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【のりこえねっと通信0057号】本日21時より『外国人労働者の現場では 周来友×安田浩一』放送です!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■■■-ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク- ■■■■ ■■ のりこえねっと通信 0057号 2014年11月24日発行 ■■ ■ ◆転送歓迎◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★メールアドレスのご変更等は、info@norikoenet.org までご連絡下さい。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 賛同者の皆さま のりこえねっと通信をお読みの皆さま 先週木曜日ついに衆議院が解散し、12月2日告示14日投票で総選挙が行わ れることになりました。私たちはヘイトスピーチ・レイシズムと闘う大衆団 体であり、直接候補者や政党を推薦したりすることはしません。しかし、こ の選挙において、排外主義aや女性差別を推し進める政党があることは指摘 しなければなりません。具体的な党名は避けますが、以下のツイッターで ご確認していただきたいと考えます。 https://twitter.com/euke1974/status/536131770400272384 どのような政権になろうとも、ここまでヘイトスピーチがはびこってし まった社会ですから、一朝一夕に変わることはないと思います。自分たちが できることは何か、もう一度この選挙を前に考えていきたいと思います。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 〈今号の目次〉 1.11月24日 のりこえねっとTVのお知らせ 外国人労働者の現場では 周来友×安田浩一 2.11月17日のりこえねっとTV報告 人種差別撤廃基本法の行方 有田芳生×辛淑玉 3.今後の反レイシズム情報 4.今週のヘイト街宣・デモ Pick Up 5.新聞・雑誌記事・Webより 6.編集後記 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●1.のりこえねっとTVのお知らせ ★タイトル: 外国人労働者の現場では 周来友×安田浩一 ◎放送日時 11/24(月) 21:00-22:00(予定) ◎ニコニコ生放送入口URL http://live.nicovideo.jp/watch/lv200725199 ◎YouTube 生放送入口URL https://www.youtube.com/watch?v=Y2DMSTzZLxA モスバーガー飯田橋東店の店頭を飾っていた 「ウェルカムボード」の内容が ネット上で話題になっている。 この店では、以前から アルバイトの中国人女性をからかう 看板をかかげていたという。 外国人が働く現場では どのようなことが行われているのか。 ジャーナリストの周来友さんと 安田浩一さんが実態について語ります。 <出演> 周来友(しゅう・らいゆう) タレント・ジャーナリスト。 1963年、中国浙江省紹興市生まれ。1978年、北京市に移り住み、 1987年に私費留学生として来日。 現在はテレビのトーク番組やバラエティ番組のパネラーとして活躍して いる。 Zhou Laiyou Official Website 周来友公式ホームページ:http://zhoulaiyou.com/ 安田浩一(やすだ・こういち) ジャーナリスト。 1964年静岡県生まれ。週刊誌記者を経て、フリーライターに。 外国人労働者問題などを取材。 代表作、『ネットと愛国』(講談社)など、著書多数。 ツイッター:https://twitter.com/yasudakoichi ◆視聴方法について のりこえねっとTVは、YouTube Liveでも中継を始めました。こちらは 会員登録もいりませんので、お気軽にご覧できます。以下のニコニコ動画と 合わせてご覧ください。 【ニコニコ動画視聴方法】 ▼初回にニコニコ動画に会員登録が必要です。(一般会員は無料です) http://www.nicovideo.jp/ ▼メールアドレスとニックネーム、性別、年齢等のプロフィール、 パスワードを登録してください。 ▼そして、以下にアクセスするとのりこえねっとTVをご覧いただけます。 http://ch.nicovideo.jp/norikoenet-tv ※ブロードバンドのインターネット環境、もしくはLTE通信環境のスマート フォンなどからもご覧頂けます。あらかじめタイムシフト予約をしていると 放映後1週間以内はいつでも見ることができます。 ◆皆さまへのお願い 現在、のりこえねっとTVはニコニコ生放送( http://live.nicovideo.jp/) のトップページ番組表に掲載されておりません。 Twitter、公式サイトにて告知しておりますが、ニコ生のトップページ番組 表に掲載されると目に留まりやすく、さらに視聴者が増えると思われます。 番組表に掲載されるためには、【タイムシフト予約】の人数が200名を 超えなければなりません。ぜひ、みなさまのご協力が必要です。 拡散・周知も続けて頂けますよう何卒お願い致します。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●2.11月17日のりこえTV報告 「人種差別撤廃基本法の行方」 有田芳生×辛淑玉 解散の可能性が高くなった臨時国会。今臨時国会に提出予定の「人種差別撤 廃基本法」はどうなるのか。民主党の有田芳生参議院議員に伺います。 前日の沖縄県知事選挙から対話に入り、国家総動員によるレッテル貼りなど 時代錯誤の選挙に対するオール沖縄の圧勝だったと一致します。そして昨年 1月にオール沖縄で建白書を渡しに東京へ来たときにヘイトデモで攻撃した ことについて有田さんは、沖縄の歴史や生きてきた人々への想像力が欠落し ており、圧勝した選挙が問うているのはそうした本土の人々だと指摘します。 また有田さんは、アベノミクスは失敗で、実感として経済もだめだと80%が 感じているとの世論調査が出ている、それは選挙に現れるだろうしそうしな ければならないと力を入れます。辛さんは、交通費を節約して歩いてカウン ターの現場へ行く非正規職もいるが、安部首相はその思いを理解できないの だろうかと問います。有田さんは、一般社会で培った問題意識をもって議員 になった人が少数なので国会議論は観念的・抽象的なものが多いと語り、生 活に裏打ちされておらず、庶民の生活実感がわからないのは当然と批判しま す。辛さんは、安部首相は果たして連れ合いと会話しているのだろうかと…。 有田さんは、「異次元の金融緩和」で現金流通量がバブル期の6倍、安倍政 権成立時の2倍半になっているが景気は良くなっていないと指摘します。一 時の株価上昇で12%がいい思いをしても、残りの88%には全く関係ない。雰 囲気だけで高い支持率を続けてきたが、実感レベルで露呈しはじめて限界に 達していると語ります。辛さんは12月の選挙を、あとは落ちるだけなので賭 に打って出た破綻回避の選挙と表現します。 さて、12月10日に特定秘密法が施行されます。それは出自による差別であ り、日本国籍を有していても差別の対象になります。有田さんは、難しい議 論のように見えても簡単だと語ります。さまざまな課題に対して多くの人が 行動し、とくに若い世代と女性がこれではだめだと敏感に感じ取っている点 に希望がある。命を育む母親やこれからの人生がかかる若い人々はいまの日 本がおかしいと切実に感じている。集団的自衛権の閣議決定のとき、日経新 聞とテレビ東京が前月対比で内閣支持率の世論調査を発表した。女性の支持 率が11ポイントも下がり、無党派の若い人々が6ポイント落ちた。この層が 最も敏感だ、と。 また辛さんは、毎年20人程度が自衛隊に入っていたある高校で今年は2人だ けなので自衛隊が直にリクルートに来た、集団的自衛権の影響だと述べ、そ こまで逼迫しているならば安部政権の暴走の先は徴兵制だろうと語ります。 有田さんは、藤田省三が全体主義についての文章で「戦闘経験を持たない者 の戦闘意欲は……徒にひたすら燃え上がるばかり」と書いているが、現政権は そうだとしか思えないと語ります。立場やイデオロギーを超えて自民党指導 者も戦争だけはだめとしてきたが、感覚として戦争を知らない議員が8割を 占める現在は文学や記録などを通じて想像力を働かせて戦争はだめとの結論 に至る。それがない人々は行け行けドンドンとなる。しかし沖縄の人々は眼 前で経験しているので戦争を許せない。多くの政治家はそこがわかっていな いと批判します。 辛さんは、沖縄のアイデンティティをぶつけて島ぐるみでノーと言っても日 本は銃剣とブルドーザーでやっていくのかと沖縄は問うているが、民主党は それに応えられるかと、民主党所属の有田さんに問います。有田さんは、組 織としては矛盾を抱え忸怩たるものがあるが、失敗したとはいえ民主党政権 が生まれた経験を活かすべきであり、民主党の枠内で可能性があるならばそ の理念を継いでいくべきと答えます。 また辛さんは、政権が叩き続け切ろうとしてきたものとヘイトスピーチの対 象は重なり、ヘイトスピーチは国家による保険がついた先兵だとして、それ に早くから声を上げた有田さんの中で何があったのかと問います。有田さん は、09年の選挙で落選後に地域で毎日人と出会う中で、在日が多い地域でも あり直接の深いつき合いが続いてきた。議員になって、良い韓国人も悪い韓 国人もみな殺せというデモに際して「私は決して忘れないし、決して許さな い」という柳美里さんのツイッターを見た。思い浮かんだのは地域でつき 合ってきた在日だった。許せないし、議員の立場で声を上げねばと昨年3月 に初めて院内集会を開いた。そして今年4月に公明党を含めた超党派で人種 差別撤廃基本法を求める議連を立ち上げ、半年間の検討で法制局とも打ち合 わせてほぼ法案が完成するに至ったと答えます。 そして有田さんは、人種差別撤廃条約の国連採択は65年だが、日本の加入は それから30年後、そして加入から20年を経ても差別はなくなるどころかヘイ トスピーチが広がり、さらにこれまでにない差別扇動、個人に対するものが 酷くなっており、これらをどうするかが問題だと語ります。差別自体を問題 とする条約の趣旨にきちんと対応してこなかった日本で、昨今の五輪開催な どの環境下でこの問題がクローズアップされてきているが、それは本質論で はないと指摘します。 辛さんは、差別の扇動や相手を特定して攻撃するのはジェノサイドにつなが ると指摘します。有田さんは、ポーランドの古都クラクフを訪問したときの 経験を紹介します。39年にナチスがポーランドを占領し、ユダヤ人はシラミ だとのポスターを街に張りめぐらしてユダヤ人お断りの掲示が現れた。まさ に日本の状況だ。次に来たのがゲットーへの囲い込みであり、その先がアウ シュビッツだった。だからヘイトスピーチ・差別扇動はジェノサイドの第一 歩であり。ここで本当に止めねばならないと力をこめます。辛さんは、安部 首相がアンネ・フランクの資料館を訪れ、二度と戦争してはならないと語っ たが、彼女は戦争ではなく人種絶滅政策つまりクラクフの延長線上で死んだ と指摘します。その感覚が皆無で近代史認識が欠落していると批判します。 調査なくして発言権なしでデモの現場に政治家が行くべきと主張する有田さ んたちが中心になってつくった法案を辛さんが紹介します。国や自治体の責 任を規定し、調査を行って年次報告を義務づけ、確実にチェックさせる。障 害者基本法の成果を踏まえて審議会には当事者も入って意味のある議論を保 障する、等々。法案は、解散もあるので1月にさらにきちんとしたものにし て提出すると、有田さん。 ここで視聴者からの、有名ネトウヨ逮捕についての質問に答えます。有田さ んは、社会に戻っても相変わらずヘイトスピーチをまき散らしているのは何 らかのケアが必要なのかなとも思う。また警察ではなく被害者たちが自力で 差別扇動者を特定したということは逃げ場がもうないということと述べま す。辛さんは、差別は楽しく一度知ると依存症になるのだろう、差別に反対 する人々に早く出会うことが大事だと語ります。 次の質問は、社会の質向上が大事で多文化主義に舵を切る必要があるとの趣 旨です。有田さんは、成熟した社会を築いていくことで豊かな人生をつくっ ていけるだろうと語ります。辛さんは、美しい国など訳のわからないもので なく、どんな国家にしたいのか具体的に示す必要があるとし、切り捨てるだ けで国家や地域が助けるのを見ることがないと指摘します。その代表が福島 であり、分断して人々を翻弄した末に立ち上がれない人々には冷たい。それ を目の当たりにすれば自分も落ちたら誰も助けてくれないと感じるのだろ う。生活保護バッシングや仕事のない人へのバッシングも同じ。政権はそう した人々に違う方向性を提示すべきと語ります。 有田さんは、そうした社会に選挙で変えられると述べ、東京大行進などで何 よりも女性が多かったのに加えて若い人たちが自由な発想で動き出したのは 大きな力だと指摘します。辛さんも、大人に従って沈没船の中で黙っている のか、自分の意志で抗って生きていくのかが問われているとし、自分の直感 を信じて行動するのは大事だろうと語ります。 最後に、有田さんは、現場で会いましょうと挨拶し、辛さんは、基本法を通 すことでルールができ、ルールができることで社会を変えていける、チェッ クも支持もして共につくっていきたいと語って終わります。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●3.今後の反レイシズム情報 ★公式サイト 学習会カレンダーにも順次掲載致します! http://www.norikoenet.org/workshop.html#callendar ★集会・デモ・カウンター・セミナーなどのお知らせを掲載します。 日時、会場、タイトル及び内容、主催者、主催者の連絡先などを400文字以 内で、お送り下さい。件名に「のりこえねっと通信掲載希望」と明記して下 さい。 1)川崎市ふれあい館人権尊重学級③ 神奈川シティユニオン30年の活動、外国人労働者支援をふりかえって 日時:11月25日(火)18:30~20:30 場所:カレッジJDS2F(川崎市川崎区) 講師:村山敏(神奈川シティユニオン委員長) 問合せ先:044-222-3582 2)ヘイト・スピーチは表現の自由か 日時:11月28日(金) 午前9時30分 ~ 午後0時30分 場所:大阪弁護士会館2階ホール (203・204会議室) (大阪市北区西天満1-12-5) パネラー:市川正人 氏 (立命館大学法科大学院教授・憲法学) 金尚均 氏 (龍谷大学法科大学院教授・刑法学) 中村一成 氏 (ジャーナリスト) 師岡康子 氏 (弁護士) 資料代;1000円 事前参加申込み不要、定員60名まで 問合せ;近弁連人権擁護委員会担当事務局 TEL:06-6364-1227 FAX:06-6364-7477 3)桜井誠(通名)在特会退会記念 送別会 ~沈む船からネズミが逃げる~ 日時:11月29日(土) 13:00~ 場所:ネイキッドロフト(東京都新宿区百人町1-5-1 百人町ビル1F) 出演:高橋直輝(男組)、山口祐二郎(憂国我道会)、松沢呉一、徐泰雄 司会:清義明 料金:予約¥1500/当日¥1800(飲食別) ※ご予約はネイキッドロフト店頭電話(03ー3205-1556)16:00~24:00 4)「チマ・チョゴリが最前線-そして制服は「象徴」になった-」 日時:11月29日(土) 13:30~15:30 場所:ハロー貸会議室四谷(東京都新宿四谷1-5三陽ビル4F) JR中央・総武線 四ッ谷駅 四ッ谷口 徒歩1分 資料代:500円(高校生以下無料) 内容:映画上映「まとう」(朴英二監督、第5回福井映画祭2010短編部門グラ ンプリ観客賞受賞) トークセッション:韓東賢(日本大学准教授、「チマ・チョゴリ制服の民族 誌」著者) 主催:大学生ウリハッキョサポーターズ http://www.urihakkyos.com/ ――――――――――――――――――――――――――――――――― ●4.今週のヘイト街宣・デモ Pick Up カウンター行動(抗議行動)される際は、十分お気をつけ下さい。 経験が少ない方は、複数での参加をお勧めします。 1)舛添都知事やめろ!デモin蒲田 日時:11月30日(日)15:00~16:30 場所:西蒲田公園(東京都大田区西蒲田八丁目6番12号) 【最寄り駅】京浜東北線 蒲田駅下車徒歩8分 主催:日本侵略を許さない国民の会 現場責任者:菊川あけみ ※舛添都知事リコール運動だけならヘイトスピーチではありませんが、今週 の「ヘイト規制歓迎デモ」でも、「関東大震災では13万人の日本人が朝鮮人 に殺された」というひどい妄想の差別扇動を飛ばしています。今回のも引き 続きそういうヘイトスピーチにあふれることは間違いありません。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●5.新聞・雑誌記事・Webより 1)「橋下市長と在特会の面談動画、掲載しません 大阪市」 朝日新聞 11月14日) 大阪市は、橋下徹市長と「在日特権を許さない市民の会」(在特会)会長の 面談の様子を撮影した動画をホームページに掲載しないことを決めた。やり とりの中で差別を助長するような表現が含まれていたことや、橋下氏の言葉 遣いや態度への批判が殺到したことを考慮したという。 http://www.asahi.com/articles/ASGCG3Q6WGCGPTIL006.html ----------------------------------------- 2)11.16 差別デモ反対行動 in 川崎(2014.11.16) http://togetter.com/li/745639 ---------------------------------------- 3)2014.11.16 在特兵庫支部主催:元町ヘイト街宣の様子(2014.11.16) http://togetter.com/li/745634 --------------------------------------- 4)ネットでヘイトスピーチを垂れ流し続ける中年ネトウヨ「ヨーゲン」 (57歳)の哀しすぎる正体【前編】安田浩一さん 現代ビジネス 11月17日 朝鮮人など虐殺してやる──ネット空間でそう息巻いていた差別主義者の男 は、両脇を二人の警察官に支えられて法廷に姿を見せた。 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/41046 ---------------------------------------------- 5)ネットでヘイトスピーチを垂れ流し続ける中年ネトウヨ「ヨーゲン」 (57歳)の哀しすぎる正体【後編】安田浩一さん 現代ビジネス 11月18日 今年1月5日。この日も私はいわき市内で聞き込みを続けていた。 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/41047 ------------------------------------------------- 6)在特会の言う「在日特権」あるの? 記者がお答えします 朝日新聞 11月18日 10月20日に配信された「橋下・大阪市長と桜井・在特会会長が面談 主 張は平行線」で、橋下徹大阪市長と「在日特権を許さない市民の会」(在特 会)会長とのやりとりは、不快感しか残りませんでした。在特会の主張はあ たかも在日韓国・朝鮮人に「特権」があるかのような印象を与えます。実際 はどうなのか取り上げてください。(愛知県 パート男性 65歳) http://www.asahi.com/articles/ASGCF7JC1GCFPTIL02M.html --------------------------------------------------- 7)For Hate Groups Like The KKK, Social Media Is A Double-Edged Sword KKKのようなヘイト集団にとって、ソーシャル・メディアは諸刃の剣 International Business Times 17 Nov 2014 11月17日 ヘイトスピーチをまき散らすのは以前よりも容易ではなくなった。