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先日は、国内製造業は同業他社との激しい技術競争とコスト競争の中で技術(製品)優位性を発揮することが難しくなっていると書きましたが、日本企業は自らの変革が遅いだけでなく、過重な規制にも影響を受け産業の新陳代謝が進みません。
M&Aなどを通して規模を拡大し世界に打って出たいところですが、国内の規制に縛られ出遅れています。それ故に、成長の無い国内市場でパイの奪い合いをしなければならない企業(業種)に投資していてはリターンを得られません。
この辺りの見極めも難しいです。
折しも中国発・・・と言いたくなる世界的な株安。
米国市場の好材料は出尽くし感がありますし、中国の悪材料は(開示の悪い国故に)これからと言えます。先々週に書きましたように、今回の下落は以前とは異質の下げと感じます。とは言え、中国政府もこのまま何もせずとは考えられず、日本株にしてもピークを迎えたと言えるほどの陶酔感が無いところが悩ましいです(^^;)
さて、そんな中で、まずスルガ銀行ですが、オーナー一族は早々に株を手放し経営から離れる意向を示しました。「決断が早いなぁ~」と感じました。
オーナー親族企業への不祥事の責任追及をしないとの約束で?新経営陣にバトンタッチした(つもり)のかもと勘ぐっています。相当のパワハラで組織を牛耳っていたのに随分あっさりと手を引いたのですから。
誰が引き継ぐかで普通はオーナー一族で内紛になりそうなものですが、実は一族総出で会社を食い物にしていたため、内紛などしている場合では無く、サッサと手を引く決断をするほど酷い状態だったかと考えられる辺りが気になります。
とすると新経営陣も十分な責任追及を出来ぬまま、つまり組織風土を大きく変えることが出来ないままに身売りするのではないかと考えている次第です。
違法な貸付けが多いとは言え大きく不良資産が積み上がるとは思えず、また資金繰りに詰まることも無さそうですから、倒産とか自主廃業と言ったストーリーにはならないと考えています。精査を待たねばなりませんが、ザックリと千数百億円ぐらい?を引当てて、身綺麗にしたうえで何処かに買収される可能性も高そうです。
早速ファンドの騎手であるブラックロック・グループが5%超の大量保有報告書を出してきました。時価総額で1,500億円前後(株価で600円台半ば)が取得コストでは無いかと考えています。
さて、同行の今後について当局がどう対応するのか?・・・も楽しみです(^^)
次にZOZOですが、通販をオンラインにしただけで、言わば楽天の衣料品専門店的ビジネスで時価総額1兆円と言うのも気になります。
進んだIT技術によりスマホ対応に注力するなど、使い易さを武器に若年層に支持され他社の一歩先を行く工夫はありますが・・・。
楽天もピーク時には3兆円ほどの時価総額がありましたが、今は1兆円を超えた辺りを上下しています。営業利益も伸びていますがPERは10倍程度で落ち着いてきました。
アマゾンなど有力IT企業が多数進出してきている中で、楽天とて通販事業中心のままでは伸びは期待できませんし、国内市場には限界があります。それ故に金融事業など多角化を図っています。
そんな中で、衣料品ネット専門店の時価総額がそれらと肩を並べていると言うのも現実的とは思えません。今期会社予想も過大に見えますし、いつまでも30%以上の営業利益を維持するのも難しいと感じますから、今夏には何故に時価総額で1.5兆円までも買われたのか不思議でした。まあ3~4、000億円もあれば十分かと。
オッサン世代には馴染まないものの若年層の評価は高そうですから、一概に割高と言い辛いところもありますが・・・(苦笑)
個人的には、どちらかと言えば、時価総額4,300億円のメルカリの方に興味があります。競争相手は増えているものの、ネット上のフリマ経済圏はまだ新しい市場と思います故。
また、ファーストリテイリングの時価総額が6兆円と言うのも凄いですが、こちらは衣料品製造販売の代表企業ですし、今後の店舗展開にも期待できます。また日銀の保有率も高いなど、指数に大きく影響を与える銘柄故にホールドされる株数も多いため、時価総額が上がり易い側面を持っています。
余談ですが、今年もオリックスの株主優待に満足しています。既に時価総額2兆円越えの銘柄で大きな値上がり期待は薄れていますが、業績も悪くないし、配当利回りも高いし、株主優待も良いですから、安くなったときに少し買っておくと言うのも。
数年前に株主優待制度を作ってから個人株主が大幅増になったようです。
思いついた事柄をつらつらと書いてみました。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)