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体重を減らすベストな方法は? ビヨンセの失敗から学ぼう
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体重を減らすベストな方法は? ビヨンセの失敗から学ぼう

2019-05-12 07:30
    アメリカ最大規模の音楽フェスティバル「コーチェラ・ヴァレー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバル(Coachella Valley Music and Arts Festival)」。2018年のヘッドライナーをつとめたビヨンセのパフォーマンスは、まさに圧巻でした。

    ビヨンセはこのステージの1年ほど前に、双子のルミとサーを出産。まさに、このコーチェラのステージが、出産後初のパフォーマンスとなったのです。

    Netflixで配信が始まったドキュメンタリー『HOMECOMING: ビヨンセ・ライブ作品』の中で、ビヨンセはこのパフォーマンスに向けて、体型を戻そうと必死に取り組んだと話しています。

    もう同じ状態には戻れない、と思った

    「産後初めての復帰ステージ。私だけのホームカミングを作ろうとしてるんだけど、難しいわ」とドキュメンタリーの中で話しています。「もう同じには戻れない、と思った日もある。肉体的にはもう決して元には戻れない。体力も持久力も、同じ状態には戻らないわ」

    双子を出産する当日、体重が100kg近くあったと明かすビヨンセ。そのため、ジムやリハーサルに多くの時間を費やし、少しでも体重を減らしてビッグステージへの準備を整えました。

    「最初はしょっちゅう筋けいれんが起こったわ。それに気持ちと身体がバラバラで。心ここにあらずだったの」とビヨンセは言います。

    「心は子ども達と一緒にいたいと思っていて。皆には犠牲を払っているということがわかってもらえない……15時間ぶっ通しでリハーサルしていた昔とは違うの。子どもがいるし、夫もいる。自分の体のケアもしなきゃならないわ

    産後ダイエットにもトライ

    ビヨンセは、コーチェラのパフォーマンスに間に合うように、過酷なダイエットにも挑戦したと言います。

    「目標を達成するため、パン、炭水化物、砂糖、乳製品、肉、魚、アルコールを一切食べずにしているの。お腹が空いたわ」とビヨンセ。ビヨンセと夫のジェイ・Zはしばらくの間、ヴィーガンダイエットに取り組んでいましたが、3児の母でもあるビヨンセは後日、コーチェラのための急激なダイエットはやりすぎだったかも、と話しています。

    ハードなダイエットは、産後の回復を遅らせる

    image via shutterstock

    一般的に、産後ダイエットはあまりおすすめできません。アメリカ産科婦人科学会(ACOG)のウェブサイトには、「クラッシュダイエット(極端な短期ダイエット)をすれば、昔の服が着れるようになると魅力的に感じるかもしれませんが、やめましょう」と記載されています。「ダイエットをすることで体に必要な栄養素が摂り入れられず、産後の回復が遅れます

    代わりに、ACOGは「いい食習慣」を心がけるようにおすすめしています。そうすれば数か月で通常の体重に戻れるはずです、とのこと。

    ビヨンセがダイエットを始めたタイミングはわかりませんし、産後9か月後にパフォーマンスが控えていたので仕方ないかもしれません。しかし栄養士は、極端に食事を制限するタイミングではなかったと指摘します。

    「これは無茶なダイエットです」とオハイオ州立大学ウェクスナー医療センターの登録栄養士、リズ・ウェイナンディさんは言います。「(産後は)いろいろな種類の、非常に健康的な食べ物を摂らないといけない時期です。フルーツや、全粒穀物など炭水化物グループに含まれる食品も摂取しないといけません。体型を元に戻す必要があったのはわかりますが、その分どれほどの犠牲を払ったのでしょう?」

    授乳中の女性は、とくに注意して

    image via shutterstock

    この時期に授乳中の女性の場合は特にそうです、とニューヨークシティに住む認定栄養士のジーナ・キートリーさんは言います。「授乳をしている場合、必須脂肪酸、ビタミン、ミネラルなど、赤ちゃんにとって大切な栄養素が不足してしまいます」とキートリーさん。

    「パン、炭水化物(フルーツや野菜が含むことも)、砂糖、乳製品、肉、魚を抜いたら、何が残ります? 水とオリーブオイル? これはどなたにもおすすめできないダイエット法です」

    ただ、ニューヨークで活躍する登録栄養士のジェシカ・コーディングさんが指摘するように、ビヨンセの場合は仕事柄きちんとした監視下で行っており、多くの女性にはなかなか手の届かない、さまざまな支援を受けることができます。

    その一方で、「一般的に、出産後、特に授乳中は、極端な食事制限をするのはおすすめできません。必要な栄養素ばかりです!」コーディングさんは、いつも患者にこう言っているそうです。「自分に優しく、自分に合ったペースで進めることが大切です。十分に栄養を摂っていないと、クリアな頭で考えたり、エネルギッシュに過ごすのが難しくなります」

    産後、効率的に体重を減らす一番の方法とは?

    image via shutterstock

    まずは一息ついてください、とキートリーさんはすすめます。「少し時間を取って、新たな命を産んだことに感謝して。進化論的に言えば、体重計の数字よりもあなたのほうが勝っているのですから」

    しかし、当然ながらそのうち、健康的な体重に戻りたいと思う日が来るでしょう。そのためには、水銀の含有量の少ない魚、ナッツ、全粒穀物、フルーツ、野菜、低脂肪のタンパク質などさまざまな食材を摂ってください、とキートリーさんは言います。

    栄養サイト「Appetite for Health」の設立者のひとり、登録栄養士のジュリー・アプトンさんも賛同します。「健康によい自然食品を中心に摂りつつ、アルコールを飲まない(制限する)、甘いものや質の低いカロリー(ジャンクフードなど)は避けるといったことにだけ気を付けて」

    また、授乳をするとカロリーがたくさん消費されます。ウェイナディさんによると、1日約500kcalが消費されるので、減量にもひと役買ってくれるはず。

    それ以外の方法としては、「論理的で栄養価の高い」ダイエットを実践することをウェイナディさんはすすめています。つまり、いろいろな食品群のものを食べるということです。「さまざまな食品群をカットしてしまうことは、絶対にやってはいけません」と付け加えます。

    ビヨンセだって「もう二度と無茶しない」

    「論理的に考えれば、ビヨンセは、“(出産直後の)今年はコーチェラをやらない。来年にするわ”と言うべきでした。でも、事情はわかりませんからね」

    ビヨンセ本人も、あのようなダイエットは二度とやらないと宣言しています。「自分でできる範囲を超えてムリをしてしまったの。とても大事なことを学んだわ」とドキュメンタリーで語っています。「もう絶対に、二度とあんな無茶はしない」と。

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    訳/Seina Ozawa

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