クー・ク ラックス・クランのミズーリ州支部がファーグソン市での抗議者を暴力で脅 かした後、そのウェブサイトがオフラインの状態になったからだ。これはア ノニマスのハッキング集団のおかげであり、彼らはKKKのソーシャル・メ ディアでの存在の支配権をも握り、白人至上主義集団のメンバーについての 個人情報を漏らすと宣言した。 日曜の晩に始まり月曜まで続いたこのハッキング事件は、ミズーリ州ファー グソン市での高まる緊張のもっとも最近のあらわれである。今週ファーグソ ンでは、非武装の18歳のアフリカ系アメリカ人マイク・ブラウンを銃殺した ことでダレン・ウィルソン巡査が起訴されるか否か、大陪審が発表する予定だ。 しかし、この件に公然と関わろうとするKKKの試みは、ソーシャル・メディ ア――メッセージを拡散させる名人である――がいかにヘイト集団にとって 諸刃の剣であるかを明らかにしている。インターネットは誰に対しても―― ISISやKKKを含めて――拡声器を与えるが、標的にされることもあり得るのだ。 世界中が嫌悪を抱く情報を彼らが吹聴すれば、より多くの発言がより小さな 影響をもたらすことに気付くだろう。 「インターネットはこれらの集団によりいっそう多くの発言権を与える。そ れは間違いない」と、Southern Poverty Law Centerの上席研究員および名 誉ある賞を受賞しているインテリジェンス・レポート誌の編集者であるマー ク・ポトックは言う。「インターネットが実際により大きな影響を彼らに与 えているかは、おおいに議論の余地がある。大多数の人々は、これらの集団 について学ぶうちに、うんざりさせられる。」 公民権運動の間には一つの統一された旗のもとに50万ものメンバーを抱えて いたKKKだが、次第に減少して仲の悪い分派に分かれ、賛同者は合わせて 5000人にも上らない。 もしKKKのメッセージを抑圧するリベラルな新聞編集者らがいなければ、よ り多くの人々が白人至上主義に群がるだろうとKKKのメンバーは伝統的に信 じていたのだが、高まった連結性が彼らを救い出すことはなかった。 「事実として判明したことは、ヘイト集団は、他のどんな人とも本質的には 同じようにインターネットを使っているということだ。つまり、もし内容が 変わらなければ、読者数は非常に少ない」とポトックは言う。「とはいうも のの、インターネットは、運動の中にいる人々に運動が存在しているという 感覚を与えはしている。20年前平均的なKKKメンバーは非常に孤独な個人 だったのだが、現在では起床するとネットのフォーラムを閲覧し黒人男性に よる白人女性のレイプについてのeメールを読むのである。」 それでもやはり、アノニマス・ハッキング集団は、KKK集団のメンバーとさ れた人々を明らかにし、名前や住所、電話番号をネット上で投稿し、複数の ウェブサイトをオフラインの状態にし、@KuKluxKlan USAというツイッター フィードの支配権を握るに十分なほど、ファーグソンの抗議者たちに「致命 的な力」を振るうと脅すKKKの手紙に憤っていた。 「私たちはKKKに永遠にいなくなってほしい」アノニマスのメンバーの一人 は言った。また、ブラウンを銃殺した巡査を以前間違って認識したにもかか わらず、アノニマスが間違った人間についての詳細を公表しないよう注意し ていると付け加えた。「心配しないでください、私たちは自分たちのやって いることをわかっています…私たちはたくさんの調査をするので」 他のメンバーは、KKKのインターネットにおける存在を失わせることは白人 至上主義団体を抹消することには何もつながらない可能性は高いが、「彼ら は愚かに行動し、私たちは彼らを罰する」と言った。 アノニマスが漏洩したどの名前も、ミズーリのTraditionalist American Knights of the KKKのメンバーとして個々に確かめることはできなかった が、極右集団のメンバーとして公的に認識されることの脅威それ自体が潜在 的なメンバーが尻込みするのに十分であるとポトックは言う。そのような考 え方は、単に白いフードをかぶっていればアイデンティティが秘密に保たれ ることを保証されていた二世代前のKKKと比べて際立った対照をなしている。 「個人の素性を明かすことは重要であると私は考える。これらの集団に属す ることから多くの人を確実に退散させるだろう。」とポトックは言う。「匿 名性は大多数の信奉者にとってとても重要であると私は考える。実際には、 これらの人々は仕事を持っていて、もし彼らが認識されれば仕事を失うかも しれない」 原文: http://www.ibtimes.com/hate-groups-kkk-social-media-double-edged-sword-1724919 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●6.編集後記 こののりこえねっと通信も57号まで発行を続けてきました。ほとんどの号を 私が編集してきましたが、そろそろ新しい発想で書いていただくことが必要 かなと考えています。どのような形になるかまだお知らせできませんが、こ ののりこえねっと通信もリニューアルとなることをご期待いただければと思 います。 (か) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★メールアドレスのご変更等は、info@norikoenet.org までご連絡下さい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■のりこえねっと通信 0057号 2014年11月24日発行 info@norikoenet.org 発行:のりこえねっと事務局 運営団体:のりこえねっと 〒169-0072 東京都新宿区大久保2-7-1大久保フジビル 311 ペンの事務所気付 Tel.03-5155-0385/Fax.03-5155-0383 公式サイトURL http://www.norikoenet.org/ Twitter https://twitter.com/norikoenet ◆お問い合わせは、上記の公式サイト、最上部の各種 「お問い合わせフォーム」よりご連絡下さい。 (C) のりこえねっと All rights reserved. ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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【のりこえねっと通信0056号】本日21時より『人種差別撤廃基本法の行方 有田芳生×辛淑玉』放送です!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■■■-ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク- ■■■■ ■■ のりこえねっと通信 0056号 2014年11月17日発行 ■■ ■ ◆転送歓迎◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★メールアドレスのご変更等は、info@norikoenet.org までご連絡下さい。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 賛同者の皆さま のりこえねっと通信をお読みの皆さま 先週は2回の街頭行動に参加しました。一つは11月11日の自民党本部ア ピール行動です。ヘイトスピーチに批判が集まり、何らかの対応を迫られる 状況の中、自民党はプロジェクトチームを作りましたが、本来の目的をめざ すものではなく、できるだけ規制をさせないような言い訳つくりのために なっていると言わざるを得ません。これに対して抗議するアピール行動に参 加しました。 もう一つは16日に行われた川崎のヘイトデモへの抗議行動です。さすがに あまりに馬鹿馬鹿しい「ネトウヨポエム」の呼びかけ文に引いたのか、参加 者が20人を切るデモでした。しかし少ないからと言って、放置するわけには いきません。差別者に抗議の声を浴びさせることも重要ですが、今回特筆す べきだったのは、このようなひどいデモに抗議する周知活動が活発に取り組 まれたことです。カウンターも新聞記事のコピーを川崎駅前で配布していま したが、それとは別に共産党・社民党の皆さんも独自にヘイトスピーチに抗 議するチラシを配布していました。ぜひとも他の政党も皆さんもヘイトス ピーチに対して毅然たる姿勢をとることを差別扇動デモの現場で行ってくだ さい。それがヘイトスピーチをなくすために大きな力になるからです。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 〈今号の目次〉 1.11月17日 のりこえねっとTVのお知らせ 人種差別撤廃基本法の行方 有田芳生×辛淑玉 2.11月10日のりこえねっとTV報告 「慰安婦問題」の始まり 山下英愛×北原みのり 3.今後の反レイシズム情報 4.今週のヘイト街宣・デモ Pick Up 5.新聞・雑誌記事・Webより 6.編集後記 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●1.のりこえねっとTVのお知らせ ★タイトル:人種差別撤廃基本法の行方 有田芳生×辛淑玉 ◎放送日時 11/17(月) 21:00-22:00(予定) ◎ニコニコ生放送入口URL http://live.nicovideo.jp/watch/lv200074398 ◎YouTube 生放送入口URL https://www.youtube.com/watch?v=_mmtWiS0h04 解散の可能性が高くなった臨時国会。 今臨時国会に提出する予定の 「人種差別撤廃基本法(仮称)」はどうなるのか。 民主党の有田芳生参議院議員に じっくり伺います。 <出演> 有田芳生(民主党 参議院議員) 1952年京都生まれ。ジャーナリスト。 オウムや統一教会などカルト宗教問題などを取材。 2007 年まで日本テレビ系の「ザ・ワイド」に出演。 著書には 『ヘイトスピーチとたたかう! ――日本版排外主義批判』(岩波書店) など多数。 辛淑玉(しん すご) 「のりこえねっと」共同代表。人材育成コンサルタント 東京生まれの在日コリアン3世。企業、自治体、教育機関からの依頼で 人材育成、人権・男女共同参画に関る講演等を行う。 著書に、『怒りの方法』『悪あがきのすすめ』(とも に岩波新書)、 『差別と日本人』(角 川テーマ21)など多数。 ◆視聴方法について のりこえねっとTVは、YouTube Liveでも中継を始めました。こちらは 会員登録もいりませんので、お気軽にご覧できます。以下のニコニコ動画と 合わせてご覧ください。 【視聴方法】 ▼初回にニコニコ動画に会員登録が必要です。(一般会員は無料です) http://www.nicovideo.jp/ ▼メールアドレスとニックネーム、性別、年齢等のプロフィール、 パスワードを登録してください。 ▼そして、以下にアクセスするとのりこえねっとTVをご覧いただけます。 http://ch.nicovideo.jp/norikoenet-tv ※ブロードバンドのインターネット環境、もしくはLTE通信環境のスマート フォンなどからもご覧頂けます。あらかじめタイムシフト予約をしていると 放映後1週間以内はいつでも見ることができます。 ◆皆さまへのお願い 現在、のりこえねっとTVはニコニコ生放送( http://live.nicovideo.jp/) のトップページ番組表に掲載されておりません。 Twitter、公式サイトにて告知しておりますが、ニコ生のトップページ番組 表に掲載されると目に留まりやすく、さらに視聴者が増えると思われます。 番組表に掲載されるためには、【タイムシフト予約】の人数が200名を 超えなければなりません。ぜひ、みなさまのご協力が必要です。 拡散・周知も続けて頂けますよう何卒お願い致します。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●2.11月10日のりこえTV報告 「慰安婦問題」の始まり 山下英愛×北原みのり 今回は、「従軍慰安婦問題」の始まりと題して、慰安婦当事者が声を初め て声をあげ、日本政府に謝罪と賠償を求めた運動のはじまりから、今までを 丁寧にみてきた山下英愛さんをゲストにお話しを伺いました。 北原「今日のゲストは、山下英愛・文教大学教授です。『従軍慰安婦問題』 についてお話をうかがいます。山下さんは1980年代の韓国で、まさに従軍慰 安婦問題が発掘されていく過程をじかに見てこられた方です。最近の日本で は、まるで『朝日新聞が従軍慰安婦問題をでっちあげた』と言われています が、本当にそうなのか? ということを、現地でリアルタイムに見て来られ た山下さんにうかがいたいと思います」 〈日本で指摘されていることは、問題の本質ではない〉 北原「さて、今年の夏はほんとうにひどい夏じゃなかったかと思うんですけ ど、『朝日新聞の検証記事』読まれて、どう思われました?」 山下「私はリアルタイムじゃなくて、ちょっと後から読んだんですけど、 『こんな本質的じゃないことが、問題になってるのか?』と残念でしたね。 その後の日本の論調を見ていても、『強制性』をめぐる誤解や、『慰安婦な のか、挺身隊なのか』と言葉の問題にしてみたり、本来あまり本質的ではな い『吉田証言』を、さも重大な問題であるかのようにクローズアップしてみ たり、そういうことを必死でやっていて、そのうえ『日本は悪くない。従軍 慰安婦問題そのものが、実は存在しなかったんだ』と言い出す。これは 『ちょっとな~』と思いましたね」 北原「私も、あの検証記事が掲載されたことがきっかけになって、日本では 国会でもネットの世界でも、『従軍慰安婦は強制じゃなかった。なのに、朝 日新聞が事実を捏造した記事を掲載して日本の名誉を傷つけた』という論調 一色になって、被害者である元慰安婦の韓国の女性たちのことが全く無視さ れていたように思いました。まるで『国というものを背負って話す』日本の 男たちにとって、この問題がいったいどんな問題だったのか? と考えさせ られましたね。 さて今日は、パワーポイントを作っていただいていますので、これを紹介 していただきながら、『従軍慰安婦問題』が発掘されていく経過を伺いたい と思います。英愛さんは、1988年に実際に韓国に留学されて直接韓国で問題 発掘の過程に立ち会われたわけですが、このパワーポイントは、その経験か ら慰安婦問題の事実経過をわかりやすくまとめていただいたものです」 〈女性運動の進展が問題発掘の背景に─パワーポイント映像放映〉 山下「そもそも韓国で『従軍慰安婦問題』が発掘されていった背景には、大 きく言って3つの流れがあります。まず第1には、民主化運動の中から生ま れた女性運動、第2に、韓国において女性学の研究が非常に進展してきたこ とです。 1980年に光州事件がおこり、学生運動が非常に活発になり、また民主化運 動が激化します。それに合わせるように1970年代末ごろから、非常に低賃金 で、かつ劣悪な状態で働かされてきた女子労働者の労働運動も活発になって いっていくんです。そしてそれが1983年の韓国女性平友会の結成につながり ます。韓国女性平友会は『民主化運動をやりながら、女性たちの問題も考え ていく』という団体です。83年には他にもたくさんの女性団体が次々できます。 実は、『民主化運動の中で、DV(家庭内暴力)などの問題を提起すること は難しかった』と言われてます。それは、韓国って元々家父長制が強くて典 型的な男社会なんですね。民主化運動の中でさえそういう傾向はあって、男 性活動家の中には『女性問題を運動内部で提起することは、民主化運動の中 に分断を持ち込むことにつながる』と、反対の声を上げる人も少なくなかっ たと言われています。それを乗り越える形で、女性団体が次々に結成され、 1984年には韓国女性学会も創立されたのです」 北原「因みに私、1989年に日本の大学に入りましたけど、日本の大学には当 時まだ『女性学』っていう講座はなかったですね」 山下「そうですね。1970年代後半頃からすでに韓国では女性学が大学で活発 に研究されていました。ですから日本より早かったですね。また、労働界で も、女性たちの労働運動が活発に取り組まれました。と言うのは、当時韓国 の女性労働者は、会社側からのものすごい暴力にさらされていましたし、賃 金をはじめ待遇は全く劣悪だった。そして彼女たちの犠牲の上に韓国の経済 成長があったという、非常に矛盾した現実があったわけです。1985年には、 女性たちの労働運動を支援するための「女性労働者生存権対策委員会」とい う女性団体もできます。 そして一番大きなきっかけになったのが、1986年に発覚した『富川警察署 性拷問事件』です。この事件では、被害を受けたソウル大学の女子学生が 『泣き寝入り』せずに立ち上がって訴えたんです。これが韓国では猛烈な反 響を呼びました。この事件に対しては、「富川警察署性拷問対策委員会」と いう女性団体ができます。そして、彼女たちの戦いが民主化運動に強烈な影 響を与えていくんです。 1987年には、それまでに結成された様々な女性団体の連合体として、韓国 女性団体連合会が結成されていきます。そしてこの韓国女性団体連合会が、 1990年代の韓国の女性運動を先導していくことになるんですね。 第3の流れですが、もう一つの大きな流れが、キリスト教の教会女性会連 合会の流れでした。教会女性会連合会は1970年代に『キーセン観光反対運 動』に熱心に取り組んでいたんです」 北原「『キーセン観光』について、知らない人もいると思うので、教えても らっていいですか」 山下「キーセンと言うのは、もともとは朝鮮王朝時代の貴族(両班階級)の 男たちを客として芸能を披露し、かつ売春もおこなった韓国の高級娼妓のこ とです。それが、日本の植民地支配をへて朴正煕軍事独裁政権の時代になっ て、有力な外貨稼ぎの手段として『キーセン観光』という名で韓国々家に よって奨励されるようになるわけです。1965年に日韓条約が結ばれ国交がで きると、『キーセン観光』をめあてに日本人の男が大量に韓国に旅行するよ うになります。1970年代には年間100万人以上の日本人男性が『キーセン観 光』という名の買春目的で、韓国に渡ったと言われます。こういうことを韓 国の教会女性会連合会の女性たちが問題にして、『第二の挺身隊(=従軍慰 安婦)』と言って反対運動をおこしたわけです」 『キーセン観光』反対運動を起こした教会女性会連合会に参加していた女性 学者の一人であったユン先生が、植民地時代の自分の体験からも慰安婦問題 のことに気づいて(ユン先生は、植民地時代梨花女子大学の前身である梨花 女子学院の学生だったが、『学校にいると日本軍に慰安婦として連れて行か れる』という噂がたって親が先生に学校をやめさせた。しかし、連れていか れた女子学生はいたわけで、ユン先生はそのことが戦後もずっと気がかり だった)、1980年代のはじめからいろんなところに行って慰安婦問題の調査 をはじめます。 1988年の9月にソウル・オリンピックがありましたよね、そのときに『ま たキーセン観光が激しくなるんじゃないか』という不安の声があがりまし た、そこで教会女性会連合会は、そうならないようにということで1988年4 月に済州島で『女性と観光文化』という国際セミナーを開くんです。このと きにユン先生が、それまでに調査してきた慰安婦問題の報告をしました。同 時期に教会女性会連合会は、その組織の中に『挺身隊問題委員会』という機 関も作ったんですね。これが問題発掘の直接のきっかけになりました」 北原「それまでは韓国では『挺身隊(=従軍慰安婦)』という言葉や、彼女 たちが何をやらされたかは知られていたけど、あまり大きな話題になること はなかったということなんでしょうか?」 山下「そうですね、あまり大きな話題になるということはなかったと思いま す。ユン先生が研究調査し発表して、また新聞(ハンギョレ新聞)にも連載 されて非常に大きな話題になるんですね。ご存知のように、韓国はある意味 日本以上に家父長制が非常に強いジェンダー後進国です。ですから女性が性 暴力のことを問題にするのはずっとタブー視されてきました。それを、こう いう女性学の進展や、活発な女性運動が打ち破っていくんですね。そしてそ れが慰安婦問題を発掘し、社会に提起していく力になるわけです。