今週(8月2~6日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で536円45銭上昇し(率にして2.0%の上昇)、2万7820円04銭で取引を終えました。3週ぶりの上昇です。
新型コロナの感染拡大はとどまるところを知らず、週後半の4~6日は東京都の1日あたりの感染者が3日連続で4000人を超えました。しかし、国内株式相場は国内主要企業の好調な第1四半期(1Q)決算を背景に、日経平均株価で2万7000円台前半では、広範囲な押し目買いが入ってくるようです。
日経500種平均株価の採用銘柄で、週間の上昇率が高かった銘柄を挙げますと、
1)郵船(9101)32.1%
2)商船三井(9104)22.0%
3)ワコム(6727)19.3%
4)フジクラ(5803)
5)ZHD(4689)13.2%
6)ミスミG(9962)13.2%
7)スクエニHD(9684)13.1%
8)ニコン(7731)12.8%
9)日本製鉄(5401)11.8%
10)エアウォータ(4088)11.0%
となりました。海運株の強さが際立っていますね。
前述のように、1Q決算は製造業中心に好調ですが、リスク要因として挙げられるのが、
(1)東南アジアなどでの新型コロナの感染拡大、それに伴う自動車などの生産、サプライチェーンなどへの影響
(2)コンテナ不足など物流面のボトルネック
(3)半導体の供給不足
などです。
このうち、(2)の物流面のボトルネックが海運各社の収益拡大に大きく寄与する形になっています。
投資家が夏休みに入る8月は例年、株価のパフォーマンスが良くない月になります。市場エネルギーが細るなか、2月高値の信用期日の到来などが需給の重石になる展開が当面続くと思われますが、中長期的な観点で投資対象を絞り込みたいと考えます。
(水島寒月)
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