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人間それぞれ、たくさんの悩みやコンプレックスを抱えて生きているとおもいます。私はそれが「体臭」「ワキガ」でした。
学生時代から始まり、社会人になっても指摘されてきた体質への心無い言葉の数々は今も忘れられません。
色々な制汗剤を試しましたが、気休めていどにしか効果を得ることができませんでした。
いじめが原因で神経過敏症になり、人と接することが怖くなり生きていることをあきらめてしまいそうになったこともありました。
自分の臭いに気付いたのは中学生のころ。一生忘れられないクラスメイトの言葉
わたしは小学生のころから活発で、比較的なんでもできる子供でした。
友達もたくさんいて、先生からも頼られる存在だった子供時代。
身体の成長も早く、小学4年生で身長160cm。初潮もそのころにきました。
そして、思春期を迎え身体が子供から大人に変化していったとき、大きな異変が起きました。
なんだか汗がベタベタと張り付くような感じになったんです。
そして汗臭さが増していったのを自分でも感じていました。
それでもまだ小学生。
自分自身の臭いが異質であることを完全に認識できませんでした。
しかし、お風呂に入る時間が長くなって、よく母に怒られていました。
そして、中学校への進学。
仲が良かった友人とはクラスが離れてしまい、友達作りから始まるのか……と少し憂鬱でしたが、それなりに楽しい学校生活を送ることができていました。
しかし、入学してから2か月ほど経ったころ、事態は一変します。男子がこちらを見ながら、コソコソと話をしているのです。
その子は同じ小学校出身でしたがあまり親しくなく、感じ悪いなと思い無視していました。
しかしその嫌な感じは数日続き、体育のない日、ついに彼はこんなことを言ってきたんです。
「臭すぎて同じ教室ににいれませ~ん!」
フリーズしました。
え、私に言ってるの?
イジメられたこともなく、過ごしてきた自分に矛先が向くとは思っていませんでしたから。
彼の周りには何人か男子がいましたが、彼らは少しバツが悪そうにうつむいているだけ。
明らかに彼が主犯でした。
何でこんなに突っかかってくるのか、頭が混乱して言い返すこともせず席につきました。
しかし、その後も彼からの言葉は止まらず。
「誰か窓開けてー!換気しないと臭すぎて死にそう~」
「くっせーんだよ。もう学校くんなよ」
このあたりから、記憶がありません。
周りの女子や男子がかばってくれました。
彼よりは人望があったんだな、いい友達をもってよかったと思いました。
しかし、そのあとお腹が痛くなり保健室へ。
その日は結局早退しました。
小学校から仲の良かった友人は部活が同じだったので、心配してメールや電話をくれましたがどうしても対応する気になれません。
抉れるような心の痛みは、今も忘れません。
不登校生活の始まり
そこから、不登校生活が始まりました。
親にも、先生にも何度も学校に行くように言われました。
なんで行きたくないのかも聞かれました。
でも、体臭があるということが恥ずかしくて恥ずかしくて。
どうしても相談することができませんでした。
部活だけ参加した日もあります、午前中だけ、午後だけ学校に行った日もあります。
その度に友人たちは気にかけてくれましたが本心から相談することができませんでした。
「大丈夫、気にしないで」としか言えませんでした。
そのときに少しでも相談できていれば、楽しい学校生活が送れていたのかもしれません。
その後、私に暴言を放った彼は学級会でコテンパンにされ、大人しくなったと聞きちょっと笑ってしまいました。
小学校のとき、優等生だった彼が問題児になったのは、彼なりの葛藤があったのかもしれません。
でも、当時の私は言われた暴言を気にかけないようにすればするほど心に重くのしかかって、ますます家に引きこもるようになりました。
引っ越し、新しい環境への不安
1学期の終わりごろ、父の仕事の都合で転校が決まり、幼少時代過ごした土地に戻ることが決まりました。
心機一転、楽しい学校生活がそこでは待っていました。
懐かしい面々との再会はもちろんですが、学級会での一件が親の耳に入り、制汗剤などを揃えてくれたことで、心が楽になりました。そのおかげで、部活や授業にも積極的に参加していけるようになりました。
しかし、それは一時的なものでした。
その学校はイジメや規律に厳しく、イジメをした場合晒しあげられるように全校生徒の前に立たされるんです。
平穏ですが、どこかピリピリした学校内。さらに、自分の体臭のせいで周りの人に何か思われていないかという不安……。
私は神経過敏症になってしまいました。
臭い、人のしぐさ、表情、感情。
膨大な量の情報を一気に気にするようになり、以前のように活発に体が動かなくなっていきました。
少しでも異変を感じると、
「変なにおいしない?」「なんか、あの子様子がおかしくない?」「タバコの臭いがする」
など、他の人が気付かない様な些細なことが気になって不安になってしかたなくなりました。
特に下駄箱はいろいろな人の臭いが充満していて本当に苦痛でした。そのうえ、下駄箱に来ると頭痛が止まらなくなるようになってしまったのです。
とはいえ、不登校だった前の学校に比べれば楽しい生活を送ることができたので、それを考えると、体臭についてからかってきた男子には少なからず感謝をすべきなのかなと、ふと思いました。
今もあの瞬間のシーンは鮮明に思い出されますし、夢に出てくることもあります。
あの一件から男子に苦手意識が芽生えてしまい、高校は女子校を選択。
自分の体臭は気になっていましたが、とくに問題なく過ごせました。
専門学校でも、いい仲間たちと出会えて充実した時間を過ごすことができました。
本当に大切な友人と出会えることができたのは、もしかしたらあの一件があったからなのかもしれません。
でも専門学校卒業後、営業会社のアルバイトをしていたとき、中学校のころのあの悪夢がふたたび蘇ります。
なんと、上司から「生臭い!」という暴言を吐きかけれられたんです……。
「お前、生臭い!」体臭を気にするあまり起こしたスメハラ[体験談](2)へ続きます。
written by どらやき
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ソースは俺