しかも韓 国の女性運動は、ついには韓国政府や保守系の女性団体をも動かしていきます」 北原「申し訳ありませんが、だんだん時間がなくなってまいりました。この 後のことは回を改めてまたもう一度英愛さんに来ていただいて、続きをやり たいと思います。今回は第1回ということで、『慰安婦問題が発掘されてき た経過』ということでご理解いただきたいと思います」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●3.今後の反レイシズム情報 ★公式サイト 学習会カレンダーにも順次掲載致します! http://www.norikoenet.org/workshop.html#callendar ★集会・デモ・カウンター・セミナーなどのお知らせを掲載します。 日時、会場、タイトル及び内容、主催者、主催者の連絡先などを400文字以 内で、お送り下さい。件名に「のりこえねっと通信掲載希望」と明記して下 さい。 1)文化センターアリラン連続講座⑦ 「東アジア現代史の中の在日朝鮮人-60~70年代における支配構造の再編と 対抗」 日時:11月22日(土)14:00~16:30 場所:文化センターアリラン(新宿区新大久保1-12-1第二韓国広場ビル 8F)講師:鄭栄桓(明治学院大教員) 参加費;1000円 事前参加申込み不要、定員60名まで 問合せ;info@arirang.or.jp ――――――――――――――――――――――――――――――――― ●4.今週のヘイト街宣・デモ Pick Up カウンター行動(抗議行動)される際は、十分お気をつけ下さい。 経験が少ない方は、複数での参加をお勧めします。 1)ヘイト規制歓迎!デモin銀座 ~日本人が日本国内で差別されるヘイトを取り締まれ!~ 日時:11月23日(日)15:00~16:30 場所:常盤橋公園(東京都千代田区大手町2-7-2) 【最寄り駅】地下鉄半蔵門線三越前駅から徒歩2分、大手町駅から徒歩4分、 銀座線三越前駅から徒歩5分、JR東京駅から徒歩6分 主催:日本人差別をなくせデモ実行委員会 現場責任者:菊川あけみ ※彼女たちの最近の主張である「日本人差別をやめろ」という妄想あふれる デモになりそうです。 2)~検証~いわゆる従軍慰安婦展in西宮 日付:11月23日(日)11:00~24日(月)16:00 場所:西宮市市民会館 1階 大会議室101 http://www.nishi-bunka.or.jp/amity/access.html 阪神西宮駅「市役所口」改札北へすぐJR西宮駅から西徒歩約10分 特別講演:23日(日)18:30~同市民会館4階 中会議室401 講師:やまだ賢司議員(衆議院議員) 主催:凛風やまと・獅子の会 ※従軍慰安婦を侮辱する展示のパネル展です。今回の注目ポイントは、やま だ賢司議員が講演することです。彼は自民党のヘイトスピーチ担当PTのメ ンバーでもあります。そのような人物が、このようなヘイト集団で講演して もよいものでしょうか。 このパネル展示については、西宮市に会場貸出をしないように求める緊急 ネット署名が取り組まれています。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●5.新聞・雑誌記事・Webより 1)韓国で「嫌韓本」展示会 国会図書館で議員らに危機感訴える Sponichi Annex 11月11日 日本で韓国を攻撃する内容の書籍の出版が相次いでいることに危機感を訴 える韓国国会議員らが11日、こうした「嫌韓本」や雑誌記事を集めた展示 会をソウル市の国会図書館ロビーで開いた。 野党新政治民主連合の崔載千議員や在日本大韓民国民団(民団)が主催。 日本で「ヘイトスピーチ」(憎悪表現)と呼ばれる人種差別的な街宣活動も 続いていることから、「ヘイトスピーチ・嫌韓出版物展示会」としている。 16日まで。 「愚韓」「悪韓」などと題した本や雑誌記事など約50点を展示。一方で、 異文化への理解や日本の戦争責任などを扱った日本の書籍を「友好的出版 物」として紹介した。 崔議員は「われわれの心の中にも『嫌日』がないか省みて、未来に向かう 韓日両国の新しい歴史をつくる契機になればと思う」とあいさつした。(共同) http://www.sponichi.co.jp/society/news/2014/11/11/kiji/K20141111009267220.html ----------------------------------------- 2)在特会桜井氏が会長退任「一個人で活動」 nikkansports.com 11月11日 「在日特権を許さない市民の会(在特会)」の桜井誠会長は11日、動画サ イト「ニコニコ生放送」で退任する意向を表明した。16日に予定されてい る会長選に出馬せず、唯一、立候補している八木康洋副会長が後任に就く見 通し。桜井氏は任期満了の30日で在特会から退会することも明らかにし、 今後は「一個人として活動していく」と述べた。 公安当局によると、在特会は2006年12月に結成され、桜井氏が会長 を務めてきた。ネット上の登録会員は約1万5000人で、デモ行進に参加 するのは数十~100人程度という。(共同) http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20141111-1395011.html ---------------------------------------- 3)アイヌは先住民族か疑念と道議 議会で発言、関連団体が批判 47NEWS 11月11日 北海道議会の自民党・道民会議に所属する小野寺秀議員(51)が11日 の道議会で「アイヌ民族が先住民族かどうかには疑念がある」と発言し、道 が現状のままアイヌ政策を進めることを問題視しているとの見解を示した。 衆参両院は2008年6月、アイヌを先住民族と認める決議を全会一致で 採択している。北海道アイヌ協会の阿部一司副理事長は「9月には国連本部 で開かれた『先住民族世界会議』に日本政府代表団の一員として参加したば かりで、非常に残念だ。経緯をきちんと勉強してもらいたい」と発言を批判 した。 http://www.47news.jp/CN/201411/CN2014111101002014.html --------------------------------------- 4)『NOヘイト!』刊行に向けて都内集会――「出版の製造者責任」とは 週刊金曜日ニュース 11月11日 相次ぐ嫌韓嫌中本の出版への対抗方策を考えるイベント「『NOヘイ ト!』刊行前夜 出版の製造者責任を考える」が10月22日、東京都内で行な われた。同名の新刊(出版社「ころから」)が今月末に発売されるため企画 されたもの。 第一部では加藤直樹氏(『九月、東京の路上で』著者)、岩下結氏(「ヘ イトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」事務局)が登壇。第 二部では、この間ヘイトスピーチ関連本の出版に関わった明戸隆浩氏(『ヘ イトスピーチ』訳者)、神原元弁護士(『NOヘイト!』共著者)、朴順梨 氏(『奥さまは愛国』著者)も加わり、各立場から報告を行なった。 神原氏は憲法学者・芦部信喜氏の著作を引用し、「〈表現の自由〉とは本 来、正しい情報を国民が受け取る権利のこと。ジェノサイドや差別を防ぎ民 主主義の防波堤になるが、ヘイト本はそれをぶち壊している」と問題提起した。 明戸氏は法規制をめぐる議論について、「どうしても〈規制〉か〈表現の 自由〉という二択になりがち」だが、そもそも「他国だと差別行為にあたる ことも日本だとほぼ野放し」「まず人種差別禁止法の制定を考える必要があ る」と指摘。 朴氏はこれまでの取材経験を踏まえ、「ヘイトスピーチの記事を書くと必 ず抗議がくる。与えられた場所でしか書けないなか、心が折れてしまうライ ターもたくさんいるのでは」と、書き手側を取り巻く環境を率直に語った。 当日の参加者には日頃から路上での抗議活動に携わる人々も多く、会場は 満席。内容が「真面目」で売れないとされる「反ヘイト」本の売り方や、あ るいは本や記事に対する嫌がらせへの対抗策など、積極的な意見や質問が交 わされた。 今後は書名(『NOヘイト!』)の文字広告を神保町(東京)に掲示する ためのクラウド・ファンディング(インターネットを利用した資金提供)も 募る予定という。 (松岡瑛理・ライター兼社会学研究者、10月31日号) http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=4794 ---------------------------------------------- 5)鈴木邦男の愛国問答 マガジン9 11月12日 第163回「ヘイト本」について考えよう これは凄い。素晴らしい。よくぞ出してくれた! と拍手しました。この 本を読んで、そう感じました。日本の出版界も捨てたもんじゃない、希望が あると思いました。これは出版界における〈革命〉かもしれません。だっ て、自分たちの問題として、自分たちの業界から火の手を上げたからです。 「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」編の『NOヘイ ト! 出版の製造者責任を考える』(ころから)です。実に感動的な本です。 どこの書店でも、新刊書コーナーにヘイト本が氾濫している。書店に入る と、すぐに目につく。「嫌だな」と思うお客さんは多いはずだ。実際、「こ れはひどい」と思い発言している人はいる。僕も時々、書いてきた。でも、 売れてるから置いてるんだろう。こんな本を読んで「気分がスッキリする」 人もいるのだろう。なさけないと思う。それにしても、売れさえすればいい のか。名の通った大出版社までがヘイト本を出している。その出版社に勤め ている人はどう思っているのだろう。そのことが、ずっと疑問だった。たと えどんな内容でも、「わが社の本が売れるからいい」と思っているのか。あ るいは「何もそこまでやらなくても」と思ってはいても、会社の方針には反 対できないのか。その声を聞いてみたかった。しかし、聞く手段がない。 又、書店の人たちはどう思っているのか。「玄関が汚れているようで嫌だ。 これでは書店に来るのが嫌だと思う人が増えるのではないか」。そう思う書 店員だっているはずだ。でも、その声を聞く手段もない。書店に行った時、 「どう思うんだ」と書店員に聞いたら、クレーマーだと思われてしまう。あ るいは、「右翼が嫌がらせに来た」と警察を呼ばれるかもしれない。だから 言えないし、悶々としていた。 ところが、やってくれたんだ。出版関係者が立ち上がり、この本を作って くれた。出版社の人々の声も出ている。書店員さんの声も出ている。偉い。 勇気がある。と思いました。外部から「けしからん」と言ってる我々とは違 います。内部からの声ですから、大変だったと思います。ありがたいです。 頭が下がります。 この本を編集した「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の 会」趣旨文が、この本の初めに出てました。その中で、こう言ってます。 〈中国や韓国など他国および民族集団、あるいは在日外国人など少数者への バッシングを目的とした出版物(便宜上「ヘイト出版」と総称します)、そ して、それと関連して日本の過去の戦争を正当化し、近隣諸国との対立を煽 るような出版物は、すでに「産業」として成立しています。『マンガ嫌韓 流』が話題を呼んでから約10年。いまや名の知れた大手出版社が同種の本 を出し、何万部という部数を競う現実があります〉 事態はこんなに深刻なのだ。それにしても、「産業」になっているのか。 恥ずべき産業だ。『呆韓論』『愚韓新論』などという本もあった。悪口なら ば何を言ってもいいとなれば、どんどんエスカレートするし、悪口の創意工 夫の技術も磨かれるのだろう。「ものづくり」日本の「匠の技」なのか。そ んな方面には使ってほしくないのに。この「趣旨文」の最後はこう結ばれて いる。 (略) この前、書店に行ったら、こんな本があった。『中国が世界地図から消え る日』。ひどい。そこまで言うか、と思った。外国に対する憎悪のオンパ レードだ。どれだけ罵倒できるか。憎しみをおしつけられるか。その競争 だ。これを見て思い出したことがある。戦争中のスローガン、標語に似ている。 「米英を消して明るい世界地図」 これとそっくりだ。又、「日の丸で埋めよ倫敦(ロンドン)、紐育 (ニューヨーク)」などという標語もある。森川方達編・著の『帝国ニッポ ン標語集』(現代書館)に出ていた。あるいは戦争中の標語よりも、今のヘ イト本の題名の方が、ずっと下品で憎悪を煽っているのかもしれない。だっ て、『中国人、韓国人にはなぜ「心」がないのか』という本も出ている。心 がないから人間じゃない。だから何を言っても、やってもいいと言うのか。 「でも韓国、中国がひどいことをするからだ。子どもの時から〈反日〉教育 を徹底的にやっているし」と反論する人もいる。じゃ、韓国、中国の書店で は「反日本」がうず高く積まれ、売れているんだろう。だから、日本の書店 でも「対抗上」「自衛的に」ヘイト本が並び、売れているのだろう。実は、 僕もそう思っていた。ところが、加藤直樹氏は「違う」という。これは意外 だった。 〈私はソウルに行くときはいつも教保文庫に立ち寄るのですが、「嫌韓」本 に対応するような「反日」本など見たことがありません。つまり『日本人に はなぜ心がないのか』『悪日論』『妄想大国日本を嗤う』などといったタイ トルの本を見たことがない〉 これには驚きました。ヘイトスピーチのデモを見て、「下品だな」と思っ ても「でも中国、韓国がひどいことをしてるんだから、これくらいは仕方な い」と思っている人がいる。だから、ヘイト本の氾濫を見ても、「向こうで もやってるんだろう」と勝手に妄想している。僕自身もそんな愚かな思い込 みがあった。この本は、そんな思い込みを正してくれる。又、ヘイト本に対 し、これだけ多くの人たちが反対している。それを証明している。 (略) http://www.magazine9.jp/article/kunio/15894/ ------------------------------------------------- 6)<寄稿>公的施設でヘイト展示「検証・いわゆる従軍慰安婦展」を糾す 民団新聞 11月12日 「ヘイトスピーチを考える西宮市民の会」共同代表 小西和治 ■□ 意図的な歴史偽造 在日の子どもたちを直撃 「検証・いわゆる従軍慰安婦展」なる展示会が全国で展開されている。関西 地区での主催は「凛風やまと・獅子の会」で、中心は差別・排外者集団「在 日特権を許さない市民の会」の元支部長級の人物である。展示内容は問題の 理性的検証ではなく、差別煽動のパネルを公的施設で発表するものである。 参加呼びかけの宣伝やチラシも憎悪に満ちており、在日コリアンを著しく傷 つけている。内容の例を紹介し、彼らの手口と問題点を明らかにしたい。 「対馬危機」もでっちあげ パネルによると「売春が伝統文化・基幹産業の韓国」「だから在日韓国・ 朝鮮人は嫌われています」「破格の寛容と、温情によってこの国のお世話に なっていながら、在日と呼ばれる人たちの中には(略)教育や政治にまで口 をはさみ(略)不当な要求を次々と行っています。(略)日本に迷惑をかけ る外国人は居てほしくありません」などとある。 すなわち彼らは、韓国の歴史を古代から現代にいたるまでことごとく、遅れ た劣ったものであるとし、数々の悪事をしている在日コリアンを日本から追 い出すべきと断定している。 「対馬が危ない」のパネルでは、韓国は「対馬に対して領有を主張」し 「韓国企業による土地の買いあさりも激しい」と危機感を煽っている。 しかし、対馬の土地のうち、韓国人(在日を含む)の所有地比率は0・ 0069%であり、「最近はそういう(土地購入)話もまったく聞かないと、永 尾榮啓・総務企画部長(対馬市)ともども顔を見合せる」(柳原滋雄「対馬 が危ない!!」キャンペーンのお粗末‐週刊金曜日775号より)というのが真相 である。 また、彼らのパネルでは「ハングル(朝鮮語)普及に努めた日本。朝鮮総 督府はハングルを普及し朝鮮人識字率(略)向上させた」(ママ)と説明する。 しかし、朝鮮は1894年に「公文にハングルを使用」を決定し、またイザベ ラ・バード「朝鮮紀行」(1897年)は「莫大な数の書堂(ソダン)の存在」 を指摘している。 朝鮮総督府が定めた第二次朝鮮教育令では「普通学校における日本語の授 業時間は朝鮮語の時間の3・2倍(第三次教育令でさらに日本語が増加)」。 即ち言語教育の主目的は日本語教育だったのは明白である。 一方、配布チラシ「連行される朝鮮人だという強制連行の嘘」に転載した 写真については、「この写真を『連れて行かれる』韓国人労働者としている が、ヘルメットに迷彩服を着ている長身の兵士たちは米兵である」「強制連 行の写真などあるはずが無い。みんな作り話だから」と決めつける。 しかし、写真(「中央日報」13年3月1日を転載)の下の韓国語解説には「日 帝強制占領期にタラワ島に連れて行かれた韓国人労働者の姿」とあり、1943 年ごろギルバート諸島に進駐した米軍によって日帝支配から解放された韓国 人の姿を写した米国国家記録管理庁所蔵の写真である。 『連れて行かれる』ではなく、『連れて行かれた』なのである。意図的な誤 訳や事実誤認によって自己の主張を正当化するのは彼らの常套手段だ。 ■□ 市民有志が対応措置 西宮 「(略)教育の呆れた実態」では、公立学校のホームページ写真や校内新聞 を盗用し、児童や担当教員の個人名が識別されるものもあり、肖像権や著作 権侵害・盗用(犯罪行為)にあたる。また、従軍慰安婦の個人写真も無断で 盗用されており、内容も本人の名誉を傷つけるものである。これは、肖像権 だけでなく人格権侵害として問題化しつつある。 また、現在採択されている教科書を誹謗中傷し「つくる会」教科書の「身 びいき宣伝」が多数存在する。これは教科書採択の公正化のため「外部から の不当な働きかけ等により採択が歪められたなどの疑念が抱かれるようなこ と」(文科省通知)に正面から違反する行為である。 さらに「朝日新聞」購読中止の呼びかけパネルも多数あり、「産経新聞」購 読勧誘も行われているが、特定企業の営業妨害や販売促進のために公的施設 を使用することも許されない。 兵庫県西宮市で、ヘイト書き込みを見た「在日」の小学生が在日教員に心 の痛みを訴え、それを聞いた教員も子どもを抱きしめ、一緒に泣き続ける以 外なにもできなかったということがあった。 大人も耐えられないヘイト展示や宣伝活動に、より傷つけられるのは成長途 上の子どもたちだ。その心情を吐露する相手がいない場合も多い。 差別街宣や差別落書き以上の膨大な情報量で迫ってくる展示は、歴史を偽造 し、差別を煽動する。そのため、大阪の門真市は、この展示への施設貸出禁 止に踏み切った。そして、千葉市、川崎市がこれに続いている。 西宮でも、市民有志が立ちあがり、市への公共施設使用許可取り消し要 求、さらにアムネスティ日本「慰安婦」問題チーム・コーディネイターの山 下明子氏らを招いての「ヘイトスピーチと『慰安婦』問題を考えるオープン セミナー」開催などが計画されている。 http://www.mindan.org/front/newsDetail.php?category=2&newsid=19713 ------------------------------------------------------- 7)朝鮮人追悼碑 撤去取り消し求め提訴 東京新聞 11月13日 県を相手取り群馬の市民団体 「表現の自由侵害」 群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」にある朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑 をめぐり、県が設置許可を更新しないのは表現の自由の侵害に当たるとし て、碑を管理する市民団体が十三日、県を相手取り処分の取り消しなどを求 めて前橋地裁に提訴した。原告側によると、都市公園に立つ慰霊碑などの設 置許可をめぐる訴訟は全国初という。 原告は「記憶 反省 そして友好」の追悼碑を守る会(前橋市)。提訴後 に記者会見した角田義一弁護団長は「強い怒りをもって提訴した。憲法問題 が絡む重要な裁判」と強調。「日韓関係の問題にも発展している。全国的な 支援活動を広げ、歴史をはっきりさせて、来年の戦後七十年を新たな気持ち で迎えるための裁判にしたい」と述べた。 県は「訴状の内容が分からないので、コメントできない」とした。 