メンタルトレーナーやストレスマネジメントディレクター、睡眠インストラクターとしても活躍し、無理のないアプローチでダイエットを成功に導く、いわばダイエットの神!!! P子は何をすればいいのか、カフェでコーヒーをすすりながら聞いてきました。
メンタルケアなくしてダイエットの成功なし
ライターP子 :
ですよね、ですよね! そうだと思ってました。でもそれができないから困ってるんですよ!
ガッつく私に、「まあまあ落ち着いて」と言わんばかりの余裕でアイスコーヒーを飲む小山さん。
ダイエットの神・小山さん :
最初に、なぜ太るのかについてお話ししますね。今の社会は普通に暮らしているだけで太るような構造になっていて、主にその原因は3つあります。
まず、運動をしなくても生きていけること。交通網が発達し、電車に乗っていれば目的地に着きますよね。昔は何時間もかけて歩いていたわけです。掃除機はロボットになり、洗濯も全自動。身長160cmくらいだと、体重が70kgまで太っても何ら不思議ではない、という社会で私たちは生きています。
2つ目は、食べ物が簡単に手に入ること。実は、こんなに飽食で、たやすく食べものを手に入れられるようになったのは、ここ30年くらいのこと。戦後だって食糧難で、おいもを主食に食べていたわけですから。現代社会とは、人類の有史以来の食べ物が溢れている初めての世界なのです。
3つ目はストレス過多社会。昔もストレスはありました。しかし、現代はスマホやPCによる身体的ストレス(SNSは心理的ストレスもありますね)、満員電車ストレス、異常気象や大気汚染、災害ストレスもあります。
実は、人間を含む動物は、ストレスがかかると「明日の命が危ない」と脳から指令が来るようにプログラムされています。そのため、ストレスがかかると「まずは食べなければ」と食欲増進ホルモンが出るのです。
さらに、今取り込んだ栄養は明日以降の命をつなぐ栄養だと勘違いしているので、簡単に代謝しないでくれ、と代謝抑制ホルモンも分泌させます。つまり、ストレスがあると、非常にやせにくくなるわけです。ダイエットを成功させるために、ストレスマネジメントは不可欠なんです。
ライターP子 :
なるほど。でも、どうやってストレスを取り除くのでしょうか。満員電車には乗らなきゃいけないし、嫌なやつとも付き合わなきゃならない。花粉症でイライラするし、老後も心配。そもそも太っている自分にストレス!!!
ダイエットの神・小山さん :
いい質問です。ストレスには、自分でコントロールできないものとできるものがあります。
家の隣で工事が始まったら騒音でストレスですが、これは自分ではどうしようもありませんね。会社の人事異動もコントロールできません。しかし、自分でコントロールできるものもありますよね。それは自分の「捉え方」を変えることです。
でた! まさかのポジティブシンキング? と、超絶疑心暗鬼になるP子。しかし、ダイエットの神、小山さんは「まあまあ落ち着け」モード。
ストレスを感じにくい自分になるトレーニング
ダイエットの神・小山さん :
やせたければ食事制限と運動をすればいい。とても簡単な話です。その方法でできる人は、それが正しいやり方です。でもそれができないのは、ストレスによるやせにくい体と、心の問題なのは明らかです。
それなら、ストレスを感じにくくするのが成功の鍵。ではどうすればストレスを感じにくくなるのか。簡単にいうと、いい人になることです。
ライターP子 :
(疑心暗鬼中……)
ダイエットの神・小山さん :
ストレスを感じにくくなる思考パターンというのがあるのです。ポジティブシンキングといえばそうですが、その癖が身につくと確実にストレスに強くなり、心の脂肪を落としやすくなります。P子さんはまず、ストレスマネジメントから始めましょう。
まあ、疑っても仕方ない。やってみることにします。ちなみに「甘いものが食べたければ辞めなくていいです」と小山さん。
え、なんで? 理由は「ダイエットにはストレスが大敵」だからだそう。すぐにやせるわけではないけど、自分の本質を変えるために千里の道も一歩から、なのです。ふーん。
宿題は3つ。これを2週間続けてみます。みなさんも一緒にやりましょう!
1.常に口角を上げて生活する
これは、脳が「おや? 今楽しいのかな?」と勘違いをしてくれて、幸せホルモンを出してくれる方法。宝くじが10億円当たった日に、上司に怒られてもイラっとしませんよね。幸せホルモンはストレスマネジメントにとても有効です。
2.「ちょうどいい」を口癖にする
与えられたもの、置かれた状況、すべてが「ちょうどいい」と思うようにすること。つまり、一旦すべてを受け入れるということです。嫌な上司も今の自分には何かの理由でちょうどいい人があてがわれている。今の自分の預金高も理由があってちょうどいい。そういう思考に変わっていくことで、ストレスを感じにくくなるのだそう。ふむふむ。
3.健康のための小さな習慣を始める
これは効果ありそうです。ポイントは、自分が嫌な気分にならずにできるものをすること。健康尺度が上がってくると、人間は自然に体にいいことをしたくなるのですって。つまり、甘い物など食べたくなくなり、体を動かしたくなるのだそうです。えー、まじで!!
私は以下の1〜4をチョイス。みなさんも「これはストレスない!」というものを選んでやってみてください。このなかに項目がなくても、自分でできる「ちょい健康にいいこと」でOKです。
2階までは階段で上がる 気が付いたときだけでいいので、お腹を引き上げる(信号待ちのとき、などルールを決めるのがおすすめ) 駅から自宅まで、1から100まで数えながら歩く。100を超えたらまた1から(これは瞑想なのだそうです!) 30分睡眠時間を増やす よく噛んで食べる 毎日湯船につかる エスカレーターは使わない 野菜を意識的に多く食べるさあ、ストレスマネジメント(てゆーかダイエット)始めます。うまくいくかしら……。
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小山圭介(こやま・けいすけ)さん
ダイエットトレーナー&メンタルコーチ。一生もののやせ体質を手に入れる「やせ脳」メソッドや、一瞬でくびれを生み出すバスタオルダイエット法など、話題のプログラムを多数リリース。プロデュースしたダイエット・美容アイテムは累計5万個以上を売り上げるベストセラーに。現在は商品開発や書籍監修、企業のコンテンツ開発、トレーナー育成など幅広く活躍中。「ダイエット王子」としてメディアからも注目を集める。ダイエットオンラインサロン「小山圭介のダイエット革命」運営中。
イラスト/古荘風穂