今年こそ「自然派おそうじ」にトライしてみてみたい! けれど、ここまで挑戦できなかった......。というわけで、今年の大掃除こそは自然派で。
というのも、市販の合成洗剤の多くに含まれている「合成界面活性剤」は、自然界で分解されにくいそう。排水としてそのまま海に流れてしまうため、そこに暮らす生物へ被害をもたらす可能性があります。 一見落ちているように見える汚れが、海に押し出しているだけだとしたら......。そうならないための、自然派おそうじ術をご紹介します。
自然派おそうじの基本は「重曹」を使うことまずは、なんといっても「重曹」! 重曹の使い方がわかれば、自然派そうじ術の50%はマスターしたと言ってもいいほど、幅広く活躍してくれる魔法の粉です。もっと汚れ落ちを期待するなら以下の3つのアイテムをまず用意。
<自然派おそうじの基本材料3つ>
「重曹」「お酢」「石けん」
重曹は自然界にも、私たちの体内にも存在する弱アルカリ性の物質(炭酸水素ナトリウム)。海水にも多く含まれていて、地球全体の浄化にも役立っています。そのため、使ったあとにそのまま流しても環境に悪影響にはなりません。よく市販の入浴剤のベースになっているように、肌の汚れをナノレベルで落とし、血行を促進してくれる効果も。胃酸を中和してくれるので、胃薬としても昔から重宝されたり、料理の膨らし粉として使われるなど、食べても安全なものです。
何に使えるの?・たんぱく質や油脂を分解するので、洗剤としてさまざまな場所で使える!
・細かい粒子できているため、クレンザー(磨き用の粉)として汚れを落とす!
・入浴剤としてお風呂に入れると、目に見えない汚れまで落としつるつる肌に!
・消臭効果があり、パイプなどの掃除や、冷蔵庫に入れて肉や魚の臭い消し、
靴箱の脱臭やハミガキ粉(食用グレードの重曹に限る)として口臭予防にも!
プラスα「石けん」「お酢」の出番です。 石けんは乳化の働きで、重曹では落としにくいがんこな油汚れなどを浮かせてくれるので、重曹にほんの少し加えてみてください。また、重曹を使ったあとに水で洗い流せないようなところは、お酢を水で濃度1〜2%くらいに希釈した「ビネガー水」でふき取ると汚れも重曹の粉っぽさもさっぱりと落とせます。重曹が苦手な"水あか汚れ"も、ビネガー水ならラクに落とすことができます。
基本材料の選び方<重曹>
食べても安心な「食用レベル」と、おそうじなどに使う「工業レベル」の純度ものがあります。初心者には、使用範囲を選ばない歯磨きや入浴剤として、赤ちゃんや子どもにも安心して使える「食用レベル」の重曹がおすすめ!
<お酢>
スーパーなどで手に入る安い食用のお酢でOK。風味がなければない方がおそうじには使いやすい!
<石けん>
原材料に石けん素地、カリ石ケン素地と表記されている無添加の「純石けん」を選んで。石けんと合成洗剤を混ぜた「複合石けん」は、合成洗剤と同じなので避けましょう。
重曹の用途別・活用法重曹をそうじに役立てるときには、化学反応しやすいようにすることが大切。使う場所によって水に溶かしてペースト状にしたり、粉のまま振りかけてしばらく置いてから流します。最初に使うときのポイントは、量をたくさん使ってみること! 汚れ落ちが実感できるし、使っていくうちにどのくらいの量で落ちるかわかってきます。
<風呂場・トイレ・流し台>
重曹をふりかけ、汚れがひどければ一晩おいてからブラシやスポンジでこすって洗い流す。
<洗濯>
かならず、重曹を水に溶かしてから、石けんをという順番で入れ、通常どおり洗濯する。すすぎやアイロンがけのときにアロマオイルなどで香りを足すと◎
<ハミガキ>
重曹だけでもOKですが、そこに塩、グリセリン、ペパーミントやティートゥリーなどのアロマオイルを1滴程度混ぜて使うとより◎
<消臭・脱臭として>
・冷蔵庫や靴箱など...重曹が空気にふれる穴あきフタの容器などに粉のまま入れて置いておく。
・パイプなどにふりかけてからしばらく置いておき、その後水で洗い流す。
アロマオイルやハーブなど、自然の香りをプラスしてみる!
<初心者におすすめのアロマオイル>
ラベンダー、ティーツリー、ペパーミント、レモンなど
虫が嫌う植物の香りが人間にとっては心地よく感じることも多いので、防虫効果にもなって一石二鳥。天然の抗菌作用も期待できます。混ぜたら危険ということもありません。季節や好みに合わせて使えます。誰でも手軽に、安くて安心・安全の「重曹」「ビネガー水」「石けん」の自然派おそうじの基本の3アイテム。活用しない手はなさそうです。
[誰でも簡単!安心・安全!自然派おそうじを始めよう!(1),(2),(3)]
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(マイロハス編集部)