碑は二〇〇四年に守る会の前身団体が建てた。県は都市公園法などに基づ き政治的な行事をしない条件で許可した。 しかし、碑の前で開かれた集会で政治的な発言があったと外部から県に指 摘があり、県は一月末の設置期限後も許可の更新を保留。集会での「強制連 行の事実を全国に訴え、正しい歴史認識を持てるようにしたい」などの発言 が政治的と判断し、七月に設置更新を不許可とした。守る会に速やかな撤去 を求めている。 この問題で、大沢正明知事は「碑の存在自体が論争の対象となり、憩いの 場にふさわしくなくなった」などとコメントしていた。 県の決定に対し、守る会は「市民の言論の自由や表現の自由を軽くみる今 日の風潮が大きく影響している」などと反発した。 四月には在日韓国大使館(東京都)の総領事が碑を視察。総領事は八月に 県庁を訪れ、茂原璋男(あきお)副知事に撤去の影響について懸念を伝え た。日韓局長級協議の席上でも韓国側が言及し、日本に賢明な対応を要請した。 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014111302000241.html -------------------------------------------------- 8)中国はゴキブリ、韓国はダニ!安倍首相がヘイトスピーチ連発の宮司を 大絶賛 LETERA 11月14日 エンジョウトオル (略) 第二次安倍政権では、山谷えり子拉致問題担当相兼国家公安委員長、高市 早苗総務大臣、稲田朋美政調会長など、複数の閣僚にヘイトスピーチ団体の 在特会やネオナチとの関係が次々浮上したばかりか、安倍首相自身にも在特 会元幹部とのツーショット写真が出回った。 彼らは一様に「そういう団体の関係者だとは知らなかった」と弁明してい たが、これは明らかなごまかしであり、安倍政権とヘイト極右団体の癒着は 構造的なものだ。 実際、最近も新たに、安倍晋三とヘイト極右活動家の関係を物語る情報が 飛び出している。 昨年3月、安倍首相はある自費出版本に推薦文を寄せた。『わが祖国日本 への戀文』という本で、著者は奈良県吉野にある吉水神社の宮司・佐藤一彦 氏。吉水神社は世界遺産にも登録された由緒正しい神社だ。 この本の巻頭2ページに、安倍首相が「推薦のことば 安倍晋三」というタ イトルの文章を寄せ、こう佐藤氏を絶賛している。 〈「戀文」は、佐藤宮司の魂の日記ですが、戦後失われた「日本人の誇り」 をテーマとして、自分の国は自分達が守らなければならないという強い意志 を感じます。世界一の日本人、世界一の国家をめざして進むための道標とな ることと思います〉 佐藤氏は山口県小野田市出身で、安倍首相と同郷だというが、現役の首相 が個人の書籍にここまできちんとした推薦文を書くというのは、相当に親し い関係だと推測される。 ところが、今週発売された「サンデー毎日(毎日新聞社)11月23日号の 「『ヘイトスピーチ神社』過激暴言!」によると、この安倍首相が絶賛する 佐藤宮司は、右派市民団体の会長を務めており、過激なヘイトスピーチを発 信している人物なのだという。 佐藤氏は「世界遺産の吉水神社から『ニコニコ顔で、命がけ!』」という タイトルのブログを開設しており、『わが祖国日本への戀文』はそれをまと めた本なのだが、このブログが世にもおぞましいヘイトスピ―チのオンパ レードなのだ。 〈共産支那はゴキブリと蛆虫、朝鮮半島はシラミとダニ。慰安婦だらけの国〉 〈『中国人を皆殺しにしよう』と発言! 『よく言った』と世界から拍手!〉 〈日本人で韓国に観光に行ったり、韓流ドラマや韓国人の歌を聴く者は 『馬鹿かアホ・ボケ・カス・スカタン』しかいなくなった〉 〈(中国人が)わが国を食いつぶす日は近いと思います。ダニも最初に退 治しないとどんどん増殖します〉 〈支那人は『世界一汚い民族』だと、日本人は思い始めた!〉 〈韓国人は整形をしなければ見られた顔ではない〉 由緒正しい神社の宮司が「ゴキブリ」や「蛆虫」など、ナチスと同じ人種 差別発言を繰り返し、中国人のジェノサイド(大量虐殺)を肯定する発言ま でしていたのである。 また、編集部でブログを確認してみたところ、「サン毎」がとりあげたブロ グ記事はほとんど消去されているか閲覧制限がかけられているようで、見る ことができるものは少なかったが、それ以外にもこんな文章がまだいくつも 残っていた。 〈世界が知っている 「澄み切った目=日本人」 「狡猾な目=韓国人」 「凶暴で油断できない目=中国人」(中略) いくら「整形」してもすぐに 見破られる国民性〉(2014年1月17日) 〈韓国人の整形は 「コンプレックス民族だから」しかたがない だ が・・・中年から顔が崩れる。 生まれた子の顔は、他人に似ている。 韓 国人は「恨み」「妬み」「劣等感」の暗い性格だ。だから、死ぬまで自分の 顔に満足しない・・ 作り変えては崩し 造り替えては崩し、 創り代えて は崩す。 整形外科医は儲ける・・乱立する〉(2014年1月30日) 〈今では中国や韓国を訪れる日本の若者は「馬鹿かキチガイ」だけになって きた。〉(2014年2月19日) 〈「アンネの日記」を破って喜ぶのは、「中国・韓国人」か? この悪質な 犯罪の目的は 「日本の信用」を失わせようとする 怨恨的犯行である。〉 (2014年3月1日) 〈韓国人が「プーチン殺せ」のネットロシア軍の報復 ロシアのプーチンを 叩きつけた韓国民に ロシアはミサイル攻撃で応えるだろう! そうしない とプーチンは物笑いにされる(中略) ロシアと韓国が戦争しても日本は韓 国を見捨てる。 多くの日本人は韓国と国交を断絶したいと願い・・・ ロ シアのミサイル攻撃を応援するだろう。(中略) プーチン氏はもっと怒る べきだ!〉(2014年3月1日) もう十分だろう。韓国人や中国人の容姿や性格を侮蔑表現で攻撃し、犯罪 を無根拠に中国、韓国になすりつけ、あげくはロシアに韓国へのミサイル攻 撃を求める……。しかも、「サン毎」によると、この宮司は在特会の活動を紹 介・擁護し、一方、在特会側も佐藤宮司が会長をつとめる右派団体のデモを 告知するなど、同調している可能性があるという。 佐藤宮司は「サンデー毎日」に対して11月12日のブログで〈取材もせず想 像や伝聞で記事を作られた(中略) 「言論の自由」を大きく侵害し 公共 の福祉に反することのない個人の日記にまで 報道機関が「基本的人権」の 侵略行為は 断じて許せません(中略) サンデー毎日に対して 弁護士を たてて 1億3、000万円の損害賠償を求める予定です〉と反論しているが、 少なくとも佐藤氏の発言のいくつかが人種差別撤廃条約に違反し、国際社会 の定義するヘイトスピーチにあてはまることはまちがいない。 そして繰り返すが、安倍首相はこんな発言をしている人物を「魂の日記」 「戦後失われた日本人の誇りをテーマ」「自分の国は自分達が守らなければ ならないという強い意志」と絶賛しているのだ。「サン毎」も指摘している ように、国際社会から「安倍首相もヘイトスピーチを支持している」と受け 取られてもしかたがないだろう。 (略) http://lite-ra.com/2014/11/post-629.html4 ---------------------------------------------------------- 9)憎悪表現規制で議論 公明新聞 11月14日(金) 特定の民族や人種への差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)につい て、公明党ヘイトスピーチ問題対策プロジェクトチーム(PT、遠山清彦座 長=衆院議員)は13日、衆院第2議員会館で会合を開き、西南学院大学の奈 須祐治教授が憲法学から見たヘイトスピーチについて講演した。 講演で奈須教授は、憲法学におけるヘイトスピーチの議論には、(1)規 制積極説(2)規制消極説(3)中間説―などがあることを説明。その上で、 論点や諸外国の規制例を示し、規制のあり方などを語った。 講演後の意見交換では遠山座長らから、「著しく脅迫的な表現は規制すべ きではないか」「表現の自由への配慮も大事になる」などの意見が出た。 https://www.komei.or.jp/news/detail/20141114_15476 --------------------------------------------------------- 10)【差別】ヘイトスピーチ 被害団体に聞き取り ABC NEWS 11月14日 民族差別をあおる「ヘイトスピーチ」の対策を検討する大阪市の審議会 が、在日コリアンの団体から聞き取りを実施し、「人権侵害を受けている」 などの報告を受けました。 街頭演説で特定の民族への差別をあおるヘイトスピーチについて、橋下・ 大阪市長から諮問を受けた「弁護士らによる審議会」が対応を検討していま す。審議会には、被害を受けている生野区の在日コリアンの団体が出席。 「ネットのブログに誹謗中傷が書き込まれる」などの現状を伝え、人権侵害 のヘイトスピーチを許してはならないと強調しました。団体の関係者は、 「在日コリアンの子どもたちがヘイトスピーチの現場に遭遇して、自分が存 在していいのかどうかという、根底的な自分の尊厳を傷つけられる(現状が あると伝えた)」と話しました。また、市は、先月の橋下市長とヘイトス ピーチを繰り返す団体との面談動画を市のホームページに載せる予定でした が、橋下市長の態度に市民からの批判も多いため掲載を見送りました。 http://webnews.asahi.co.jp/abc_2_003_20141114008.html --------------------------------------------------- 11)The case for a more multicultural Japan より多文化的な日本のための議論 by Alanna Schubach @AlannaSchu アルジャジーラ アメリカ 11月12日 高齢化する国は将来を考慮しなければならない。ヘイトスピーチを禁止する ことは重要な第一歩になる。 先月橋下徹大阪市長は、ヘイトスピーチについての論争における桜井誠と の熱烈な対決により、評判になった。桜井は在特会の会長であり、在特会と は「在日朝鮮人の特権を許さない市民の会」という親切にも叙述的な正式名 称の略である。大阪市庁で行われた論争は、桜井が橋下を通常公式の場で使 われる敬称なしで呼びかけ喧嘩腰に始まり、橋下が「おまえみたいな差別主 義者は大阪にはいらない」と宣言したところで決着した。 日本で二番目に大きい都市空間である大阪は、ヘイトスピーチ規制の導入 を考慮している。八月、国連人種差別撤廃委員会は、日本での反韓国的な感 情の高まりに言及して、そういった動きを求めた。在特会は、2009年と2010 年にメンバーが京都の朝鮮人学校の前でデモを行い、子供たちが教室へ行く 途中に差別的な暴言を投げつけたことにより、議論の余地はあるものの、外 国人嫌いの弁証の顔になった。最近、東京や大阪のコリアン街住民らは、街 を行進し、朝鮮人の虐殺をシュプレヒコールするデモ参加者たちを報告して いる。 日本は長い間民族的マイノリティとの関係において問題を抱えてきた。在 日コリアンとして知られる、もっとも大きな民族的マイノリティのグループ は、日本が朝鮮を併合したときである帝国主義時代以来、日本に住んでい る。何十万もの朝鮮人が第二次世界大戦で徴兵されたのだ。日本に残った 人々の子孫は、日本語と日本文化を流暢にあやつるのだが、多くは市民権や 参政権を持たず、彼らの唯一の故郷である国に「客」として住んでいる。 皮肉なことに、おそらくは特別であるとされるこの扱いが、在特会の逆鱗 に触れるのである。在特会は疑いようもなく周辺的な運動であるが、日本の 一般的な考え方でさえも、せいぜい多文化主義について立場を決めかねてお り、急速に高齢化している市民たちにもかかわらず、移民法を緩めることに 抵抗している。ヘイトスピーチを違法とする条例は寛容への重要なステップ であり、比較的活発で、リベラルな都市として知られている大阪は、違いに 対しての態度を軟化させる適切な指導者になるだろう。 しかし、大阪の地方自治体がどのように進むのかは不透明である。橋下の 最近の反人種差別主義的な態度にもかかわらず、彼は常に人権運動家であっ たわけではない。2013年には、いわゆる慰安婦―日本の天皇軍によって性奴 隷を強制させられた女性や少女ら、多くは朝鮮人であった―を使うことは、 「精神的に苦しめられている兵士たちに休息をさせてあげようと思ったら」 必要であったと記者に話した。日本と韓国の緊張は、ポップ・カルチャーの 領域にまで高まっており、2011年には東京のフジテレビ本部で何百人もの人 が韓流ドラマの放映に反対するためにデモをした。 もし日本人の幾らかが海外の影響を恐れているのならば、それは外部者と の交流をほとんどしていないからかもしれない。人口の1.25%のみが外国生 まれであり、これは先進国では最も少ない割合である。このほんの僅かな ニューカマーは日本の急落する出生率を埋め合わせるのには十分ではなく、 2060年には、国民の半分は65歳以上になると推測されている。まもなく日本 の議員たちは、急進的な規模縮小への準備をするか、世界第三の経済国とい う立場を保つためにより多くの移民を受け入れ始めるか、決断を迫られるだ ろう。日本人は、高齢化がもたらす影響についてよく知っているが、読売新 聞によって行われた4月の世論調査では、国民の37%のみが日本の労働供給 確保のために、もっと多くの外国人労働者を受け入れることが必要であると 感じていることが明らかになった。 革命か老朽化か では、なぜ日本人の大多数は、彼らが年を取ったときに面倒を見てくれる ものが誰もいないかもしれないのにもかかわらず、移民政策に反対なのだろ うか。反韓国のデモ参加者たちは、多様性に対する国民の抵抗に、下劣な人 種差別主義的な外観を与えている。しかし日本の主流派にとっては、移民反 対とはどちらかと言えば防衛のことなのだ。日本研究学者のサカモト・ルミ によれば、「均質性の神話は…国民の民族的純粋性と文化的特異性が中心を なしている」。 戦後は日本人論の盛り上がりが見られた。日本人論とは、国民のアイデン ティティと日本人の特別性に焦点を当てた、現在は信用を失った研究分野で ある。その思考回路とは、日本は、歴史的に孤独に発展し、そのために外部 者には理解できない文化や言語、礼儀のシステムが作られた、というもので ある。日本人論は、日本人の思考方法に根本的な違いがあると提案した。あ る理論家は長い時間を経て日本語が話者の脳を変化させ、その結果日本人と 西洋人の生物学的な違いが生まれたと主張した。よって、たとえ日本語の流 暢さを身につけた者であっても、ネイテイブの話者とは本質的にまったく異 なっているのである。 日本人論は人気が落ち、今日ではグローバル化に対する保守的かつ民族中 心主義的な反応であると見られている。しかし、教義のいくらかは残存して いる。私が九州の一都市である福岡に住んでいたとき、私はそこで三年間公 立高校の英語教師をしていたのだが、同僚が日本人は他の国の人々よりも虫 の声を聞き分けることができると教えてくれた。日本人がより長い腸を持っ ており、日本人の女性は9か月ではなく10か月妊娠期間がある、という言説 も聞いた。私の生徒達の何人かは、世界で普通とされていることについて不 確実な認識を持っているようだった。ある日の掃除の時間、掃き掃除をして いると、女の子が私に「あなたの国には箒はあるの?」と質問してきた。 もちろん、アメリカ人も地理や外国文化の知識において悪名高くも無知で あり得る。しかし、彼らはまた、外国人が彼らの領域に入り、徐々に溶け込 んでいく可能性に対してもっと慣れ親しんでいる傾向にある。日本では、私 の同僚や友人の多くはそのような状況はほとんど起こりそうもないことだと 考えているようだった。日本にいる「外人」(外国人)のよくある不満と は、彼らがどれだけ日本に長く住んでいようと、日本人は彼らが箸を使った り日本語の言葉を少しでも話したりすると、非常に驚くということである。 日本の文化は古代にさかのぼり、世紀を超えて育まれ、民族は比較的均質 的で、そのことが外部者にとってはほとんどテレパシーとも思えるほどの内 輪の理解につながっている。しかし、島国根性は、特に危機の最中では道徳 的退廃を引き起こし得る。2013年、打撃を受けた福島原子力発電所の汚染の 浄化を担当していた役人である西山英彦は、専門的知識を貸し与えようと申 し出た外国企業を拒んだ。「日本の土が違ったりしますし」、と彼は言い、 それは特異性についての日本人論の説の影響のように聞こえる。「そして、 福島でぶらぶら歩いている外国人は、あそこのおじいさんとおばあさんを怖 がらせるかも知れません」。 より小さな規模でみると、私の友人と私は、2011年の地震と津波の後、地 元の赤十字に行ったとき、支援についての同様な抵抗を経験した。スタッフ は当初、スクリーニングの過程は外国人が受けるにはあまりにも「面倒」だ から、と言って私たちを拒否しようとした。私たちのグループの中の日本人 の友人が私たちの分からない医学の言葉を通訳すると主張して初めて、彼ら は態度を軟化させたのだ。サカモトによれば、「意思疎通の可能性そのもの が、外人という枠組みの先入観のために、いつも既に遮断されている」。 ならば、外国人は日本社会の円滑な機能にとって障害である、という直接 の前提があるのだ。野蛮人というわけではないが、取り扱うのがわずらわし い、というわけだ。外国人政策研究所所長の坂中英徳は、老朽化の方向へ高 齢化していく日本を救うには、日本が多民族的国家であると再認識される社 会革命が必要であると言う。日本人の自己認識のそのような劇的な転向は痛 みを伴うだろうと彼は認めている。 しかし、もし日本が極端な経済的な規模縮小と社会的な不景気を避けよう とするのであれば、複合主義への移行は不可欠だ。はじめの一歩を踏み出 し、ヘイトスピーチは絶対に容認できないものであり、変化していく日本に は人種差別主義の居場所なないのだということを証明する時である。 原文: http://america.aljazeera.com/opinions/2014/11/multiculturalismjapanantikoreanprotests.html ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●6.編集後記 この段階ではまだ確定していませんが、衆議院解散・12月総選挙の動きが 加速してきました。これがどのような形で進行していくのか。反ヘイトス ピーチ・レイシズムの闘いに寄与してくれる議員が少しでも増えることを望 みます。 (か) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★メールアドレスのご変更等は、info@norikoenet.org までご連絡下さい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■のりこえねっと通信 0056号 2014年11月17日発行 info@norikoenet.org 発行:のりこえねっと事務局 運営団体:のりこえねっと 〒169-0072 東京都新宿区大久保2-7-1大久保フジビル 311 ペンの事務所気付 Tel.03-5155-0385/Fax.03-5155-0383 公式サイトURL http://www.norikoenet.org/ Twitter https://twitter.com/norikoenet ◆お問い合わせは、上記の公式サイト、最上部の各種 「お問い合わせフォーム」よりご連絡下さい。 (C) のりこえねっと All rights reserved. ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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【のりこえねっと通信0055号】本日21時より『「慰安婦問題」の始まり 山下英愛×北原みのり』放送です!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■■■-ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク- ■■■■ ■■ のりこえねっと通信 0055号 2014年11月10日発行 ■■ ■ ◆転送歓迎◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★メールアドレスのご変更等は、info@norikoenet.org までご連絡下さい。