岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/12/23

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2015/12/20配信「『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を語るよ」の内容をご紹介します。
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2015/12/20の内容一覧

ベーシックインカムを導入するとどうなるか

 ベーシックインカムって、何かっていうと、国民一人一人に、お金を渡してしまって、それで、生活費にしなはれよって、シンプルな考え方なんですね。
 なんで今、この話をするのかっていうと、フィンランドで、2016年、来年の秋まで議論を進めると、議論の行方によってはベーシックインカムを導入するかもわかんないと。
 いちおう国民投票みたいなのをやったそうなんですけど、7割くらい導入に賛成してるんで、たぶん導入するんじゃないかと言われているんです。

 一人当たり月額800ユーロ、つまり11万円というのを支給するというのを実験としてやってみようと。
 すごい、一人当たり毎月毎月11万円を支給してしまうと、もちろんこれには議論もあって、皆、働かなくなるとかネガティブな意見では皆働かなくなる、ポジティブな意見っていうがあって、ポジティブな意見というのは何かっていうと、生涯生きている限り毎月11万円もらえたら、皆、貯金するよりはお金使うようになるから、経済が一気に活性化すると。
 それもそうですよね、確かにその通り。
 生涯、みんななんで貯金するのかとか、いろんな政策をやっても、たとえば日本でも不景気がなかなか収まらないのかっていうと、企業内の留保金っていうのもあるんですけど、それ以上に個人の貯金で全く動かない金っていうのが、2800兆円くらいでしたっけ? なんかそれくらいあるんです。2800兆円くらいあると。
 これをベーシックインカム払うことによって、あれ? それだったらべつにあんまり貯金してなくていいやって、みんな貯金をどんどんやめて、目先の楽しさでお金をガンガン使うようになると経済が一気に活性化すると。
 そういう読みもあるので、いわれているメリットの中にはそういうのもあるんですよね。

 その他にも、オランダのユトレヒトという街がありますよね。
 ユトレヒト条約でしか知らないような街なんですけど、そこも実験的にオランダのユトレヒトでもベーシックインカムを導入しようといわれてるみたいです。

 さて、その代わり、フィンランドが言ってるのは福祉予算、とりあえず国民に対する福祉っていうのを月額11万円払う代わりにすべて停止するって言ってるんです。
 このすべて停止するっていうのがどこまで停止するのかっていうのがたぶんキモだと、これからやる見どころなんですけども、これ、僕らの例で言ってみると月額11万円支給してくれる代わりに、公的援助が一切なくなる。
 たとえば、国民保険もなくなるかもしれないですね。
 年金も当たり前だけど、なくなります。
 ひょっとしたら教育費とかの公的援助、つまり公立の学校というのも全部なくなってしまうかもわからない。
 つまり、すべてが自己責任になると。その代り、国がおぎゃーと生まれてから死ぬまでまったく絶対に毎月毎月11万円くれるという。
 なんかその、なかなか悪魔の取引きっぽいですよね。じゃ、毎月毎月11万円で暮らせるのかって言われると、誰が毎月毎月11万だけで暮らせと言いましたと。結婚すればいいじゃないですか、そうしたら2人で毎月22万円です。
 子ども作ればいいじゃないですか、子ども3人作ったら、嫁さんと子ども3人で毎月55万ですよ。食えるでしょって言われたら、確かに食えるよなってことになってくるんで、まあまあ人口がだんだん減っている国に対してはそれはもう簡単に国民1人当たり11万円って言われた瞬間にハッて思いつくのは、子ども作れば作るほど得じゃんっていうふうに思うわけですよね。

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