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孫子と三賢人のビジネス その11
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孫子と三賢人のビジネス その11

2019-08-02 09:47



    産業新潮 
    http://sangyoshincho.world.coocan.jp/
    8月号連載記事


    ■その11 形が無ければ壊れない。アメーバ型

    ●人は城、人は石垣、人は堀・・・


     「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」は、武田信玄のあ
    まりにも有名な言葉です。そして、生死をかけた軍隊のリーダーとして、最高
    レベルの「マネジメント」を信玄が行っていたこともこの言葉からうかがえま
    す。

     日本通(水墨画のコレクションはかなりのもの)のドラッカーが、この言葉
    を知っていたかどうかは定かではありませんが、まさにドラッカーの主張する
    (知識社会における)「マネジメント」の本質を見事に言い表しています。


    ●大阪城はだれが建てたか?

     私が小学生の頃に学校ではやったクイズに次のようなものがあります。

    「おい、大原!大阪城はだれが建てたか知ってるか?」
    「そんなの簡単だよ。豊臣秀吉!」
    「ブー。残念でした」
    「???」
    「正解は『大工』さん!」
    「・・・」

     それから何十年も経った今でも覚えているくらいですから、その時感じた衝
    撃はそれこそ天地がひっくり返るほどのものでした。確かに豊臣秀吉が石を積
    んだり、壁を塗ったりしたことなどただの一度も無いでしょう。大阪城が現場
    の労働者の血と汗で建てられたことに間違いはありません。
     もっと言えば、その労働者たちや巨大な石を提供したのは、実際には秀吉の
    威光にひれ伏した諸大名たちです。

     振り返ってみれば、私が最初に「マネジメント」という概念に接したのはま
    さに、小学生時代だったのです・・


    ●形が無い大阪城

     大阪城は「冬の陣」(1614年)を経て「夏の陣」(1615年)におい
    て、豊臣家の滅亡ともに消失しました。つまり、秀吉の指令で労働者(大工)
    達が建てた大阪城は、その時にこの世の中から消え去ったわけです。

     その後、1620年に徳川秀忠が大坂城の再築に着手します。そして、16
    65年に落雷により大坂城の天守が焼失。その後266年間にわたって、大坂
    城は天守を失ったままとなります。3代目天守閣が完成したのは1931年で
    した。1997年には3代目天守閣が登録有形文化財に登録されます。

     本当に形を持たない能や狂言のような無形文化財というものもありますが、
    大阪城(天守閣)も実は「無形=形が無い」と言ってもよいのではないでしょ
    うか?
     何しろ、インバウンド客が殺到する現在の大阪城(天守閣)は、コンクリー
    ト(木造とのハイブリッド)のコピーにしかすぎないわけですから・・・。

     つまり、現在の我々にとって重要なのは城の(戦争における)防御機能や貴
    人たちの住まいとしての快適さなどでは無いのです。あくまで、壮大な歴史の
    舞台となったイメージ上の大阪城であって、それは実は形が無いものなのです。

    (続く・・・)


    続きは「産業新潮」
    http://sangyoshincho.world.coocan.jp/
    8月号をご参照ください。


    (大原 浩)


    ★2018年4月に大蔵省(財務省)OBの有地浩氏と「人間経済科学研究所」(JKK)を設立しました。HPは<https://j-kk.org/>です。
    ★夕刊フジにて「バフェットの次を行く投資術」が連載されています。
    (毎週木曜日連載)


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    ★バフェット流で読み解くGINZAX30社(2018年度版、上巻、下巻)
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    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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