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 賛同者の皆さま のりこえねっと通信をお読みの皆さま 「東京大行進2014」は前日までの雨模様を吹き飛ばして、新宿の街を一周 する形で行われました。第1ブロックから第4ブロックまでそれぞれの個性を いかした行進で、2800名もの人々が参加しました。のりこえねっと及び差別 反対東京アクションが共同運営した第2ブロックはその中でも一番多くの 人々が一緒に参加してくれました。数多くのスピーカーが差別反対を先頭の トラック(フロート)から訴え、K-POPのDJや最後尾には韓国・朝鮮の打楽 器隊チャンゴ隊も元気に盛り上げてくれました。くわしくは今号のまとめを ご覧ください。また映像はのりこえねっと公式サイト、トップページよりご 覧いただけますので、どうぞご視聴ください。 http://www.norikoenet.org/ ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 〈今号の目次〉 1.11月10日 のりこえねっとTVのお知らせ 「慰安婦問題」の始まり 山下英愛×北原みのり 2.11月2日のりこえねっとTV報告 東京大行進2014 生中継 3.今後の反レイシズム情報 4.今週のヘイト街宣・デモ Pick Up 5.新聞・雑誌記事・Webより 6.のりこえねっと動画アーカイブ公開のお知らせ 7.編集後記 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●1.のりこえねっとTVのお知らせ ★タイトル:「慰安婦問題」の始まり 山下英愛×北原みのり ◎放送日時 11/10(月) 21:00-22:00(予定) ◎ニコニコ生放送入口URL http://live.nicovideo.jp/watch/lv199321952 ◎YouTube 生放送入口URL https://www.youtube.com/watch?v=JGclLwRKTVI 毎月第2月曜日は、北原みのりさんによる 「おんなのワイドショー」。 今回は、ゲストに山下英愛さんをお迎えします。 80年代に韓国に留学していた山下英愛さんは、 韓国の女性運動の盛り上がりのまっただ中にいらっしゃいました。 「従軍慰安婦問題」が、韓国の女性運動の中でどのように捉えられ、 女の怒りがどのように運動に結びついていったのか。 正に歴史の証人として、またご自身も歴史を動かした一人として、 関わっていらっしゃいました。 2014年、「従軍慰安婦問題」は、過去最悪の状況を迎えています まるで朝日新聞の誤報によって、日本の名誉が損なわれた・・・という論 調 が 国会でも堂々と語られるようになりました。 それは「朝日新聞」が、「従軍慰安婦問題」をつくった、 というような印象すら与えかねない乱暴な語りです。 誰が、どのように、どのような思いで、声をあげはじめたのか。 声をあげた者を、どのように支えてきたのか。なぜ、この「問題」は、 ここまでこじれてしまったのか。 運動のはじまりから、そして今までを丁寧にみてきた 山下英愛さんにしか語れないことがあります。 今日は山下英愛さんに、「従軍慰安婦問題」の始まり、 女たちの思いについて、伺っていきます。 <出演> 山下英愛(やました・よんえ)さん 文教大学文学部教授。津田塾大学修士課程修了。 梨花女子大学女性学科研碩士課程修了。 「ナショナリズムの狭間から」(明石書店) 「女たちの韓流」(岩波書店)など著書多数。 ◆視聴方法について のりこえねっとTVは、YouTube Liveでも中継を始めました。こちらは 会員登録もいりませんので、お気軽にご覧できます。以下のニコニコ動画と 合わせてご覧ください。 【視聴方法】 ▼初回にニコニコ動画に会員登録が必要です。(一般会員は無料です) http://www.nicovideo.jp/ ▼メールアドレスとニックネーム、性別、年齢等のプロフィール、 パスワードを登録してください。 ▼そして、以下にアクセスするとのりこえねっとTVをご覧いただけます。 http://ch.nicovideo.jp/norikoenet-tv ※ブロードバンドのインターネット環境、もしくはLTE通信環境のスマート フォンなどからもご覧頂けます。あらかじめタイムシフト予約をしていると 放映後1週間以内はいつでも見ることができます。 ◆皆さまへのお願い 現在、のりこえねっとTVはニコニコ生放送( http://live.nicovideo.jp/) のトップページ番組表に掲載されておりません。 Twitter、公式サイトにて告知しておりますが、ニコ生のトップページ番組 表に掲載されると目に留まりやすく、さらに視聴者が増えると思われます。 番組表に掲載されるためには、【タイムシフト予約】の人数が200名を 超えなければなりません。ぜひ、みなさまのご協力が必要です。 拡散・周知も続けて頂けますよう何卒お願い致します。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●2.11月2日のりこえTV報告 「東京大行進2014 差別のない世界を、子どもたちへ 生中継」 フロート車でアピールをする第2ブロック 「東京大行進2014」の模様を、「のりこえねっと」が参加する第2ブロック を中心に北原みのりさんが生中継でレポートしました。第1梯団の先頭には 共産党の小池晃議員の姿も。党派の問題ではないし、去年の行進時にも沿道 からの若い人々の応援が印象に残っているので今年も参加したとのことで す。第2梯団はあでやかなチマ・チョゴリ姿も和服姿もまざって民族楽器で 盛り上がります。第3梯団はハウス・ミュージック中心でダンスもありで若 い人が多い様子です。第4梯団はラップで盛り上がっています。 安田浩一さん「ヘイトスピーチは暴力そのものだ」 新宿南口にさしかかり、まずジャーナリストの安田浩一さんが車上から、 差別に汚された新宿で差別を許さない法的規制を求めることができ晴れがま しい思いだと口を切ります。私たちの街に差別の風景があふれかえり人の心 を傷つけている。ヘイトスピーチは「言葉の暴力」ではなく暴力そのもので あり絶対に許されない。暴力を容認しない社会にしよう、東京都は法を整備 せよと訴えます。マイクが中沢けいさんに渡されます。みなが声を上げて1 年半、国会でヘイトスピーチを規制しようという機運が出てきたし東京でも 流れが生まれている。東京からヘイトスピーチをなくし豊かな街にしよう。 排外主義から東京都守ろうと呼びかけます。 替わって上村和子国立市議がアピールします。国立市議会はヘイトスピー チ規制の立法化を求める意見書を全国で初めて採択した。国連人種差別撤廃 委員会勧告に、国の責任だけでなく地方自治体の責任についても記されてい ることを知った。地域でやるべきことを地域からやっていこうというのは、 市民にも市議会でもあたりまえのことだった。心ない攻撃があったが、のり こえねっとが手をさしのべてくれた。やられているときに手をさしのべるこ とが最もわかりやすく有効なアプローチだと知った。行動を起こそう。当た り前の国になるために在日韓国・朝鮮人や在日中国人に対する、奥深くにあ る差別意識を解こう。そのことに気づき差別を許さない国になると地域から 世界に声を上げていこう。小石も波を立てる。地域の小さな波を大きくして 共に生きられるようにしようと呼びかけます。 社会学者の五野井さん「差別に反対することが最もかっこいいこと」 隊列は繁華街に入っていきます。社会学者の北田暁大さんにマイクが渡り ます。この10年、音を立てて私たちの社会が崩れていくのを見逃すわけには いかないという意志と行動が各地で生まれている。マジョリティがどれだけ 特権を有しているか在日日本人として考えよう。私たちにできることは当た り前と思っている日常を、差別に苦しんでいる人々と共有すること。そのた めには言葉を紡いでいくことであり、行動で意志を示していくことだ。さま ざまな人々と共に平和な日常を生きていける社会にしていかねばならないと アピールし、やはり社会学者の渋谷知美さんにバトンタッチします。「性差 別社をしばきたい」とのプラカードを手にした渋谷さんは、この行進は属性 にかかわらず誰もが平等に生きられる社会をつくろうという趣旨だと思うの で、人種や民族差別に反対する人も性差別に注目して平和な社会にしていこ うと訴えます。 次にマイクを握ったのは13年の流行語大賞トップテンに「ヘイトスピー チ」入った時に授賞式に参加した政治学者の五野井郁夫さん。差別とヘイト スピーチに反対することが最もかっこいいことと沿道に訴えます。そしてオ リンピックが開かれる東京のような国際都市で差別を許しているのは日本だ けだ。ヘイトスピーチは暴力であり、犯罪を誘発する。関東大震災のときの 朝鮮人虐殺の兆候が出てきている。差別・ヘイトスピーチを許さないと声を 上げようとアピールします。 続いて大阪から朝の新幹線で駆けつけた、歌手で作家の八木啓代さん。オ リンピックが開かれるという東京でいまだにヘイトスピーチが公然と行われ るというのは許しがたいこと。セクハラはすでに企業で排除の対象になって いるように「レイハラ」の声を大きな上げよう。美しい日本でありたいなら ば私たちの心が美しくなければいけない。それは差別がなく人を傷つけない 社会のことだ。そうでない社会が日本人として最も恥ずかしい。美しい日本 を主張する人々が最も美しくない日本を求めている。人を差別し貶めること に表現の自由はない。美しい日本にするためにヘイトスピーチにノーを突き つけようと力をこめます。 有田議員「差別集団は追い詰められた。差別される人がいる歴史を止めよう」 次に在特会相手に裁判を起こした李信恵さんにマイクが回ります。94年の チマ・チョゴリ切り裂き事件は傍観者、09年に朝鮮学校襲撃のときも見てい るだけだったことが恥ずかしい。13年に新大久保のヘイトデモを見てこのま までは殺されると感じた。切り裂かれたチョゴリは私たち在日の心だ。傍観 者でいる時期はすでに終わった。いま何ができるのかを考え、動くのが大人 の役目。共に頑張ろう。裁判も頑張ると決意をこめたスピーチです。 K-Popを流しながら新宿東口にさしかかり、民主党の有田芳生議員がマイ クを握ります。私たちはとても恥ずべき危険な時代を生きている。小田和正 さんが武道館で3時間歌い続け、最後にピアノの弾き語りで「生まれ来る子 どもたちのために」を歌った。多くの間違いを犯してきたが、愛するこの祖 国はどうなるのだろう、もう戻れない、と異例なフィナーレだった。また昨 年、ヘイトスピーチに反対する曲をつくってくれた桑田佳祐さんが、文化勲 章受賞のコメントで、平和な日本をつくって平和な世界をつくろうと私たち に語った。ヘイトスピーチだけでなくあらゆる差別を共になくしていこう。 この1年半に差別集団は追い詰められていっている。差別を許さないという 個人の気持ちが集まって大きくなった結果だ。今月、人種差別撤廃基本法を 超党派で必ず提出する。国会議員もこうして世論の力で動かざるをえなく なっている。議員や政党がどう反応するのか監視して欲しい。ナチスドイツ はポーランドを占領したとき、ユダヤ人はシラミだとのポスターを張り巡ら し、街にユダヤ人お断りの文字があふれた。Japanese Onlyと掲げられるい まの日本と同じだ。その次にはアウシュビッツが待っていた。ヘイトスピー チはジェノサイドへの大きな一歩だ。オリンピックのためではなく、差別さ れる人々が傷つき続けてきた歴史を止めるために共に前進しようと力強く訴 えます。 辛淑玉さん「この地は私や親や祖父母が生きてきたふるさとだ」 新宿西口を過ぎて行進の終了点が近づきます。辛淑玉さんがマイクを握っ て日本語と朝鮮語で語ります。この地は、親や祖父母がどんな思いで生きて きたかを見てきた私のふるさとだ。しかし在日・中国人などさまざまな個性 を持つ人々に汚い言葉を投げかけている。辛く心が締め付けられるが、ここ で生きていくために皆と共に声を上げていく。チマ・チョゴリで脅されたり して私には着て歩くことは大変なことだったが、着て歩いてくれてありがと う。それをきれいと言って一緒に歩いてくれる皆にありがとう。チマ・チョ ゴリをそうやって着られる社会を子どもたちに伝えていきたいと語りかけます。 参加者にインタビュー 八木さん「温かな雰囲気に包まれた良いデモだった」 安田浩一さんにインタビューします。今日は差別デモも行われているが、 ここにこれだけの人が集まったことは世界の中心がここにあることを示して いる。差別に反対する私たちがいまここにいる、そのことを訴え続けたいと 語ります。 行進が都庁前にさしかかると、都庁は差別を止めろとのシュプレヒコール がひときわ大きくなります。そして終了点の中央公園に到着し、先に到着し ていた梯団がWe shall overcomeの演奏で迎え入れます。渋谷知美さんはイ ンタビューに、性差別に怒るのは女性が多いけれども「しばく」とストレー トに怒りを表すべきだと語ります。また辛淑玉さんは、沿道の人々が反応し てくれて気持ちが楽になった。当事者がデモに立つのは大変だが、こんなに 仲間がいることを標的になる人々が感じて欲しいと答えます。そして八木啓 代さんは、沿道を含めて温かな雰囲気に包まれて良いデモだったと振り返り ます。 ようやく最後の第4梯団が到着し始めます。弁護士の神原元さんはインタ ビューに、これだけの人が集まったことに感激した。昨年2月からカウン ターに参加しているが、運動が広がり日本の市民は信頼に足ると確信した。 良心に働きかけるものとは異なり、今日も行われているヘイトデモは共感を 得られないだろう。すでに流れは変わっているし、今日はさらに大きく変え る力になったとインタビューに答えます。五野井郁夫さんは、差別はよくな いものだときちんと伝わり、沿道からも併走したり拍手する人がいるので楽 しかったし、ヘイトスピーチは暴力だとの認識の流れが広がっていると感じ だと語ります。 上村和子国立市議「当事者を矢面に立たせるのではなく行政・政治家が前に」 また上村和子市議は、個人の生活レベルまで引き下げ、かつ楽しいアク ションとしての運動が日本で行われていることに感動したと語ります。そし て国立市議会の意見書でヘイトスピーチ攻撃を受けたが、むしろ現実に迫る ことができたし、それをもとにどう行動できるかにかかっている。そこで出 会う人々こそ共に生きる仲間であり、決して差別される人は孤立してはいな い。10をやられたら20を知らせることを地域からやっていこうという覚悟が 決まる出会いだった。攻撃されたことでやっと最前線に立った。当事者を矢 面に立たせるのではなく、政治に携わる人や行政機関が一歩先に立つ行動を しなければならない。地域で大行進のような行動をやりたい、また差別禁止 の条例をつくりたいと考えている。 フリーライターの朴順梨さんは、去年より多いようだったし、沿道の人々 も無関心ではなく気にして見ているような気がしたと感想を述べます。そし て最後は東京大行進・実行委員の石野さんにインタビュー。参加者は楽しく やろうという雰囲気で、こちらも乗せられて疲れよりも楽しい関係だった。 沿道の人々も何をしているのだろうという視線ではなく、ああ差別反対デモ だなとすぐにわかってくれる。ヘイトスピーチという言葉も広まり、それは だめだということもわかっているので、差別反対のパレードとわかってニッ コリしてくれる印象だったと語ります。2時間あまりにわたりお疲れ様でした。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●3.今後の反レイシズム情報 ★公式サイト 学習会カレンダーにも順次掲載致します! http://www.norikoenet.org/workshop.html#callendar ★集会・デモ・カウンター・セミナーなどのお知らせを掲載します。 日時、会場、タイトル及び内容、主催者、主催者の連絡先などを400文字以 内で、お送り下さい。件名に「のりこえねっと通信掲載希望」と明記して下 さい。 1)第3回差別反対自民党前アピール 日時:11月11日(火)19:30~20:30 場所:自民党本部前 (東京メトロ有楽町線・半蔵門線・南北線永田町駅3番出口すぐ) ※無茶苦茶な「自民党ヘイトスピーチ対策等に関する検討PT」に抗議をすべ く、自民党本部前アピールをします! 主催:差別反対東京アクション 2)ヘイト・スピーチ被害と被害者への救済支援について」 日時:11月20日(木)18:00~ 場所:龍谷大学深草学舎 至心館1階(京都市伏見区深草塚本町67) 報告:新 恵里(アタラシ エリ)さん(京都産業大学准教授) 「ヘイト・スピーチ被害と被害者への救済支援について」 コメント:金尚均さん(龍谷大学) 問合せ先:龍谷大学法科大学院 石塚伸一研究室 TEL:075-645-8466 FAX:075-645-2632 ishizuka@law.ryukoku.ac.jp ――――――――――――――――――――――――――――――――― ●4.今週のヘイト街宣・デモ Pick Up カウンター行動(抗議行動)される際は、十分お気をつけ下さい。 経験が少ない方は、複数での参加をお勧めします。 1)宇都宮の反原発デモへのカウンター街宣【福島支部】 日時:11月16日(日)14:00~ 場所:群馬銀行宇都宮支店前 http://www.mapion.co.jp/phonebook/M18004/09201/L09103010001000000095/ 主催:在日特権を許さない市民の会 福島支部 ※これまでほとんど活動が行われなかった北関東での街宣です。「福島原発 再稼働を求める署名」も行う模様。早めに目をつむ必要があります。カウン ター行動も予定されています。 2)日本人弾圧のファシスト福田紀彦川崎市長と反日勢力から川崎を護るデモ 日付:11月16日(日) 時間・場所などは未定(ぎりぎりまで告知せず抗議から逃れる計算か) http://calendar.zaitokukai.info/skantou/scheduler.cgi?mode=view&no=614 にスローガンがあります。 ※前回のデモが台風で中止になったため、再度行うもの。あまりにも下品な 告知にひいてしまうが、それゆえに許せないもの。カウンターが行われる予定。 3)神戸市長久元喜造よ、大阪市長を見習い堂々と特別永住制度、在日特権 を無くす姿勢を示せ! 街宣 in 元町 日時:11月16日(日)15:00~16:30 場所:JR元町駅東出口前 http://goo.gl/maps/1xDgN 主催:在日特権を許さない市民の会 兵庫支部 ※ヘイトスピーチがひどいとも言われている兵庫支部の街宣。前回の街宣、 http://itokenichiro.tumblr.com/post/101994389312/hate-report-2014-10-26 を読んでいただくとそのひどさが伝わってきます。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●5.新聞・雑誌記事・Webより 1)ヘイトスピーチ根絶へ 各地へ行動 解放新聞 10月27日 「ヘイトスピーチ」に反対しその根絶のための法規制求め全会一致で奈良県 議会が意見書採択 奈良県議会は10月6日、政府にたいして「ヘイト・スピーチ(憎悪表現) に反対しその根絶のため法規制を求める意見書」を全会一致で可決。都道府 県レベルでははじめての可決。 意見書では在持会による御所市・水平社博物館前での差別街宣(2011年) にたいして奈良地裁が差別とし、損害賠償をいい渡した判決や大阪高裁がヘ イト・スピーチを「憲法や人種差別撤廃条約に照らして許されない」とした 判断をあげ、「毅然とした立場で臨み、ヘイト・スピーチ根絶のための国内 法の整備を進めるよう」強く求めている。 意見書の提案をおこなったのは川口正志・県議(奈良県連委員長)が所属 する奈良県議会議員会派「なら元気クラブ」。川口委員長を中心にはたらき かけをおこなってきた。 このほか、名古屋市会と東京・国立市議会も同様のヘイトスピーチの規制 を求める意見書を採択している。 あわせて、京都府議会、広島県議会でのとりくみも報告する。 京都府の対応ただす 平井斉己議員が知事に 【京都支局】府議会で9月22日、平井斉己・議員 (京都府連書記長)が、 ヘイトスピーチについての府の対応を山田啓二・知事にただした。 