肩こりや腰痛など、慢性的な痛みがある。もしくは、自分の身体をよりよい状態にキープしたい。そんな理由から、「筋膜リリース」などのコンディショニングをしようと思っている人が増えています。

そんなとき重宝するのが「トリガーポイント」社のセルフケアグッズ。定番のフォームローラーからマッサージボールまで、実にさまざまなアイテムがあります。

初心者には、汎用性が高いグリッドフォームローラーがやはりおすすめ。マッサージボールは小さく持ち運びも簡単で気軽ですが、船橋整形外科病院アスレティックトレーニング部トレーナーの増岡大介さんいわく「フォームローラーよりもピンポイントに筋膜や筋肉にヒットするため、実はマッサージボールは、より専門知識が必要です」とのこと。

前編の理論編をふまえて、こちらの記事では、身体の不調に合わせた実践方法をご紹介しましょう。

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トリガーポイント グリッドフォームローラー

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<基本動作>

01. ローリング:筋・筋膜繊維に平行に、規則正しく転がします。2秒間に5cm動かすくらいの動作スピードで、ゆっくり行います。ターゲット部位の血流促進が目的です。
02. フリクション:筋・筋膜繊維に対して直角な摩擦刺激を行います。筋膜の癒着を剥がすのが目的です。
03. スパニング:筋・筋膜繊維の円周上をゆっくりと回転させます。筋・筋膜同士の滑りをよくするのが目的です。
04. スイープ:ターゲット部分を圧迫しながら、弧を描くように摩擦刺激を行います。筋膜の癒着を剥がすのが目的です。

肩こりがひどいあなたに

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しんどいのは肩なのに、なぜか筋膜リリースする部位はお尻や二の腕。なぜ? と思うかもしれませんが、そこが筋膜リリースの不思議なところ。全身の筋肉が繋がっているので、続けるときっと効果を感じるはず。

01. お尻の筋膜リリース

1. 横向きに寝て、肘で身体を支えながらグリッドフォームローラーの上に乗ります。身体を天井に向けるように45度傾けます。上下に4往復ローリングします。 2. ローリング後、前後に4往復フリクションを行います。 3. グリッドフォームローラーの当たる位置を少し上にします。両肩を床につけて、膝を左右に4往復振り、スパニングを行います。

02. 脇から背中の筋膜リリース

1. 横向きに寝て、膝を少し曲げます。脇の下にグリッドフォームローラーを合わせ、片手で支えます。次に、グリッドフォームローラーを掴みながら背伸びするイメージで、上下に4往復ローリングします。 2. 手のひらを上に向け、腕を真っ直ぐ伸ばし、床に平行に4往復スイープします。

03. 力こぶの筋膜リリース

1. うつ伏せになり、グリッドフォームローラーの上に二の腕を乗せます。次に、グリッドフォームローラーに腕を押し付けるようにして、左右に4往復ローリングします。 2. 前後に4往復フリクションを行います。

腰痛に悩むなら

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腰痛対策に重要なのは、実は太もも。前面背面ともに、太ももの筋膜をしっかりリリースしてみて。これらに、上でご紹介した「01. お尻の筋膜リリース」も追加して、ワンセットです。

04. 太ももの前側を筋膜リリース

1. うつ伏せになって両肘をつき、グリッドフォームローラーの上に、太ももの前側を乗せます。身体は、床と平行の姿勢を保つように意識します。次に、前後に4往復ローリングします。 2. 静止した状態で、伸ばした脚をゆっくり90度に曲げます。4回曲げ伸ばしを行ってください。

05. 太ももの裏側を筋膜リリース

1. グリッドフォームローラーに、太ももの裏側を乗せます。両手を肩の位置に置いて、身体を支えてください。次に、前後に4往復ローリングします。このとき、お尻は浮かせてください。 2. ローリング後、お尻を床につけてください。太ももの前側を両手で押さえながら、4往復スパニングします。押さえる手が床と平行になるように意識してください。

全身ケアなら、これだけやればOK

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全身のケアをしたいときは、とりあえず6つの部位の筋膜リリースをしておけばOKだそう。ひとつの箇所につき、120秒のイメージとのことなので、20分もかからず全身ケアがおこなえます

上でご紹介した「01. お尻の筋膜リリース」「04. 太ももの前側を筋膜リリース」に、下記の4箇所を追加して。

06. ふくらはぎ全体の筋膜リリース

1. グリッドフォームローラーに片足のふくらはぎを乗せ、その上に逆の足をクロスさせます。両手は肩の位置に置いて身体を支えます。 2. 前後に4往復ローリングします。このとき、お尻は浮かせてください。 3. ローリング後、お尻を床につけてください。静止した状態で、足首をゆっくりと左右に4往復、ワイパーのように振り、スパニングします。

07. 背骨中部から上部方向に筋膜リリース

1. グリッドフォームローラーを背骨中心部付近に合わせます。両手を首の後ろか、胸の前で組みます。次に、前後に4往復ローリングします。このとき、お尻は浮かせてください。 2. 身体を起こしたまま左右に動かし、左右に4往復、フリクションを行います。

08. 胸の筋膜リリース

1. うつ伏せになり、グリッドフォームローラーの上に胸を乗せます。次に、体重をかけながら、左右に4往復ローリングします。狭い箇所ですが、呼吸を止めないように意識して、丁寧に行ってください。 2. 手のひらを下に向け、腕を真っ直ぐ伸ばし、床に平行に4往復スイープします。

09. 腸腰筋の筋膜リリース

1. まず位置の確認をしましょう。腸腰筋はおへその斜め下から足のつけ根の位置にあります。 2. うつ伏せになって両肘をつき、グリッドフォームローラーの上に、足のつけ根を乗せます。体重をしっかりかけましょう。身体は、床と平行の姿勢を保つように意識します。次に、左右に4往復ローリングします。 3. 静止した状態で、伸ばした脚をゆっくり90度に曲げます。4回曲げ伸ばしを行ってください。

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