ここのところ、ブルームーンやスーパームーンの話題が続きましたが、日本でも、むかしから月をさまざまな名称で呼んで親しんできました。

新月、三日月、上弦の月、そして、満月......。今年は、9月19日の十五夜、「中秋の名月」が満月にあたるとのこと。そこで今回は、月にまつわる京のわこものを紹介しましょう。

京都・西陣織特有の素材「金の引箔」を使った和風照明。土台部分は真鍮。
十六夜 izayoi(スタンドタイプ)」98,000円(税込み)

こちらは、糸の間から漏れ出る光が、まるで十六夜(いざよい)の月のよう、と「十六夜-izayoi-」と名付けられた、和風照明。

ちなみに「十六夜」という言葉は、もともと「ためらい」の意味があります。満月の翌日は、月の出がやや遅く、これを「まるで月がためらっているようだから」と、この日が「十六夜」と名付けられたとか。なんとも日本人らしい「見立て」ですね。

和紙に金箔を貼り重ねて極細に裁断。本来は切り落とされる端の部分も、つながったまま使われる。

この十六夜のシェードに使われているのは、「金の引箔」。

和紙に金箔を貼り重ねて、極細の糸状に裁断したもので、撚らずに糸の代わりに最高級の西陣織に織り込まれて豪華絢爛を演出する素材です。つまり、ためらう灯りを誘うのは、ホンモノの金の輝きというわけ。

かつては、貴婦人たちを華やかに着飾った西陣メイドの金の輝きが、こんどは現代の暮らしを、ためらいをまといながら上品に美しく彩ります。

繊細な素材を慎重に、鉄のフレームに取り付けていく。
世界でも希有な一流の技術から生まれる伝統の美が、あたらしいプロダクトに。

ちなみに、この新たなプロダクトを手がけたのは文化ビジネスのコーディネイトを仕掛ける「COS KYOTO」。

「日本、そして世界を『京都』で濾す。」というユニークなコンセプトで彼らのアイデアから生み出されるプロダクト、こちらも今後、注目です。

老舗の料理旅館の風格にも負けないラグジュアリーさ。
十六夜 izayoi(ペンダントタイプ)」74,000円(税込)

[COS KYOTO]
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(高橋マキ)

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