活況相場が続くマザーズ市場は年初来高値を示現し東証1部市場との格差が拡大。
4月中旬のコラムから、今回で3度目になりますが、マザーズ市場のことを語らなければならない様です。
マザーズ銘柄の鬼門であった決算発表を無事に通過しました。
他の東証1部、2部市場、ジャスダック市場を置き去りにして年初来高値を示現しました。木曜日には昨年11月29日の戻り高値をも奪回して、力強い動きを演出しています。
米国市場の動きを見習う東京市場にあって、マザーズ市場だけは、今までとは違い独自の動きを示しています。米国市場が下落し、東証1部市場が売られてもこの市場だけは、別な生き物のように真逆な動きを演じていて、それも強い動きを示しています。
5月に入ってからのマザーズ市場の動きは4月6日から上昇が始まり、5月21日までの間で下げた日は5日のみ、下げ幅も83.34ポイントです。上げ幅はと言えば334.07ポイントでその上昇率は世界のどこの指数よりも大きく戻っています。
そのような戻り相場を演じているマザーズ市場ではあるが、まったく過熱感を感じません。
普通であれば、連日出来高も伴い上昇している訳で過熱感があっても不思議でないが、市場内の物色範囲がある程度限定されており、循環物色が上手く功を奏している様です。
前のコラムでも語ったことですが、はじめに「テレワーク関連の情報通信銘柄」、そして「IPO銘柄」を物色し、その後、新型コロナウイルスに絡み「バイオ関連」を物色されていました。この流れが循環し無理ない動きを演じています。
IPO銘柄でも直近上場銘柄を1番目、そして、直近銘柄よりも先に上場していた銘柄を2番目に物色し、また、それよりも先に上場していた銘柄を3番目という順番です。バイオ銘柄も「アンジェス」の次に価格水準の高い銘柄順を物色しているようです。
指数は上昇しますが、その市場内の動きは全面高ではなく、きちんと仕切られた銘柄を順々に物色し過熱感を感じさせない相場を演出しています。
また、他の市場とは違いマザーズ市場の参加者は機関投資家と言われる投資信託や金融機関が買い越しになっていて、一方で外国人投資家達は売り越しにはなっているが金額ベースでは大きい金額にはなっていません。個人投資家は毎週売り・買い越しが交互になっていて均衡がとれた感じで売買されています。
今後もマザーズ市場はトレンド・需給関係から見ても継続してウォッチしたい市場であると思います。
マザーズ市場が天井圏に入るとすれば、出遅れ銘柄がなくなり、超低位銘柄物色が始まる時です。また、相場の中心銘柄が下落する時です。今回であれば「アンジェス」が下落する時になるでしょう。
(大魔神)
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