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都知事関連のニュースはまさにコメディーでしたね。昨日辞任を決めたようですが、この数週間どこのTV局も視聴率が取れるネタに喜んでいたことでしょう(苦笑)。
実務面では徐々に実績も上がり始めていたのに残念です。気の緩みから墓穴を掘り、守勢にあった既得権グループに反撃を許してしまいました。
この件で国民は(政治家自らが作った)政治資金規正法の余りの杜撰さ、何故「ザル法」と呼ばれているかを知る良い機会になりました。実際はザルどころでは無く収入項目だけ大雑把に記録する以外は何でもアリの「枠だけ法」です。
公金横領の実態が桝添氏に限らず都行政(地方行政)の末端にまで浸透していることを是正するためにも、これを機に議会と癒着した(財政規模では)世界最大都市の行政腐敗が暴かれ、幾らかでも正常化することを望みます。それこそ一事が万事ですから。
身近な例では公共施設の管理や福利厚生など様々な場面に中抜き(天下り)組織が介在しているにもかかわらず、民間であるとの理屈により開示がされないた め腐敗の温床となっている実態です。書き出すとキリが無いですが、公的支出の半分も天下り会社が中抜きし随意契約会社(これも天下り)に丸投げしている例 などは無数にあります。
株式市場では今週も変わらず先物中心の博打相場が続いています。先週の空売り比率47%超えには参りました。一部のセミプロ以上しか市場参加者が居ないと言う荒んだ市場であることが分かります。
しかしながら日本市場ばかりを見ていると忘れがちですが海外市場は今年に入ってから変化が現れつつあり高値を更新している市場も出てきています。新たな将来性を模索する動きが始まっているのでしょう。
足元はFRBの動向や英国のEU離脱を問う選挙などが控えていますので暫く様子見で良いかと思いますが、今年の円高局面を注視して海外投資へのタイミングを探りたいと考えています。
さて、日本の株式市場は何故に相変わらず博打場のままなのか?まだ市場が未成熟だった1980年代末のバブルに至る頃までなら博打的な市場であったのも頷けますが、あの壮大なバブルが終わって既に20年以上が経ちます。
90年代後半からは大手金融の再編も続き、為替や株式委託手数料等の自由化や金融商品取引法も改正されました。それらの過程を経た規模の大きな先進国市 場ですから本来ならとっくに成熟し、安心して投資参加できる市場になっていても良さそうなものですが中々そうはなりません。何故なのか?
ここ数回のコラムにて国内株式市場のリターンがリスクに見合わない故に市場参加者が増えず、結果として多少の投機的資金でもボラティリティーが増幅して しまうと言った観点から書きました。また様々なデリバティブ投資の手法も増え、投機的資金自体も増えているため市場を動かす力が増してきていることもあり ます。
もう一つの大きな理由として、市場の主な担い手である運用会社自身がプロになり切れていない、つまり真剣にパフォーマンスを競い合うことをしない日本の機関投資家固有の事情もあると考えています。
スチュアードシップ・コードも徐々に認知度を上げていますが、国内の運用会社は大半が依然として大手金融の傘下にあります。つまり財界仲間に遠慮してし まう立場にあり、海外ファンドに見られるように独立したアクティビスト的な行動を執り辛いこともあって株主権を強く行使することもありませんでした。
また運用会社の主なファンドマネジャーは親会社からの天下り(と言うべきか?)が多いですし、営業上の理由からインデックスに勝つことを主目的とし、幅 広い分散投資をする運用形態故に個別銘柄ではせいぜい数%しか保有していないなどの理由をもって「大して影響力が無い」として積極的な議決権行使をしてき ませんでした。
とは言え投資家の代表格であり、個人から手数料を取って運用しているプロが投資先や親金融に遠慮しているようでは困ります。この横並びの運用姿勢を是正 し、投資家本位の運用をせざるを得ない仕組みにしたり、日本市場なりのアクティビストが育つ環境整備をすることも重要です。
何時までも親会社(大手金融=販売会社)の顔色を窺いながらの運用では良いパフォーマンスなど期待出来ません。
知り合いのファンドマネジャー諸氏も障害となっている(残念な)ヒエラルキーの実態を教えてくれます。制約だらけでプロらしい投資行動が出来ない、人事 面の生殺与奪権を握った親金融の言いなりにならざるを得ない、天下り経営陣が責任回避の行動を執るため横並びの運用になってしまう実態。
公的資金でも天下りの弊害により権限を持つ上層部は素人ばかりの(事なかれ主義、横並び)組織であるため効率的な運用が出来ない・・・などなど。
数え上げればキリがありません。
関連法令や運営方法を「運用会社の独立性を監視する形態」にするのも一方法です。それと同時に金商業者の悪質な法令違反行為に対しては罰則を強化すべきです。
役所の責任回避のために形式的な規制ばかり増やしていては善良な業者を圧迫するだけで実効性は上がらず、その一方で管轄業界(天下り先)を守る仕組みが 逆に作用し、悪質な違反者に対しても業務改善命令などという手緩い行政指導(大半は形式的な書面提出など)程度しか出来ません。
これでは悪質業者はやりたい放題で、金融被害は一向に減りません。財務省に限らず経産省や農水省の管轄なども惨憺たる状況です。
