「ツナ缶」になる魚は3種類
そもそも「tuna」は、マグロやカツオなどのマグロ族全般を指す言葉。缶詰の主原料となるのは「びんながまぐろ」「きはだまぐろ」「かつお」の3種類がほとんどで、日本ではまぐろ、海外ではかつおが主流になっているといいます。それぞれ味わいにも違いがあるようです。
■びんながまぐろ
ホワイトミートとも呼ばれ淡白な味わいが特徴的な高級品です。
■きはだまぐろ
淡いピンク色で、様々な料理と相性が良い万能なツナ缶です。
■かつお
だしがきいているので旨みが味わえるのが特徴です。汁物やなべ物などで活躍します。(「Diet Plus」より引用)
ちょっと贅沢に味わいたいときは「びんながまぐろ」、お肉のかわりに鍋に入れるときは「かつお」のツナ缶と、使い分けてみるのもいいアイデア。買い置きするときも、種類を変えれば飽きずに楽しめそうですね。
「油漬け」と「水煮」はどう違う?
ツナ缶は油漬けや水煮など、製法のバリエーションも豊富です。
油漬けはオリーブオイルやアマニ油、えごま油、大豆油やサラダ油などを加えて作られたもの。油によって味わいやうまみが異なるため、成分表記で確認すると良いでしょう。
水煮はシンプルに水だけで煮たものと、野菜スープなどを加えて煮たものがあるとのこと。「油入り水煮」という製法もあります。
「素材そのまま(ノンオイル)」とあるツナ缶は、油を使用せず、魚のエキス等で作られています。「食塩・オイル無添加」とあるツナ缶は、食塩や油を一切使わずに、水のみで作っているのが特徴です。
知られざるツナ缶の栄養メリット
ツナ缶は気軽に食べられるのはもちろん、その栄養価の高さも大きな魅力。たとえばこんなメリットがあります。
1.良質な油が含まれる
まぐろやかつおに含まれるDHAやEPAなどの良質な油は、ツナ缶に加工しても失われることはありません。
DHAは脳の働きを活性化させ、記憶力アップや認知症予防に役立つとされる栄養成分。EPAは血流を改善して動脈硬化を予防する効果が期待できるほか、全身に栄養分や酸素が行き届きやすくなるため、より効率的なエネルギー消費が促されるといいます。
また、油漬けのツナに使われる植物性オイルにも、リノール酸という栄養素が含まれています。
(リノール酸は)必須脂肪酸のひとつで、体内で合成できないため食べ物による摂取が必要です。コレステロールや中性脂肪を減らす働きに効果が期待できます。さらに、肌の保湿や老化防止、抗炎症作用など、スキンケアに役立ちますよ。
(「Diet Plus」より引用)
油漬けはノンオイルよりもカロリーは高くなりますが、体にいい油と聞くとちょっと安心。アマニ油、えごま油が使われたものを選べば、さらなる健康効果が期待できそうです。
2.手軽なタンパク質補給にぴったり
健康で代謝のよい体を維持するためには、筋肉が不可欠。不足しがちなタンパク質を手軽にとれるツナ缶は、筋力アップにぴったりの食材です。
3.ほかのタンパク源よりも低カロリー
まぐろのツナ缶(ライト)の場合、水煮であれば100gあたり71kcalほど。油で焼くなど、調理の過程でカロリーが高くなりがちな他のタンパク源と比べると、摂取カロリーを抑えられるのは嬉しいですね。
油漬けのツナ缶は100gあたり267kcalほどになりますが、実際には油を捨てて使用することが多いため、表示カロリーよりは低カロリーになることがほとんどだそう。サラダやパスタに使う場合は、風味のあるツナ缶のオイルを生かして、ほかの油を使わないようにしてみてはいかがでしょう。
万能「ツナ缶」のおすすめレシピ
ゴールデンウィーク中に、パントリーの整理をする人もいるかもしれません。買い置きのツナ缶の使い道に困ったら、こんなレシピもおすすめです。
・まいたけとツナのパスタ
ツナ缶を酒で炒めて、臭みを飛ばすのがおいしさのコツ。まいたけたっぷりのヘルシーレシピです。
・ツナとちくわマヨトースト
カリッと焼き色をつけると、ちくわやすりごまの香りが際立って美味。朝食にもぴったり。
・しらたきと人参のツナ炒め
ツナがしらたきに絡んで旨みがアップ。ボリュームがあるのにカロリーは控えめの嬉しい一品です。
ツナ缶をマヨネーズと合わせる場合は、カロリーハーフのマヨネーズにするとヘルシーとのこと。鉄板のパスタはもちろん、しらたきやちくわとの相性も抜群! ぜひ試してみてください。
あると便利なヘルシー食材
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