インフルエンザとは何か、どのように伝染するのか、そして予防接種は効くのか……世の中には、インフルエンザに関する多くの誤解や間違った情報が多いようです。
インフルエンザのよくある迷信を払拭して、共通の認識を正すために、医療の専門家に聞きました。トップの医師が指摘するインフルエンザの迷信とは?
インフルエンザの迷信・前編は、こちらの記事で。
1. 一度かかったら、ワクチンの接種はもう遅い
シーズンに一度インフルエンザにかかったことがあっても、予防接種を受けるのが遅すぎるというわけではありません。
「たいてい、シーズンごとに3つ以上のウイルスが流行します。A型は早く、B型はシーズンの遅くになってから流行します。ワクチン接種が遅れて、ウイルスに感染したとしても、免疫はその感染したウイルス株に対してしか成立しません。ですから予防接種を受ける必要はあるのです」(ミズーリ州の小児科病院で感染症部長をつとめる医師のメアリー・アン・ジャクソンさん)
2. 寒い中外出するとインフルエンザに感染する
冬の間、親たちは、子どもに温かくするようガミガミ言いがちですが、寒い中を外出したからといって、少なくともそのことで直接インフルエンザにかかることはありません。
「しかし、もしあなたがストレスにさらされているときには、免疫システムが低下しており、感染者がそばにいるだけでも感染しやすくなっている可能性もあります」と、医師のマイケル・ジェイ・ナスバウムさんは話します(アメリカ外科学会フェロー、アメリカ代謝・肥満外科手術協会フェロー)。
ですから外出するのは大丈夫。適切に温かくするようにするといいでしょう。
3. 感染後、他人に感染させるのは最初の48時間だけ
最近の調査によると、インフルエンザに感染したのに仕事に行ったことが少なくとも1回以上ある人は、3人に1人に上るそう。感染後、他人に感染させる可能性があるのは最初の48時間だけと誤解されることがありますが、それは違います。
「解熱薬を飲まなくても熱が下がるようになってから、24〜48時間が経過したら仕事に戻ることができます」と、プライマリケア医のチュワン・ジュメさんは話します。(※)
インフルエンザにかかっていたのが、1日か1週間かは無関係です。代わりに、熱が下がってからどれだけたったのかが大切なのです。「身体が休息して癒されるのには時間がかかりますが、どれくらいかかるのかは人それぞれ」と、委員会認定救命救急医のデビッド・シーさん。
「ほとんどの人は回復するまでに3〜5日。若い人はもっと早くに回復します。若い人でなければ、完全に回復するまでに必要な期間は2週間です」(シーさん)
ですから身体の状態を気にしながら、焦らないようにします。でなければ、症状を悪化させてしまったり、ウイルスを広めたりする結果になる可能性もあるのです。
※日本の場合は、学校保健安全法で出席停止期間が「発症した後5日を経過し、かつ、解熱後2日を経過するまで」と定められています。
4. 卵アレルギーの人は予防接種を受けない方がよい
ほとんどのインフルエンザワクチンは、卵アルブミンと呼ばれる少量の卵のタンパク質を含んでいるので、卵アレルギーのある人にとっては不安を抱かせてしまうかもしれません。
しかしアメリカ疾病対策センターによると、卵アレルギーがあっても、ワクチン接種は安全に受けることができます。軽度および中等度の卵アレルギーの人は、経過の監視なく予防接種を受けることができます。
重度の卵アレルギーを持つ人は、経過監視が可能な医院または病院での接種を選ぶとよいでしょう。
5. 予防接種を受けるために、予約でいっぱいの医療機関を使う
ワクチン接種は簡単になっており、数か月先まで予約で埋まっているような医師の予約を取る必要はありません。予約の不要なクリニックを使うとよいでしょう。
医師のクマル・ダルマラジャンさんによると、免疫不全やワクチン接種を受けてアレルギーを経験したことがある場合には、接種前に医師に相談するとよいそうです。
なる前の予防は大切
ワクチンとあわせて防御力UP。インフルエンザをよせつけない生活習慣5
Katherine Martinelli/10 Flu Myths Your Doctor Wishes You Would Stop Believing
訳/STELLA MEDIX Ltd.
コメント
コメントを書く知識の再確認。
デマを強調して書くと誤解を招く。細かい文字まで読むと思うな
乾燥・マスク等の単語が使われてないインフル記事
どの噂?も聞いたことがないな
大きい字で書いてある方が間違いなのねw
>>3
ええ・・・って思うけど、確かに阿呆はちゃんと読まないもんね・・・
まぎらわしい。
こういう書き方はマスコミ的でとても良くないと思う。
医療のことで責任取れない記事は書くな!
若いの基準は?(40代半ば
マスクの効果についてだが、「予防効果は限定的だが感染拡大させないために着用するべき」とのこと。
咳やくしゃみで出た「飛沫」に対してはマスクで防御する効果が期待できるため、自身が感染している場合マスクの着用で感染拡大を多少は防げる。