分に合ったプランのためには、糖尿病を専門とする栄養士に相談するとよいでしょう。
血糖値の測定
image via shutterstock医師は、定期的に血糖値を測定するように求めるかもしれません。指先に針を刺し、血液を測定器に入れることで、血糖値を測定することが可能です(※2)。
薬物療法
image via shutterstockメトホルミン、スルホニルウレア(SU薬)、DPP-4阻害薬、SGLT2阻害薬、インスリン療法などがあります。
生活習慣の見直しや薬物療法の組み合わせも含めて、治療法については医師としっかり話し合うことが大切です(※3)。
予防については次の記事で。
※1 NIH, CDC, MedilinePlus ※2 CDC, NIH ※3 American Diabetes Association, NIH
糖尿病で気をつけたい食べ物は?
ヘルシーそうでも意外とNG? 糖尿病なら避けたい食べ物7種(前編)
天然の甘味料もOKとは言えない。糖尿病の人に気をつけてほしい食べ物8種(後編)
Brittany Risher/Type 2 Diabetes: Every Important Fact to Know About Causes, Symptoms, and Treatments
訳/STELLA MEDIX Ltd.
コメント
コメントを書くタイトルはⅠ型かⅡ型かわかる様に書いた方がいいでしょ.
名前は似てるけど全く違う病気なんだから.
自転車に1時間30分乗っているけど、筋トレも加えたほうが良いのか...。