あなたに足りないのは能力よりもテクニック。

第10回のお手本は、世界三大美女にも数えられる歌人、小野小町。会ってもいない人からも熱烈に言い寄られた、小野小町の発信テクを学びましょう


世界三大美女なのに、じつは美人ではなかった!?

美しい女性のことを○○小町と表現したりしますよね。この語源は、平安時代に生きた歌人、で、絶世の美女だったと言われている小野小町です。小野小町は恋の歌をたくさん残したことでも有名で、男性からモテたエピソードが多い女性です。

しかしながら「肖像画も後ろ姿のものしか残されていない」「平安時代の独特な恋愛プロセスでは、モテ=美人ではない」といった理由から、じつは、美人でなかったという説も有力です。

ちなみに日本で世界三大美女と言うと「楊貴妃」「クレオパトラ」「小野小町」が挙げられますが、日本以外では「楊貴妃」「クレオパトラ」「ヘレネ」と言われています。小野小町を加えるのは、日本だけなんですね。


容姿は重要じゃない!? 平安時代の恋愛プロセス

この時代の恋愛は、素敵な女性がいるというのを聞きつけた男性が、想いを歌に託してアプローチするところから始まりました。現代のように容姿やフィーリングで相手を選ぶのではなく、歌から相手の教養・資質、自分への気持ちを読み取るのがスタンダード。

歌のやりとりをするうちに、男性が夜に忍びこんでくることを許す。つまり、男女関係を持ってからお互いの顔を見るという、いまとは、まったく逆のシステムだったのです。


モテの秘密は「発信力」!

たいそう美しい人がいるらしい。そんな噂を聞きつけた多くの男性にアプローチされ、情熱的な歌で男性の心をかきたてた小野小町。彼女の人気の秘密は発信力にあると言えるでしょう。現代に例えるなら、

・SNSで女性らしいライフスタイルをチラ見せする
・公開している写真は横顔や後ろ姿だけれど美人風
・メールのやりとりでドキっとさせる

というタイプの女性でしょうか。

情報開示のコントロールというのは、相手の印象を形成するうえで大変重要なポイントです。最近では、フェイスブックなどでの緩い繋がりから恋や友情に発展するケースもあります。仕事の面でも、職場での評判がチャンスに繋がるということも少なくないはず。

・情報発信にも手を抜かない
・全部をオープンにするのではなく小出しにする
・そのものスバリよりも雰囲気を伝える

そんな小野小町の発信テクニックをみなさんも取り入れてみてはいかがでしょう。

photo by Thinkstock/Getty Images

(藤田尚子)

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