幾らでも改善方法があるのに縦割り利権に固執している限り被害が減らず、プロに成り切れない(専門家を名乗る)素人集団が投資家の資産を毀損し続けます。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
実務面では徐々に実績も上がり始めていたのに残念です。気の緩みから墓穴を掘り、守勢にあった既得権グループに反撃を許してしまいました。
この件で国民は(政治家自らが作った)政治資金規正法の余りの杜撰さ、何故「ザル法」と呼ばれているかを知る良い機会になりました。実際はザルどころでは無く収入項目だけ大雑把に記録する以外は何でもアリの「枠だけ法」です。
公金横領の実態が桝添氏に限らず都行政(地方行政)の末端にまで浸透していることを是正するためにも、これを機に議会と癒着した(財政規模では)世界最大都市の行政腐敗が暴かれ、幾らかでも正常化することを望みます。それこそ一事が万事ですから。
身近な例では公共施設の管理や福利厚生など様々な場面に中抜き(天下り)組織が介在しているにもかかわらず、民間であるとの理屈により開示がされないた め腐敗の温床となっている実態です。書き出すとキリが無いですが、公的支出の半分も天下り会社が中抜きし随意契約会社(これも天下り)に丸投げしている例 などは無数にあります。
株式市場では今週も変わらず先物中心の博打相場が続いています。先週の空売り比率47%超えには参りました。一部のセミプロ以上しか市場参加者が居ないと言う荒んだ市場であることが分かります。
しかしながら日本市場ばかりを見ていると忘れがちですが海外市場は今年に入ってから変化が現れつつあり高値を更新している市場も出てきています。新たな将来性を模索する動きが始まっているのでしょう。
足元はFRBの動向や英国のEU離脱を問う選挙などが控えていますので暫く様子見で良いかと思いますが、今年の円高局面を注視して海外投資へのタイミングを探りたいと考えています。
さて、日本の株式市場は何故に相変わらず博打場のままなのか?まだ市場が未成熟だった1980年代末のバブルに至る頃までなら博打的な市場であったのも頷けますが、あの壮大なバブルが終わって既に20年以上が経ちます。
90年代後半からは大手金融の再編も続き、為替や株式委託手数料等の自由化や金融商品取引法も改正されました。それらの過程を経た規模の大きな先進国市 場ですから本来ならとっくに成熟し、安心して投資参加できる市場になっていても良さそうなものですが中々そうはなりません。何故なのか?
ここ数回のコラムにて国内株式市場のリターンがリスクに見合わない故に市場参加者が増えず、結果として多少の投機的資金でもボラティリティーが増幅して しまうと言った観点から書きました。また様々なデリバティブ投資の手法も増え、投機的資金自体も増えているため市場を動かす力が増してきていることもあり ます。
もう一つの大きな理由として、市場の主な担い手である運用会社自身がプロになり切れていない、つまり真剣にパフォーマンスを競い合うことをしない日本の機関投資家固有の事情もあると考えています。
スチュアードシップ・コードも徐々に認知度を上げていますが、国内の運用会社は大半が依然として大手金融の傘下にあります。つまり財界仲間に遠慮してし まう立場にあり、海外ファンドに見られるように独立したアクティビスト的な行動を執り辛いこともあって株主権を強く行使することもありませんでした。
また運用会社の主なファンドマネジャーは親会社からの天下り(と言うべきか?)が多いですし、営業上の理由からインデックスに勝つことを主目的とし、幅 広い分散投資をする運用形態故に個別銘柄ではせいぜい数%しか保有していないなどの理由をもって「大して影響力が無い」として積極的な議決権行使をしてき ませんでした。
とは言え投資家の代表格であり、個人から手数料を取って運用しているプロが投資先や親金融に遠慮しているようでは困ります。この横並びの運用姿勢を是正 し、投資家本位の運用をせざるを得ない仕組みにしたり、日本市場なりのアクティビストが育つ環境整備をすることも重要です。
何時までも親会社(大手金融=販売会社)の顔色を窺いながらの運用では良いパフォーマンスなど期待出来ません。
知り合いのファンドマネジャー諸氏も障害となっている(残念な)ヒエラルキーの実態を教えてくれます。制約だらけでプロらしい投資行動が出来ない、人事 面の生殺与奪権を握った親金融の言いなりにならざるを得ない、天下り経営陣が責任回避の行動を執るため横並びの運用になってしまう実態。
公的資金でも天下りの弊害により権限を持つ上層部は素人ばかりの(事なかれ主義、横並び)組織であるため効率的な運用が出来ない・・・などなど。
数え上げればキリがありません。
関連法令や運営方法を「運用会社の独立性を監視する形態」にするのも一方法です。それと同時に金商業者の悪質な法令違反行為に対しては罰則を強化すべきです。
役所の責任回避のために形式的な規制ばかり増やしていては善良な業者を圧迫するだけで実効性は上がらず、その一方で管轄業界(天下り先)を守る仕組みが 逆に作用し、悪質な違反者に対しても業務改善命令などという手緩い行政指導(大半は形式的な書面提出など)程度しか出来ません。
これでは悪質業者はやりたい放題で、金融被害は一向に減りません。財務省に限らず経産省や農水省の管轄なども惨憺たる状況です。
幾らでも改善方法があるのに縦割り利権に固執している限り被害が減らず、プロに成り切れない(専門家を名乗る)素人集団が投資家の資産を毀損し続けます。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)