第3回 「ぎっくり腰」の対処法
英語で、「魔女の一撃」(witch’s shot)とも呼ばれる「ぎっくり腰」。なんの前触れもなく突然おとずれる激痛は本当に厄介です。スポーツトレーナーで鍼灸師の上杉徹さんは、サッカーをしているとき、うしろから追突された拍子になったこともあるのだとか。セルフメンテナンス法の第3回は「ぎっくり腰」の対処法をお聞きしましょう。
筋肉疲労が極限状態のときに起こる「ぎっくり腰」
上杉さん :
「腰を曲げた瞬間やくしゃみなど、きっかけはさまざまですが、ぎっくり腰は筋肉疲労が極限状態になり、背骨を支える脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)のうち、どれかが切れることで起こります。なかでも、立てなくなるほどひどい人は、最長筋(さいちょうきん)という一番長くて大きな筋肉が切れた状態なのです」
一般的に、ぎっくり腰になったら安静にしなくちゃいけないといわれますが、じっと待つしかないでしょうか。
01.ぎっくり腰の対処法
上杉さん :
「なにもせず放置すると筋肉はどんどん固まってしまい、治りが遅くなってしまいます。ぎっくり腰になったら、ポイントとなる筋肉をほぐす。そうすれば、回復が早くなります」
1.腸腰筋(ちょうようきん)を両手でしっかりもむ
脚をつけ根から曲げて、骨盤の内側の、押すと深く入るところが「腸腰筋」。腰椎と大腿骨をつなぐ筋肉群です。ここを両手でこねるようにもみほぐす。左右両方やってみて、硬くなっているほうを重点的にもむといいでしょう。
2.腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)を指4本で押す
ももの外側、ヒザの横から指7本分のところにある「腸脛靭帯」を4本の指で3秒×2~3回押す。※反対も同様に。
02.応急処置のテーピング
無理のない範囲で腰を伸ばした状態で、キネシオテープをウエストラインと並行して横向きに1枚貼ります。伸縮性のあるテープですが、貼るときは引っぱらないこと。痛みの範囲が広い場合は、3枚貼ると安定性が増します。
ご紹介した腸腰筋や腸脛靭帯以外にも、お尻の筋肉やもも裏のハムストリングズ、ふくらはぎや足の裏などを押すと楽になることも。ぎっくり腰、腰痛にならないよう、ふだんから下半身の筋肉をほぐしておくことを心がけましょう。
*ご紹介したものはあくまで応急処置なので、痛みや不快感が続く場合は、専門家にみてもらいましょう。
上杉徹(うえすぎ・とおる)さん
スポーツトレーナー、鍼灸師。医療国家資格(鍼灸師 柔道整復師 理学療法師)を持ったスポーツトレーナー集団「SPCT(スぺクト)」代表。JUJUやAK69など、アーティストのツアーにトレーナーとして全国を帯同する一方、世の中に健康とスポーツヘルス・メンタル作り・予防学を発信すべく、企業や団体とパートナーシップを組み、社会貢献活動を行うなど新たな試みにもチャレンジしている。
撮影/ 高村瑞穂 モデル/村上加世 (SPCT/ハワイアントレーナー 鍼灸師) image via Shutterstock
コメント
コメントを書くくだらんね。なんら進歩していない対処法でw
ウサミンには必須
ぎっくり腰は筋肉が切れているというのには驚いたが、もみほぐして治そうとするこの記事にも驚いた。