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ストレスフルな都会にいると、オアシスがほしくなる。それがわが家だと最高です。座右の銘がいっぱい詰まった中国の古典随筆集『菜根譚』には、こんなことが書かれていました。
修行しなくても大丈夫。仏は家のなかにある
「家庭に個の真仏有り。意気交々流れしめば、調息歓心に勝ること万倍なり。(前集21)
(『図解 菜根譚』P217より引用)
「特別な修行なんてしなくても、和気あいあいとした家庭なら、そこに仏様がいるようなオアシスになるんだよ」という感じでしょうか。仏様がいるというくらいだから、今でいうパワースポットと言えるかもしれません。
修行しなくても家にいるだけで心から安らげる。そんな家庭にするには、いったいどうすればよいのでしょうか。
感情的にならず、おだやかにその方法はこう書かれています。
春風の凍れるを解くが如く、和気の氷を消すが如くす。纔かに是れ家庭的の型範なり。(前集97)
(『図解 菜根譚』P221より引用)
つまり、春風が凍りついた地面を解かすように、おだやかに接すると良いそうです。さらに『菜根譚』では、家族の人が何かしでかしてしまったとしても怒鳴らず、たとえ話でほのめかすように戒めるのがよいとも書かれています。
家族だからこそ感情的になりがちだし、家族だからこそ感情的になっても許されると思いがちですが、その思い込みをなくしておだやかに接することができれば、家庭は心から安心できるオアシスになるのかもしれません。
[図解 菜根譚]
coffee cups via Shutterstock
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