▼第576号
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                     2024/03/26

夏野剛メールマガジン 週刊『夏野総研』
          vol.576
【KADOKAWAの経営者として私がやっていること】
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《目次》
01.先週の出来事
02.時事ネタPICKUP15
03.Reading the world
04.Q&A
05.Product Lab
06.Good Food Good Life
07.時事ネタキュレーション
08.編集後記

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【01.先週の出来事】
 社会問題からプライベートな話題、訪れたレストランまで、「先週あったこと」をベースに、夏野剛の頭の中やプライベートを覗いていくコーナーです。
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◆2024/03/18-2024/03/24

 今回は「経営者の役割」について考えてみようと思う。

 いろいろな定義があるが、私が思う「経営者の役割」の定義は、
(1)会社の向かっていく方向性を明確に示すこと
(2)会社の向かっていく方向と個人のモティベーションを合わせること
(3)自分の出す方向性に合わせた人事を徹底すること
(4)重要だと感じることには積極的に関与し、リスクをとって結果を出すことを示し続けること

 だと考えている。
 一般的には「株主価値向上のための経営」とも言われるが、上記を実行し続ければ必然的に結果も出るようになり、株価も上がると思う。そうすれば株主も評価してくれる。
 株主価値の最大化は手段ではなく結果なのだと思っている。

 せっかくなので、実際に私が経営者としてやっていることを開示してみることにしよう。

(1)会社の向かっていく方向性を明確に示すこと
 KADOKAWAグループの向かっていく先は、個人の持つ「クリエイティブ」なIPを発掘・創出し、その価値を最大化するために自らマルチメディアミックス(原作、コミック、アニメ、ゲーム、実写、ネット)展開し、「グローバル」広げていくこと。

 そして、そのために「テクノロジー」を最大限に利用していくことだ。一人の作家さんやクリエーターの持つ才能を、KADOKAWAという組織の力を活用して全世界に羽ばたかせることがミッションだと思っている。

 これはニコニコやN高にも通底するコンセプトで、多数のアーティストやクリエーターがニコニコから輩出されているし、多くの高校生がN高の存在によっていろいろな形で助けられ、大学や社会に羽ばたいている。

 現在は日本発のIPが圧倒的に多いが、将来的には全世界に拠点を作って、世界中のクリエーターを発掘し、それを全世界に向けてマルチメディアミックス展開することを目標としている。

 と、残る(2)〜(4)もここで書いてしまおうと思ったがボリュームが多くなるので、続きはビジネスモデルのコーナーでお届けしたい。