平井議員は、京都朝鮮第一初級学校裁判の大阪高裁判決、国連の人種差別撤 廃委員会の日本政府への法規制勧告などをあげ、ヘイトスピーチを許さない 毅然とした姿勢を知事が府民に示すべき、と訴えた。そして、国にも法規制 を求めるべきと知事の考えをただした。また、他の自治体と手をとりあい、 全国知事会の会長としてとりくみを、と求めた。 山田知事は、安倍首相が法規制の検討を党に指示している、などとのべた うえで、「他人にたいする礼儀を著しく欠き、差別的な言質を擁する、これ はわれわれ社会に受け入れるものではないと私は断言したい」と答弁した。 府としては「人を排斥し誹誘中傷する行為は許されないという人権意識が浸 透するようしっかり啓発にとりくんでいきたい」とした。 規制については「国が総合的に検討する必要があり、これまでも法的対応 をふくめた実効性ある対策を求めてきた。全国人権同和行政促進協議会を通 じても、同様にひき続き要望していく」と答弁した。 平井議員は、小田垣勉・教育長にも、インターネット上にあふれる悪意や 差別情報に傷つく者がいる現実などを指摘し、ネットリテラシーなど、情報 を読み解き、問題に気づく力、思考力を育めるよう、読書活動推進などにつ いても質問した。 教育長は、京都府子ども一の読書活動推進計画の第3次計画の検討をすす めている、とのべ、市町村と連携して情報化社会に対応できる思考力の育成 にとりくんでいく、と答弁した。 広島県議会で一般質問 山下真澄議員が差別煽動について 【広島支局】山下宮壷県会議員(県連副委員長)は9月24日、県議会9月定 例会で一般質問をおこなった。 山下議員は、①防災対策と被災者支援について②手話言語条例の制定につい て③個人情報保護の強化について④差別解消のとりくみについて⑤子どもの貧 困対策について⑥いじめ防止基本方針について質問。 「在特会の差別煽動行為や人権感覚を疑う議員の発言をどう認識しているの か」という質問に、環境県民局長は「「表現の自由」は、他者の人権を侵し てまで無制限に認められるものではない」とし、さらに「部落地名一覧とい う冊子がインターネットのオークションに出されている現実にどのような問 題意識をもっているのか。また、広島法務局職員の発言についての認識は」 との問いには「「部落地名総鑑」は身元調査以外の目的は考えられないこと から、売買・所持自体が、差別行為であると認識している」と答えた。 http://www.bll.gr.jp/news2014/news20141027-2.html ---------------------------------------------------------------------- 2)韓国国会議長に会った安倍首相「河野談話を継承」 中央日報日本語版 10月28日 安倍晋三首相は27日、訪日中の鄭義和(チョン・ウィファ)国会議長と の会談で、「今回の訪日を契機に議員交流がますます盛んになり、日韓関係 が発展していくことを期待している」と述べた。 会談後、鄭議長は「安倍首相は河野談話を継承するということを明らかに し、来月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議または G20(主要20カ国・地域)首脳会議で韓日首脳が会えればいいという ニュアンスの発言をした」と伝えた。 鄭議長は「安倍首相に『54人の高齢の元慰安婦が女性として悔しさを抱 えて亡くなることがないよう努力しよう』と話した」とし「来年の韓日国交 正常化50周年を控え、前向きな関係に向かっていかなければいけない。仁 義礼智信を基礎に交流協力をしなければいけない」という意見を述べたと伝 えた。 この日、鄭議長は伊吹文明衆院議長との会談でも「慰安婦問題をきちんと 解決して進まなければいけない」と強調した。また「日本国内で反韓デモや ヘイトスピーチ(差別発言)が続くのは不幸なことだ」とし「この問題を解 決し、両国関係を改善するために知恵とリーダーシップを発揮してほしい」 と伝えた。 http://japanese.joins.com/article/908/191908.html --------------------------------------------------- 3)なぜ僕らは『ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会』 を立ち上げたのか? その1 出版関係者が反ヘイトの声を挙げる意義 マガジン9 10月29日 書店に行くといつの頃からか目につくようになった、いわゆる「嫌韓嫌 中」本。電車に乗れば中吊りにも、駅売店のビラにも「嫌韓嫌中」を煽る雑 誌や夕刊紙の広告が並びます。路上ではヘイトスピーチ(差別煽動表現)が 横行し、排外主義が私たちを覆い始めていることを感じずにはいられませ ん。こうした風潮に、出版業界内から「NOヘイト!」の声を上げはじめたの が「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」です。設立さ れた経緯や行ってきた活動、またこれからの展望について、メンバー3人に お話を伺いました。 岩下結(いわした・ゆう)1979年生まれ。社会科学系出版社勤務。真鍋か おる(まなべ・かおる)1964年生まれ。人文系出版社勤務。森幸子(もり・ さちこ)1976年生まれ。小規模総合出版社勤務。 会の立ち上げを フェイスブックで呼びかけたわけ ――まず「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」は、どの ような経緯で設立されたのでしょうか。会の立ち上げを呼びかけた岩下さん から、お話しいただけますか。 岩下 ここ数年、中国や韓国を敵視したり揶揄したりする書籍が書店に堂々 と並べられるようになって、今や「嫌韓嫌中」本は何万部も売れるひとつの ジャンルとして確立しています。そうした現状がさすがに度を越していると 感じ、出版業界の内部から「これでいいのか?」と問題提起をしたいと思っ たのが、今年の2月くらい。周囲の人に声をかけたりしているうちに話がま とまってきて、フェイスブックページ開設が3月の中旬です。3月29日に行っ た最初のミーティングが正式の立ち上げになるかと思います。 メンバーとして活動しているのは、おおよそ20人。出版社の社員、編集で あったり、営業であったり、その他には小さな出版社の経営者、書店員さ ん、フリーランスの編集者やライターもいます。 ――出版業界の中で会を立ち上げるにあたって、フェイスブックで呼びかけた わけですね。口コミではなく、SNSを使おうと思ったのはなぜですか。 岩下 当初から業界としての動きにするのと同時に、世論の後押しが欠かせ ないと考えていたので、ネットと現実の活動が並行してあるべきだと考えて いました。もともと面識のある範囲を超えて広がっていくことを目指すに は、ネット上の拠点が必要だろうというのがありました。 もうひとつは、ネット上で目的がはっきりした会の名前を掲げれば、きっ と賛同してくれる人たちがいるだろうと考えたからです。というのは、僕自 身がもしそういう会ができれば、絶対に賛同すると思っていましたので。そ れで、まずは簡単にできるフェイスブックページをつくってみたところ、即 座に「いいね!」が1週間で500くらいいったので、これはニーズがあるな、と。 ――真鍋さんと森さんのお二人は、どういうきっかけでこの会に参加されたの でしょうか。 真鍋 僕の場合、まさにフェイスブックがきっかけです。3月に会のフェイ スブックページを見たら、岩下さんが関わっていることがわかった。岩下さ んとはずいぶん前にどこかでお会いしていて、お名前は覚えていたので、す ぐに「参加したい」と伝えました。 森 私はSNSではなく、リアルなところでのつながりです。出版業界内で出 版社の人にとどまらず、取次(※)、書店、印刷、製本、デザインの方など が集まって交流する懇親会に参加しています。それで岩下さんとはもともと 面識がありました。2月に行われたある講演会で岩下さんにお会いしたとき に、「こういう会を立ち上げたい」というお話を直接聞いたんです。 そのときに私は、書店がこれほどひどい状態になっていることに気づいて いなかったんですよ、恥ずかしいんですが。本屋さんに行くのは、目的の資 料を買うためだったり、文芸書の棚に行くくらいでしたから。それに、SNS を利用していなかったので、ネット上の動向にもきわめて疎かったんです。 だから岩下さんのお話を聞いて、「ええっ!」とビックリして、あらためて 大手書店の棚をしみじみ眺めてみたら、隣国を貶めるようなタイトルの本が あっちにもあり、こっちにもあり、そっちにもありで、「ああ、これはよろ しくないな…」と思ったのが、参加を決めたいきさつです。 ※取次……出版取次。出版業界独特の流通形態として、製造者(出版社)と小 売(書店など)をつなぐ問屋の役割を担っている。出版社は書籍や雑誌を取 次に納品し、取次から全国の書店に配本される。全国の出版取次会社は約 100社。 「嫌韓嫌中」本はいつから伸びだしたのか ――森さんは「書店の状態に気づかなかった」ということですが、岩下さんと 真鍋さんは、「嫌韓」や「嫌中」を掲げた本の売れ行きが伸びるのをいつ頃 から認識していましたか。 岩下 いつ頃とははっきり言えないのですが、『マンガ嫌韓流』(山野車輪 著、2005年刊)や『国家の品格』(藤原正彦著、2005年刊)あたりから、 「保守的」な言説の書籍がベストセラーになったことは何度かありましたよ ね。そして、櫻井よしこのような「論客」がつぎつぎ本を出す流れの中で一 定のジャンルとして成立して、現在まで進んできたんじゃないでしょうか。 真鍋 僕は、1993年から96年に週刊誌の編集部にいたので、「南京大虐殺の 嘘」とか、小林よしのりの『戦争論』とか、「新しい歴史教科書をつくる 会」などを検証する記事をよくつくっていたんです。だから、いわゆるナ ショナリズムの台頭という意味では、そのあたりからずっと関心はもってい ました。ただ、ここにきて一気に噴出したなという感じはしますね。 岩下 20年かけて、段階的にフェーズが進行してきたんでしょうね。街頭で のヘイトスピーチが過激化するのと並行するように、大手出版社が「嫌韓嫌 中」本を出しても許容される空気ができてきて、右派と言えるような思想性 がないものも含め、社会全体が何となく排外主義に傾いているのが、この 1、2年の顕著な傾向ではないかと思います。 ――そうした現状に歯止めをかけるべく、会の立ち上げから現在まで、どのよ うな活動をされてきたのでしょうか。 岩下 最初のミーティングでは、どういう活動をしていこうかと話し合うこ とから始めました。まずできることとして、出版界の中で賛同者を広げるこ とと、シンポジウムを開こうという話になりました。 そこで、会の趣旨を書いた文書を公開して、ネット上で賛同者を募ること になったんです。賛同者は「出版に関わる仕事をしている人」という条件付 きだったのですが、最終的には700筆以上集まりました。それによって、 「出版関係者にも憎悪や差別を煽る傾向を危惧する人がこれだけいますよ」 ということを可視化できたと思っています。 そうしたネット上の活動と並行して、7月4日には、出版労連(日本出版労 働組合連合会)との共催で、“「嫌中憎韓」本とヘイトスピーチ――出版物の 「製造者責任」を考える――”というタイトルのシンポジウムを開催していま す。関東大震災のときの朝鮮人虐殺について書いた本『九月、東京の路上 で』(ころから刊)の著者加藤直樹さんの講演と、出版関係者によるディス カッションを行い、立ち見も出るほどの盛況でした。 そして、その内容をまとめた本が『NOヘイト! 出版の製造者責任を考 える』(ころから刊)としてまもなく出版されます。 自分の仕事との折り合いのつけ方 ――皆さんは本業の仕事をしながら、会の運営にも参加されているわけです が、普段は会社でどのような本をつくっているのでしょうか。 森 小さいですけれど総合出版社なので、写真集とか、子ども向けの写真絵 本とか、テレビ番組とタイアップの本とか、エッセイ集、歴史の本、経済学 の専門書なども。何でもやっているものですから、説明するのは難しい (笑)。それでも、憲法が生かされた、よりフェアな社会づくりに貢献でき るような本をつくりたいなとはいつも思っています。 真鍋 僕の場合は、主に日本近現代史の本です。書店では、ほとんど人文書 の棚に置かれる本ばかり。それも、まさに「嫌韓嫌中」本の歴史認識からい えば、対極に位置するものが多いですね。近刊は、日露戦争開戦当時の「定 説」を問い直す本で、これなんか司馬遼太郎の『坂の上の雲』が好きな人は たぶん激怒するでしょう。「暗い昭和」ならともかく、「明るい明治」を批 判した本を買ってくれる読者は本当に少ないので、「読者が少ないところを 狙ってどうするんだ」と思いながら、せっせと本をつくっています(笑)。 岩下 僕は逆に、その時々に話題になっているところに飛びつくタイプの編 集者です(笑)。自分で企画を立てるようになった2005年頃から、ちょうど ゆとり批判、若者バッシング、ニート批判といった流れが出てきた。そんな 風潮に反発を感じていたので、当時はそこが自分の本づくりのフィールドだ と思って何冊かつくりました。 しかし、そんな若者論ブームも消費し尽くされて、2009年頃から一気に鎮火 しました。どうしても編集者として売れるか売れないかの判断をしますか ら、もうこのジャンルは伸びない、とわかってしまう。追い続けなければい けないのに、読者の関心の低下が見えてしまうし、自分の中でもモチベー ションが落ちていく。そういう経験をしているので、出版界のあり方がおか しいんじゃないか、何でこうなっちゃうのかなとずっと考えています。 ――活動をしていく上で、出版関係者であるがゆえの悩みは何かありますか。 森 最初のミーティングのときに、会のコンセプトとして、「ああいう本は いけないよ」といわゆるヘイト本に反対の立場を表明することに対して、 「それは違うんじゃない?」という意見が出ましたね。つまり「反対するこ とで現状を変えられるのか?」と。より広い支持を集めるには、声高に「反 対」と言うよりも…。 岩下 ラブ&ピースみたいな(笑)。そういう意見も出ることは、僕もあら かじめ予想はしていました。立ち上げのときにいろいろな人に、特に若手中 心に声をかけたのは、はじめから方向性を共有した人の集まりにはしたくな かったからです。デモなどに積極的に参加していない人でも、興味をもって くれそうな人には声をかけました。結果的に、大手から中小まで、勤めてい る会社の規模や傾向にかかわらず、さまざまな人が参加してくれました。 だから、集まったメンバーも「ああいう本はけしからん」という意識を完 全に共有している人ばかりではなかったんです。たとえば『永遠の0』を読 んで泣いた人を批判できるのか? とか、特定の雑誌や出版社を名指しで批 判するのか? といった疑問も出ました。それも一理あります。でも、だか らといって「ヘイト本よりも、もっといい本を読みましょう」と言うだけで は現状を止められないし、何より差別を受ける人たちが傷つくのを放置して いいのかという意見もあって、方向性については最初にかなり議論しました。 「嫌韓嫌中」本と表現の自由との葛藤 森 それと、出版関係者として「反対」を表明する場合、表現の自由との関 係は必ず指摘されることで、この問題についても「会」としてどう考えてい くのか、という葛藤があります。表現の自由の問題は、社会的にこれからコ ンセンサスをつくっていく課題ですし、私たちもこの半年間で走りながら勉 強しているところです。 ただ、これまで会のメンバーで議論をしてきて言えるのは、路上で展開さ れているヘイトデモのように、誰が見てもすぐに「ヘイト」と認識できるも のと、出版物とは違っているということですね。「ヘイト」かどうかの線引 きが、出版物の場合、非常に難しいです。煽情的なタイトルの本や週刊誌の 見出しもありますが、他国の政治、経済、社会の論評や歴史書の体裁だった り、いわゆる愛国本だったり、もっと裾野の広い、あるいは歴史修正主義に からむ深層の問題だと思います。 国連自由権規約委員会が7月24日、日本政府にヘイトデモの禁止や犯罪者 の処罰等を勧告したことで、ヘイトスピーチ規制に注目が集まっています が、出版物についてどういう対応の仕方がありうるのか、まだまだ議論の途 上ですよね。『NOヘイト!』の中で、弁護士の神原元さん、社会学者の明戸 隆浩さんに寄稿していただいていますが、私たちも引き続き議論を深めたい と思っています。 真鍋 僕は書店で平積みされている「嫌韓嫌中」本を見るたびに、「自分 だったら、編集者としてつくれるのか?」と自問自答しています。自分だっ て組織の中にいたら、つくらざるを得ない状況になるかもしれない。だか ら、この会に参加しようと思ったのは、出版に携わる者としての、怖さと か、良心の痛みとか、後ろめたさというような、内面を刺激するような動き をしたいなと思ったわけです。「嫌韓嫌中」本をつくっている版元に、「こ んな本、つくっちゃダメだ!」と言ったって逆ギレされるだけで、「食べて 行くためには仕方ないだろう!」と言われたら、何も言えなくなってしま う。みんな、この出版不況の中で、お金を稼ぐために必死で働いているんで すから。 しかし、そうは言っても、隣国への「憎悪」をまき散らすような本を自宅 に持って帰って、自分がつくった本だと子どもに見せられますか?──そんな 問いかけを、会の活動を通して発していきたいと思っています。 岩下 真鍋さんがおっしゃったように、生業にしているのは大きいですね。 誰しも、自分が正しいと思う仕事で食えているわけではないし、所属する組 織のなかで異議を唱えることは難しいです。だけど、誰もが「本当はこんな 本は出したくないよ」と思いながら「でも売れるから仕方ないんだよね」と 言い訳しながらつくった本が、結果的に差別や戦争を誘発してしまうとした ら、あまりにバカバカしい。 ただ、自分も例外ではないことは自覚しているんです。僕のいる会社は、 差別や民族対立を助長するような本は出していない。それでも企画会議では 「これは面白いんだけど、難しすぎる」とか「もっと売れそうなタイトルを つけようよ」とか、「ちょっと煽りが入ってるけど、帯文句だからいいよ ね」とか、そういうことは仕事上やっている。それは「嫌韓嫌中」本のつく り方と何ら変わらないんですよね。 と思うと、そうした本をつくっている編集者の気持ちもわかる気はしま す。好き好んでつくっているというより、「いい本」だけで産業が存続でき るというようなキレイゴトを言えないのが今の出版業界です。 だから、議論もありましたけれど、会としては「ダメなものはダメ」と言い つつ、同じ構造の中にいる者として「そこは踏みとどまりましょうよ」と。 奥歯に物の挟まったような言い方になっちゃうんですが、そういうスタンス で呼びかけています。 ――呼びかけが広がってきている感触はありますか。 岩下 幸い、早い時期から複数の新聞記者が関心をもってくれて、7月のシ ンポジウムの後などもあちこちで記事にしてもらいました。フェイスブック ページへの「いいね!」は10月で3000を超えています。ヘイトスピーチに関 心のある人たちには、こういう会があることはだいぶ知られるようになって きていると思いますが、そうではない同業者への浸透は、まだこれからですね。 真鍋 会の活動を広げるには、営業の人間に働きかけることも必要ですね。 版元の営業のほうが横のつながりがあって、よその版元は何をやっているの かを知っている。僕ら編集者は対著者だけの仕事ですけれど、営業は横断的 に仕事をしていますから。 森 営業の人たちは書店さんや取次の方ともお付き合いがありますし、営 業、取次、書店は売れる売れないをじかに見ている人たちですものね。 岩下 ただ、営業は編集よりも、もっと好き嫌いが言えない職種だと思うん です。書店に行って「この本を置かないでくれ」とか「この本は嫌い」とい う話はできませんからね。だけど、売り場の現実を知っているのは営業なの で、彼らの力を借りて売り上げデータなどから、ヘイト本がどういった層に どの程度売れているかの分析もしてみたいですし、どう伝えれば賛同しても らえるのかも考えていかなくてはいけないでしょうね。 