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神話の世界に迷い込んだよう。自然に溶け込む92体の彫刻の森
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神話の世界に迷い込んだよう。自然に溶け込む92体の彫刻の森

2013-12-19 00:00

    オーストラリアのメルボルンから車で1時間ほど離れたダンデノン丘陵には、訪れる者を不思議な世界へ誘う森があります。

    シダ植物生い茂る熱帯樹林に92体の陶製彫刻が存在し、その彫刻が自然と一体化して作り出す空間は、神聖さに満ち、まるで神話の世界のようです。

    この森は、William Ricketts Sanctuary(ウィリアム・リケッツ サンクチュアリー)といわれ、 ニューサウスウェールズ州の自然保護区・ヴィクトリアパークにあります。

    William Ricketts(ウィリアム・リケッツ)は、オーストラリアの有名な芸術家で、その特徴はアボリジニを題材とした彫刻作品。このすべて彫刻は、William Ricketts(ウィリアム・リケッツ)によって創られたものだそうです。

    この彫刻たちを見ていると、様々な想いにかき立てられます。

    自然と一体化した人々の姿。

    生々しい彫刻たちの表情。

    美しい青々とした苔は、もう人々と同化してしまいそうです。

    彼らに意志があったなら、何と話しかけてくるのでしょうか?そんなことを考えてしまいます。

    Re BIRTHと彫られた文字は何を意味しているのでしょうか。アボリジニたちの精神か、それともウィリアム本人の意志か......

    ALCHERA(アルチェラ)は、アボリジニ精神を表現する大切な現地語で「夢の時間」を意味するそう。一般には「ドリーミング・ドリームタイム」と呼ばれ、その人のエネルギーやスピリットを残す行為を「ドリーミング」、そのドリーミングが行われた時間が「ドリームタイム」だそうです。

    岩の上に座る老人は、解けて水になり、やがて自然に帰るかのよう。

    現在、William Ricketts Sanctuary(ウィリアム・リケッツ サンクチュアリー)となっているこの地ですが、以前はウィリアム本人が亡くなるまでの約59年住んでいたところだそうです。

    自然主義だった彼は、炉で焼いた粘土でこの数々を形にしていったとか。不思議なほどに自然と融合したアート、その理由も納得できるような気がします。

    彼が人生のほとんどをかけて表したかったものは何だったのでしょうか?ひとつひとつの作品の深さと、この神聖さが溢れる空間に、答えをみつけたい衝動に駆られずにはいられません。

    [Tourism on the Edge]

    [William Ricketts Sanctuary]
    1402-1404 Mount Dandenong Tourist Road
    Mount Dandenong VIC 3767, Australia


    大きな地図で見る

    (米田ロコ)

    RSSブログ情報:http://www.mylohas.net/2013/12/034635William_Ricketts_Sanctuary.html
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