その2へ続く http://www.magazine9.jp/article/other/15485/ -------------------------------------------------- 4)【関西の議論】「在特会から逃げた」「あるまじき言動」…橋下氏、得 意の「論戦」で負ったイメージダウン 産経WEST 10月29日 大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長が、得意とする「論戦」で逆風を受け ている。「勘違いするなと言ってやる」と意気込み、今月20日、「在日特 権を許さない市民の会」(在特会)の桜井誠会長との面談に臨んだが、感情 的ともいえる罵声(ばせい)を浴びせたり、相手の質問をかわして明確に答 えなかったりする姿が目立ち、イメージダウンにつながったのだ。インター ネット上には「在特会から逃げた」といった書き込みが集中。市役所にも 「公職としてあるまじき姿だ」などと批判が殺到し、辞職を求める声まで上 がった。「ふわっとした民意」をすくい取る感情的な文言と論理を駆使した 論戦の強さで世論の支持を集め、「維新人気」を牽引(けんいん)してきた 橋下氏。求心力低下を印象づけた今回の面談は、来春の統一地方選の行方に も影を落としかねない。 最強タフネゴシエーターの最強テクニック? 「最後に思わずYESと言わせる最強の交渉術」。こう銘打たれた本が平 成15年、日本文芸社から出版された。著者は「弁護士 橋下徹」。示談交 渉でヤクザらと対峙(たいじ)する中で交渉ノウハウを体得したとし、カ バーの著者紹介では「茶髪の弁護士」だったころの顔写真の下に「タフネゴ シエーター」(手ごわい交渉人)の文字が躍る。 《感情的な議論をふっかけて交渉の流れを変える》 本の後半にこんな記載がある。交渉の流れが不利なときに使うテクニック で、感情的な言葉を相手にぶつけて議論を荒らす。そして、《最後の決めゼ リフにもっていく。「こんな無益な議論はもうやめましょうよ。こんなこと やってても先に進みませんから」》。 「お前みたいな差別主義者は大阪にはいらない」「うるせぇ」「勘違いする な」…。今月20日、市役所地下1階の会議室。橋下氏は向かい合って座る 在特会の桜井氏と激しく言い合う中で、感情的な言葉をぶつけた。ヒート アップした様子の桜井氏が橋下氏に近づくと橋下氏も立ち上がり、周囲の警 察官らが一斉に制止に動いた。 在特会による在日韓国・朝鮮人批判を問題視する橋下氏は怒気をはらんだ 口調で「(在日韓国・朝鮮人に関係する)制度に文句があるなら国会議員に 言え」と主張。桜井氏から「われわれがヘイトスピーチ(憎悪表現)をした というなら日付を言ってくれ」などと質問を繰り返され、明確に答えない場 面も目立った。 開始から10分弱で事務方に「もう終わりにしましょうか」と言い、面談 を打ち切った。動画中継や報道を見た人たちがインターネットに書き込んだ 評価は辛辣(しんらつ)なものが目立った。 「橋下完敗!」 「明らかに逃げてるな」 「失言リスク回避」「準備不足」専門家の見方は… 翌朝、橋下氏は記者団の前で荒れた面談を「予定通り」と強調した。 「彼らの宣伝に使われないように彼らの主張だけを一方的に述べさせないよ うに、応対の仕方、打ち切りの仕方を考えながらやった」と〝戦略〟を披露 してみせ、在特会に対して「政党代表、市長として意見を聞いたのだから在 日韓国人に対する直接的な言葉による攻撃はやめてもらいたい」と求めた。 今回の面談について専門家はどう見ているのか。 NPO法人「全国教室ディベート連盟」理事長の藤川大祐・千葉大教授は 「あれ以上話すと失言のリスクが高くなる。打ち切りはベストな判断だ」と 語る。 面談のテーマは在特会のデモの内容。「桜井氏は当事者だからデモの細か い話まで知っているので強い。橋下氏は細かい話で揚げ足を取られることを 避けた。だから失言はなかった」と分析。「妙な言質は取られていないの で、首長、政党代表として政策を遂行していく上でのマイナスポイントはな かった」と、手堅さを解説した。 一方、佐藤綾子・日本大教授(パフォーマンス学)は「橋下氏は面談に向 けての構えが足りなかった」と指摘する。面談では桜井氏が橋下氏の発言を 印字して持参したのに対して、橋下氏は手に資料などを持たずに臨んでいた。 「桜井氏は事前に調べているから強い。橋下氏はほかにも山のように仕事を 抱えているからシミュレーションをしていなかった印象を受ける。こういう ときはケンカ腰にならず、桜井氏の気持ちを軟化させる必要があった」 面談の動画がネットにアップされていることにも着目。「世間の人はおも しろがってリピートする。『けんか腰なのに警備に守られている』という印 象を与え、特に若者の支持は得られない」とみる。 さまざまな角度から分析する佐藤氏、藤川氏だが、いずれも面談の意義自 体には「面談ではなく書面のやり取りで十分」(佐藤氏)、「成果はなかっ た」(藤川氏)と手厳しい。 統一選前の〝敵失〟 他党は歓迎 市には面談終了直後から数日にかけて電話やメールが殺到し、その数は千 件を超えた。「公職としてあるまじき姿だ」といった批判が大半を占め、 「謝罪するべきだ」「辞職しろ」と求める声もあるという。 「だいたいは『市長にお伝えしておきます』と言えば矛を収めてくれます が、『一般常識としてどう思うんだ!』『トップの発言について職員として どう思うんだ!』と追及されることもありました」。電話対応に追われた職 員は疲れた様子で振り返る。 橋下氏は「僕がやろうとしていることは間違っていない。言葉遣いが駄目 なら僕を落選させればいい」と批判を受け流すが、他党の在阪関係者からは 来春の統一地方選前の〝敵失〟を歓迎する声も上がる。 自民党の大阪市議は「あまりに品性に欠け、市民にとっては受け入れられ ない光景」とイメージダウンを指摘。共産市議も「『橋下さんでは駄目だ』 と考え、維新支持から離れる市民は絶対に増える」と断言し、自党支持への 取り込みをねらう。 「橋下ファン、維新支持者は橋下代表の性格は織り込みずみだから、マイナ スにはならない」。維新関係者は他党の思惑をはねのける。維新幹部も「統 一地方選への影響は全くない」と述べたが、続けてつむいだ言葉からは不安 感ものぞく。 「市長としての面談であって、維新代表としての面談ではない」 橋下氏は著書の中で交渉人としての矜持(きょうじ)を記している。 《私は交渉のラストには相手方と握手を交わすことにしている。(中略)完 全な解決に至ったということを意味している》 握手なき在特会側との交渉は、橋下氏が思い描く解決につながるのだろうか。 http://www.sankei.com/west/news/141029/wst1410290007-n1.html ------------------------------------------ 5)「差別を許すな」、在日コリアンへのヘイトスピーチ反対デモ 新宿 産経ニュース 11月2日 在日コリアンに対するヘイトスピーチに反対する市民グループらが2日、 東京・新宿でデモ行進し、約2千人が「差別を許すな」などと声を張り上げた。 昨年9月に続き2回目。参加者は「NO HATE」「自国を誇るために 他国をおとしめる必要はない」と書いたプラカードを掲げ、繁華街を行進。 都庁前では行政による対策の必要性をアピールした。 一連の問題を追ってきたジャーナリスト安田浩一さんがマイクを握り「ヘ イトスピーチは言葉の暴力ではなく、暴力そのものだ」と訴えた。 参加した東京都町田市の男性会社員(53)は「この1年でヘイトスピー チの問題がだいぶ認識され、法規制を検討する動きもある。この流れを後押 しするために声を上げ続けたい」と話した。 http://www.sankei.com/life/news/141102/lif1411020042-n1.html --------------------------------------------- 6)【社説】文化の日に 萎縮する現状の打破を 神奈川新聞 11月3日 きょうは「文化の日」。文化とは人間の生活すべてであり、個々人で異な るのはもちろん、年齢や性別、地域など、独自の文化を持つ集団が無数にあ る。とても一言で表現することができない概念であろう。 「多文化共生」といえば、外国人らとお互い理解し合うこととされている。 だが、私たちは日々の生活で異国のものではなくても常に異なる文化に直面 しながら、時に反発し、折り合いを付けて生活している。 他者との共存には、そもそも多文化共生という側面がある。だからこそ自 分と異なる存在を尊重し、認める寛容性や対話が鍵を握る。文化の薫り高 く、開かれた社会を実現するには、こうした要素は欠かせないのではなかろ うか。きょうはあらためて、そのことを考えたい。 現在の日本はどうだろうか。寛容さが失われ、閉じられているとはいえな いか。 インターネットでは他者に対する執拗(しつよう)な攻撃やつるし上げが 日常的に見られる。もちろん匿名の空間であり、どこまでが現実社会とつな がるかには疑問符も付く。だが、その言説が現実を動かし、社会の空気を形 作っている側面は否定できない。 端的な例が、インターネットを通して全国に支持者を集めた「在日特権を 許さない市民の会」であろう。日本社会で長い時間を生きてきた在日韓国・ 朝鮮人を他者として排除するヘイトスピーチを続けている。その動きに呼応 するように、書店には「嫌韓」「嫌中」本が並ぶ。 被ばくにまつわる表現が政治家までも巻き込む騒動を巻き起こした「美味 しんぼ」の例は、タブーに触れれば社会から攻撃される、という現状を分か りやすく示した。さまざまな意見に向き合い、受け止め、建設的に議論を進 めるという健全な動きが見られなかった。 そのほかにも、政治的な表現が原因で公的施設での展示が中断され、誹謗 (ひぼう)中傷を受けるなどした芸術家の例が複数あった。さまざまな力に 対する忖度(そんたく)が横行する社会。日本では表現は自由ではないので はないか、という疑念を拭えない。 生き生きとした文化が息づく国を実現するには、現状打破が必要である。 他者の言葉や思いをまず聞き、受け入れてみる。さらに自分の頭で考える。 そうした行動を心掛けなければ、文化や社会は限りなく内向きに萎縮してい くばかりだろう。 http://www.kanaloco.jp/article/79875/cms_id/109726 ---------------------------------------------------------------------- 7)ヘイトスピーチ規制注視=韓国外務省 時事ドットコム 11月4日 【ソウル時事】韓国外務省報道官は4日の記者会見で、日本の超党派議連 が、特定の人種・民族差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)を規制する 法案の提出を目指していることについて「動きがあるのは承知しており、見 守りたい」と述べた。 報道官は「機会あるごとに、日本側に問題提起をしてきた。日本政府もヘイ トスピーチの人道的な問題点をよく分かっている」と指摘した。 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201411/2014110400659&g=pol ---------------------------------------------------------------------- 8)政権打倒デモと反ヘイトデモ混同のまとめサイトが謝罪 アメーバニュース 11月4日 2日に行われた反差別デモの「東京大行進2014」と、同日行われた「戦争 反対・安倍打倒」デモを混同した「まとめサイト」に対し、東京大行進の主 催者が削除依頼を出した。サイト管理人はそれに応じ、現在トップページに 謝罪文を掲載している。 この件は、産経新聞が報じた「デモ行進中、公務執行妨害容疑で男3人逮 捕 警視庁」という記事が発端である。ここでは、東京・銀座で行われたデ モで参加者が規制に当たっていた機動隊員を殴ったりし、逮捕されたことが 報じられた。デモには1400人が参加したという。 この記事が2ちゃんねるでも取り上げられ、日頃から嫌韓的なまとめをす ることで知られるサイト「NEWS SCRAP」が以下のタイトルでまとめを掲載した。 「【東京大行進2014】中核派主催のデモ、活動家の男3人を公務執行妨害容 疑で逮捕=民主・有田芳生氏や共産党ら約1400人が参加(公安部)」 有田芳生氏や、日本共産党の小池晃氏らが東京大行進2014に参加したこと はすでに当人が明らかにし、報じられている。故にこのタイトルだけ読む と、「中核派が主催する『東京大行進2014』に有田氏や共産党関係者が参 加。参加者からは逮捕者が出るほど暴力的で反社会的なデモとなった」と解 釈できる。 それが故に、東京大行進2014の主催者である木野トシキ氏は管理人に対 し、<【訴訟速報】このような悪質な捏造は許し難い。法的手段を取ります。 私はすでに一件裁判をやってますが、奇しくも過激派との関わりを捏造した デマ本の出版社に対してです。>とツイッターで宣言。 その後、木野氏はNEWS SCRAPの管理人に電話をし、その音声ファイルを ネット上に公開した。木野氏は「一部デマではないかと思われる怪しい内容 があります。こうした怪しげな内容は削除した方がいいのではないでしょう か」「あとは今後は、差別を煽るような内容ですとか、こういったものは控 えられたほうがいいのでは。控えていただきたいんですね」と言った上で 「お約束いただけますか」と質問。管理人は「分かりました」と同意した。 木野氏は謝罪文をトップページの目立つ場所に1ヶ月掲載することを要求 した。 管理人はその約束通り目立つ場所に謝罪文を掲載。逮捕の案件が、東京大 行進2014で発生したものだと思い込んだと説明をしたうえで、「今後はこの ような事のないよう、細心の注意をもって記事作成にあたることをお約束致 するとともに、主催および関係者の方々に、あらためましてお詫び申し上げ ます」と宣言した。 そして、木野氏との約束通り、とかく韓国叩きの方向に持っていく傾向の あった以下のまとめも削除した。 <【反日NYタイムズ】朝鮮人追悼碑「ネット右翼の圧力で中止になった」 東京支局長が偏向記事=北海道猿払村> <【LITERA/リテラ】岩城滉一の炎上騒動、「在日」への陰湿な差別社会= いつの間にか「岩城は被害者」「日本人が悪い!!」になってるぞw> <エボラ熱感染疑惑のジャーナリストが退院 発熱原因は不明!?=厚労省 の対応に不安と怒り> <【エボラ対策/韓国】東亜日報「富士フィルム側は、アビガンを韓国に無 償支援することを決めた」=ネット「上から目線」「何かあったら謝罪と賠 償ニダ」> http://yukan-news.ameba.jp/20141104-31379/ ---------------------------------------------- 9)ヘイトスピーチ法案で協力要請=民主 時事ドットコム 11月5日 民主党の福山哲郎政調会長は5日、維新の党の片山虎之助国会議員団政調 会長、みんなの党の中西健治政調会長と国会内で個別に会談し、特定の人種 や民族への差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)を規制する法案の国会 提出に向け、協力を要請した。 ヘイトスピーチの規制法案をめぐっては超党派議連(会長・小川敏夫元法 相)が「人種などを理由に公然と不当な差別的言動をしてはならない」と定 める試案を作成しており、民主党はこれを基にした法案提出を目指してい る。罰則は設けず、福山氏は「表現の自由にも配慮している」と説明した。 片山、中西両氏はそれぞれ党内で検討する意向を示した。 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201411/2014110500795&g=pol ----------------------------------------------- 10)報道の権力監視は当たり前」 ジャーナリスト、安田浩一氏 産経ニュース 11月5日 権力の監視は報道の原則だ。自分の考えと親和性がある場合でも権力の監 視を怠れば、新聞の意義も意味もない。一方、権力者は常に批判される立場 にある。 国家が取材者に制限をかけたり、書いた記事をもとに身柄を拘束したりし て、不利益をもたらすことは理由の如何(いかん)を問わず許されることで はない。中国での取材中に公安当局に拘束されたことがあるが、「報道の自 由が認められない国を国家として認めることはできない」と主張した。 名誉毀損(きそん)で訴えられたこともある。週刊誌に執筆した医療法人 の診療報酬不正事件をめぐる記事が原因だったが、裁判では「あらゆる表現 と論評の自由を認められるべきだ」と主張。証人も出廷し、勝訴した。 旅客船「セウォル号」沈没事故の直後、朴槿恵(パク・クネ)大統領が7 時間も不在だったことは重要な問題で、大統領には説明する義務がある。加 藤達也前ソウル支局長(現東京本社社会部編集委員)を在宅起訴したうえ、 出国禁止にして記者活動を事実上制限した韓国政府の対応に憤りを感じている。 起訴のきっかけは、韓国の市民団体による告発だった。この市民団体は外 国人排斥を訴え、特定の敵を作り攻撃するような活動を繰り返している。加 藤前支局長はスケープゴートにされた可能性があり、当局が告発を受け入れ たこと自体がばかばかしい。 日本でも特定の人種や民族を攻撃する「ヘイトスピーチ」を行う団体が毎 週デモを繰り返し、インターネット上で個人を攻撃している。矛先が報道す る立場の個人に向けられることも少なくないが、そのような状況を日本社会 は止めることができているだろうか。 日本はあらゆる論調が議論を戦わせている。唯一共闘できるのは誰かが表 現の自由を奪われたときだ。 産経新聞が「言論弾圧に反対だ」と声をあげているが、日本は論調を超え て立ち上がる姿勢をさらに韓国政府にみせるべきだ。そのためにも、日本に も理不尽な差別によって表現の自由を奪われ沈黙を強いられている人がいる ことを産経新聞と一緒に考えていきたい。(談) http://www.sankei.com/affairs/news/141105/afr1411050001-n1.html --------------------------------------------------------- 11)「日本国籍の方であれ、外国籍の方であれ...制度上の扶養親族の要 件に該当するということであれば、同一の取扱いとなっている」のに在日特 権とか抜かす市議 誰かの妄想・はてな版 11月6日 デマを流す政治家は日本には掃いて捨てるほどいますが、その一人。 「【拡散希望】「在日特権・外国人特権」の公的証明~外国人のみ税金が安 く生活が楽。(ソース不定とは言われません。)」 で、ですね。 市役所からの答弁で以下のように述べられているわけです。 ◎市民部長(進谷稔君) 小坪議員の再質問に、お答えをさせて頂きます。 まず、市県民税や所得税の計算ということでございましたので、その計算 には、所得控除の設定も必要でございますので、今回は小坪議員が設定され ました条件の中で、金額の算定が可能な基礎控除、配偶者控除、扶養控除の 3つの控除のみを所得控除として計算をさせて頂きます。 まず、条件1の場合でございますが、市県民税が13万3500円、所得 税が6万2000円となっております。 次に、条件2についてでございますが、親族が10人から20人の設定と なっておりますので、全員が税法上の扶養親族の要件に概要するものであれ ば、市県民税、所得税何れも非課税となるものでございます。なお、外国籍 という設定がありましたが、日本国籍の方であれ、外国籍の方であれ、ま た、その方が国外に居住している場合であっても、制度上の扶養親族の要件 に該当するということであれば、同一の取扱いとなっているところでござい ます。以上でございます。 http://gijiroku.city.yukuhashi.fukuoka.jp/discuss/index.html 答弁で「日本国籍の方であれ、外国籍の方であれ...同一の取扱いとなっ ている」と返されているのに、都合よく曲解して、以下のように主張するわ けですが。 是非、拡散をお願いします。 情報の周知こそが、大きな武器になり、実効性ある「打撃」になります。 「外国人のみが、税金が安い」法論拠のある、公的な証明になります。 少し難解な書き方になっていますが(ベースが対国会議員向けの資料ため) 衝撃的な内容だと思います。 法的な裏付け・報道があるため、ネットの大きな武器になると考えております。 これはソース不定とは言われません。 http://samurai20.jp/2014/10/g-huyou/ 控除対象の扶養親族がいれば税金が控除され、いなければ控除されない、と いうだけの話を在日特権だとすりかえる手法 実態はこういうことです。 控除対象扶養親族1人世帯 控除対象親族5人世帯 県民税 133,500円 0円 所得税 62,000円 0円 保育料 427,200円 108,000円 年総額 622,700円 108,000円 一言で言えば、控除対象扶養親族が1人(配偶者控除のみ)の世帯に比べ て、控除対象親族が5人いる世帯の方が税金や保育料で優遇されている、と いう至極当然の内容にすぎません。小坪氏はそれを勝手に、日本人世帯は扶 養親族1人だけ、外国人世帯は扶養親族5人などと決め付け、在日特権だと捏 造しているわけです。 実際に扶養しているのなら、控除されて当然の内容です。 これを特権だと主張するのなら、外国人の場合だけ扶養の実態がないにも かかわらず扶養と認められていなければなりませんが、小坪氏はそれを証明 できていません。まあ、できるわけありませんが。 結局、小坪氏のようにデマを拡げる連中の思考回路は、在特会のような排 外差別団体と変わらないのでしょうね。 在日外国人に対して、死ねとかゴキブリだとか罵倒を浴びせてる犯罪者連 中と同じ思考回路で市議会議員をやっていると。 (略) http://d.hatena.ne.jp/scopedog/ --------------------------------------- 12)「在特会」の違法性認めない山谷えり子国家公安委員長 記念写真や献金“特別”な関係 国際社会も関心 ヘイトスピーチ規制できるのか しんぶん赤旗 11月7日 女性閣僚2人(小渕優子経産相、松島みどり法務相)のダブル辞任後も第 2次安倍改造内閣を揺さぶる「政治とカネ」問題。同様に、山谷えり子国家 公安委員長と「在日特権を許さない市民の会(在特会)」との親密な関係 は、あいまいにできない重大問題です。 「在特会」は、人種や国籍で差別をあおるヘイトスピーチ(差別扇動行為) を各地で繰り返し、京都の朝鮮人学校周辺での街宣活動は、京都地裁判決 (2009年)に続き大阪高裁判決(今年7月)で、その行為の違法性が明 確に断罪されました。判決により同学校周辺での街宣禁止、名誉毀損(きそ ん)による損害賠償を命じられたうえ、「在特会」の行動には、脅迫や威力 業務妨害罪など刑事責任を問われるべき悪質な行為を含んでいます。 献金複数回 山谷氏は、こうした在特会の活動に関わってきた元関西支部幹部(男性) らと2009年2月に島根県松江市内で写真撮影に応じていました。10年 12月には、参院議員会館にある自室内で同男性幹部らと写真を撮っていた ことが判明しています(本紙9月19日付)。さらに同幹部と共に写真に 写っている、在特会関係者とみられる女性から複数回の献金を受けていた事 実も判明しています(本紙10月4日付)。 個人の尊厳を直接的に脅かすうえ、威圧的・暴力的な行為で犯罪性を持つ 場面も目撃されているヘイトスピーチ。人種・民族差別的な社会的風潮を助 長して、大量虐殺のような事態を引き起こす危険もあるとして、国際的な関 心も高まっています。警察当局を所管する国家公安委員長として、必要な対 策の責任を負う山谷氏が、「在特会」と特別な関係にあることは、決して見 過ごすことはできません。日本の民主主義に関わる問題です。 国連も勧告 国連の人種差別撤廃委員会は、今年8月末に採択した見解で、日本各地に 広がるヘイトスピーチに対する対応を勧告しました。外国特派員協会で行わ れた山谷氏の記者会見(9月25日)では、担当相として日本人拉致問題が テーマに掲げられましたが、記者から山谷氏に対して「在特会のような組織 を容認できないという気持ちがあるか」との質問が殺到。山谷氏は、「いろ いろな組織についてコメントすることは適切ではない」と述べ、「在特会」 への評価を避け続けました。 10月30日の参院内閣委員会で日本共産党の田村智子議員は、「在特 会」活動の違法性を認めようとしない山谷氏に対し、「そこをあいまいにす る山谷氏が国家公安委員長で、ヘイトスピーチの取り締まりができるのかと 不安の声が上がっている」と批判しました。 山谷氏は、民主党政権時代の高校無償化政策に対し朝鮮学校に適用しない ようにと求めるなど、「在特会」と共通の主張を繰り返してきました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-11-07/2014110702_05_1.html --------------------------------------------------- 13)(社説)ヘイト対策 市民は動く。政治は? 朝日DIGITAL 11月7日 「ヘイトスピーチは世界にいらない」。3連休の中日、東京・新宿の街に コールが響いた。 特定の人種や民族への憎悪をあおるヘイトスピーチに反対し、差別の撤廃 を求める「東京大行進」。昨年に続き2回目の開催で、約2800人(主催 者)が参加した。先導する車から流れ出る音楽にあわせて参加者が身体を揺 らし、ラッパーがマイクを握る。「こんなでっけえビルが建っても、スマー トフォンだiPhoneだ持っていても、差別がある世の中は貧困ってこと なんだよ。マインド豊かにいこうぜ!」 スーツ、和服、かわいくアレンジされたチマ・チョゴリ。飛び入りで加わ る人。笑顔で隊列にピースサインを送る外国人。沿道に手を振り、沿道から 手が振り返される。国籍や性別といった枠を超え「一緒に生きよう」のメッ セージが広がった。 昨年、「殺せ」「レイプしろ」などと過激化するヘイトスピーチに対し、 政治もメディアも有効な手立てを見いだせずにいた時、市民社会から自発的 に、ヘイトスピーチ団体と直接相対し、抗議する動きが生まれ、育った。参 加者は感慨深げに語った。「国会でヘイトスピーチが議論されるなんて、1 年前には考えられなかった。抗議の声をあげてきた成果だ」 民主党は、人種等を理由とする不当な差別的行為を禁止する法案の骨格を まとめた。各党に呼びかけ、今国会に提出する方針だ。罰則は設けず、国や 地方自治体がヘイトスピーチなどの差別をなくすための施策を講じる根拠法 として位置づける。 自民党も「ヘイトスピーチ対策等に関する検討プロジェクトチーム」が検 討を進めている。だが、その議論は前提がずれているのではないか。先日の 会合では、韓国の対日ヘイトスピーチの実態や、規制の検討状況を調査する よう、関係省庁に求めたという。 「日本でヘイトがいろいろ行われているのは、韓国の中での(日本に対す る)ヘイトが厳しいからだという声もある」「(韓国が)自分のことを棚に あげて日本にだけ言うのは、誰が考えても理屈に合わない」とは、座長の平 沢勝栄氏の弁だ。政権与党から漏れてやまないこの種の発言が結果的に、ヘ イトスピーチをする側に一定の正当性を与え、国際社会の疑念を招いてしま うことに思いが至らないのだろうか。 いま政治に求められるのは、「ヘイトスピーチは許さない」と一息で言い 切ること。その姿勢を国内外に示すことである。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S11442585.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11442585 --------------------------------------------------- 14)Does right-wing extremism threaten Japan’s democracy? 右派過激論者は日本の民主主義を脅かすか?(抄訳) By Hugh Cortazzi (1980~1984年の日本での英国大使) Japan Times ジャパン・タイムス 10月31日 Extreme nationalism is a threat to democratic institutions and values everywhere. Recent reports in the British media about the growing influence of right-wing extremists in Japan have caused deep concern among friends of Japan here. (略) If any British minister were to say anything that even by implication supported a criminal who had been instrumental in instituting the Holocaust, there would be a public outcry and the minister concerned would be forced to resign. (略) Japan’s image and prestige abroad is suffering as a result of the apparently growing influence of extremists in the Japanese government. It is very much in Japan’s national interest that the revisionists are discouraged from propagating their historical lies and that Japanese democratic processes are not threatened by extremist anti-democratic individuals or groups. 過激なナショナリズムは民主主義制度と価値に対する脅威である。イギリス のメディアにおける日本での右翼過激論者の高まる影響についての最近のレ ポートは、在英日本人を深く心配させている。 (略) 仮にイギリスの大臣が、ホロコーストに加担した犯罪者を擁護する発言を 行ったとしたら、たとえそれが明言したものではなかったとしても、公共の 糾弾が起こり、その大臣は辞職させられるだろう。 (略) 日本政府の明らかに高まっている過激論者の影響により、海外における日本 のイメージと名声は傷つけられている。修正主義者が歴史の嘘を宣伝するこ とを思いとどまらせ、日本の民主主義プロセスが過激反民主主義者らやその 団体によって脅かされないことは、日本の国益におおいにかなうことである。 http://www.japantimes.co.jp/opinion/2014/10/31/commentary/japan-commentary/does-right-wing-extremism-threaten-japans-democracy/#.VFeJGLBxnVJ 15)Racial discrimination a cause of concern in Japan 人種差別が日本の心配の種に(抄訳) By Terrence Terashima CCTV America 10月31日 In Japan, foreigners, mainly Koreans and Chinese have been the targets of discrimination by a number of nationalist organizations. Japanese lawmakers are calling for a bill to prevent discrimination and hate speech. But many Japanese say this should have been done much earlier. CCTV America’s Terrence Terashima reports. 日本では、外国人、主に朝鮮人や中国人がいくつものナショナリスト組織 による差別のターゲットになっている。日本の立法者ら(lawmaker=議員、 立法者)は、差別とヘイトスピーチを防ぐ法案を呼びかけている。しかし多 くの日本人は、もっと早くにそれをすべきであったと言う。CCTVアメリカの テレンス・テラシマ(Terrence Terashima)が報道する。 Journalist and politician from the Democratic Party of Japan, Yoshifu Arita says the current direction of Abe administration’s policies and diplomacy are fueling some of this racial discrimination. ジャーナリストで民主党の政治家の有田芳夫は、近年の安倍政権の政策と 外交の方向性が、この人種差別を煽っている部分があると言う。 “Historically, some discriminatory sentiments have existed in the Japanese society. But escalation of tensions and territorial issues with China and South Korea are fueling these nationalistic act and it is becoming worse,” Arita says. 「歴史的に、いくらかの差別感情は日本社会に存在してきました。しかし 中国・韓国との高まる緊張関係と領土問題はこれらの愛国主義的な行為を 煽っており、事態はより悪くなっています。」と有田は言う。 The escalating hate speech has alarmed the authorities. Osaka is en route to become the first city to ban hate speech under a local ordinance. A bipartisan group of lawmakers is putting together a bill to abolish racial discrimination to be submitted in the current diet session. エスカレートするヘイトスピーチは権力者たちを危惧させている。大阪市 は地方の条例のもとでヘイトスピーチを禁止する最初の市となろうとしてい る。二大政党の議員集団が、現行の国会の会期に提出するよう、人種差別撤 廃のための法案をまとめている。 But experts say it will be difficult as some lawmakers are wary of the constitutional right to freedom of speech. しかし、憲法上の権利である言論の自由に慎重である議員もいるため、専 門家は先行きは困難になるだろうと言う。 “We are going to do our utmost to abolishing the hate speech from Japan and hope that anti-Japanese sentiments in South Korea and China will ease and we can recover the bilateral relationships,” Yoshifu Arita adds. 「私たちは日本からヘイトスピーチを消滅させるために全力を尽くしていき ますし、韓国と中国での反日感情が和らぎ両国間の関係を回復することがで きるよう、願っています。」 However, people are calling for swifter and drastic measures as they feel threats are escalating. Experts say these images will also send the wrong message of Prime Minister Shinzo Abe administration’s policies. しかし人々は、脅威が高まっていると感じているために、より迅速で思い 切った対策を求めている。専門家は、これらの印象が、安倍晋三首相行政の 政策の間違ったメッセージを伝えることになると言う。 http://www.cctv-america.com/2014/10/31/racial-discrimination-a-cause-of-concern-in-japan ――――――――――――――――――――――――――――――――― ●6.のりこえねっと動画アーカイブ公開のお知らせ のりこえねっとTVも放送を開始してから一年が経過し、内容について も、多くのゲストの方の協力を得て、ヘイトスピーチ・レイシズムに対抗す る番組として、中身のあるものができたのではないかと考えております。 しかし、のりこえねっとTVは、ニコニコ動画の生放送を利用しているた め、アカウントを作成しログインしなければ視聴できず、放送後1週間で視 聴できなくなるということもあり、多くの方に見て頂けませんでした。 そこで、のりこえねっとでは公式サイトに動画集として「のりこえねっと 動画アーカイブ」ページを公開し、これまで放送してきた番組をアーカイブ として見られるようにしました。 このアーカイブのほとんどの番組には、放送の詳細レポートもあわせて掲 載してありますので、これを読むだけでも概要がわかります。 以下のURLをクリックするとご覧いただけます。のりこえねっとの公式サ イトトップページからも「動画アーカイブ」のボタンがあります。 ◆10/20(月)「基地と沖縄とヘイト」 ◆10/27(月)「韓国の「反日教育」は本当か(中・高校編)」 ◆11/1 (土)「東京大行進2014前日スペシャル」 の最近の回を追加しました。どちらも必見です ●2014年4月~11月分はこちら http://www.norikoenet.org/movies.html ●2013年11月~2014年3月分はこちら http://www.norikoenet.org/movies_2.html ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●7.編集後記 今回の「新聞・雑誌記事・Webより」は、英語が得意なボランティアス タッフの協力を得て、英語情報からの翻訳も掲載しています。ヘイトスピー チに対する関心は海外メディアや英字メディアが高い関心を持っており、多 くの参考になる記事が掲載されているのですが、英語が得意でない自分に とってはハードルが高いものでした。これから随時掲載していきたいと思っ ています。翻訳してくれたAさんありがとうございました。 11月11日の自民党前アピール行動には、のりこえねっとも参加します。明 らかにヘイトスピーチ規制に消極的な自民党の姿勢を変えさせるには、ひと りでも多くの声を集めることが大切です。この日は、「戦争させない・9条 壊すな!11.11総がかり国会包囲行動」も18時30分から行われています。そ ちらの参加者もぜひ終わりましたら、自民党前に駆けつけて、共に声をあげ て頂ければと思います。 (か) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★メールアドレスのご変更等は、info@norikoenet.org までご連絡下さい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■のりこえねっと通信 0055号 2014年11月10日発行 info@norikoenet.org 発行:のりこえねっと事務局 運営団体:のりこえねっと 〒169-0072 東京都新宿区大久保2-7-1大久保フジビル 311 ペンの事務所気付 Tel.03-5155-0385/Fax.03-5155-0383 公式サイトURL http://www.norikoenet.org/ Twitter https://twitter.com/norikoenet ◆お問い合わせは、上記の公式サイト、最上部の各種 「お問い合わせフォーム」よりご連絡下さい。 (C) のりこえねっと All rights reserved. ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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