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10月17日の日経新聞トップに、“衆院選、勝利に「地盤・看板・カバン」の壁”という記事がありました。これだけ分かり易く選挙での世襲有利を取り上げた新聞記事は初めてじゃないかと思います。
加えるならば、「地盤=後援会」「看板=自身や親などの知名度」は分かり易いですが、最も影響力があるのは「カバン=金」です。ここでは(キリが無いので)詳細は省きますが、ザル法である政治資金規正法と政治資金収支報告の杜撰さにより、政治資金による節税や脱税まがいの資金管理方法なども詳報して欲しかったところです。
政治団体を利用すれば相続税まで節税できてしまうカラクリ故に何代にも渡って世襲を続ける強烈なインセンティブになっています。そうなると政治家になる目的が「国家の政治」から「個人資産の維持」「親族財産の維持」へと目的が替わり、世襲が続けば続くほど本当の政治をせず、政治家に留まる活動ばかりになります。
少子高齢化、経済の停滞、縦割りの弊害などなど・・・、日本の持つ問題の全ての根源がここにあります。組織トップ(政治)の世襲が続く組織(国)が没落するのは歴史を振り返れば明らかです。
誰もが「木を見て森を見ず」になっているようで気になります。国民生活の安定や繁栄、国防も、全てが経済力に依存しています。もちろん財政の維持ばかりに傾くのは避けるべきですが、その最も大事な経済力を高める政策も無いままに、バラマキ策ばかりで選挙を乗り越えようとする政治家の姿勢が最も危険と感じます。
出来ることは、まず経済力を高めると言う総論を基本とし、少子化対策や貧困対策などの各論を着実に一歩ずつ解決していくことです。「バラマキ在りき」の政治こそ忌避しなければなりません。
現在、最大世襲党である自民党(与党)がバラマキで政権を維持しているのですから、野党がそれ以上のバラマキ策で票を得ようとするのは止むを得ないとも言えますが、国民の過半数がバラマキを求めているのでしょうか?
1年ほど前に首相経験があるアホ~な議員が「民度が高い」と仰っていましたが、選挙はその民度を試す最重要な機会です。
さて、どの党に、そして誰に投票すべきか…国民は悩んでいます(苦笑)。
国内金融市場は他国の金融政策とは別次元を動いているように見えます。
上げられない金利、日銀が株価を維持する特殊な市場、予算配分に変化の無い財投、昭和から連綿と続くバラマキ策などなど・・・。
ニッチ政党を除き、各党の選挙公約も基本部分では違いが見えず、デジタル化や少子化対策を柱とする成長戦略(=既得権の打破)はオマケ程度にしか綴られていません。
衆院選前は過去7回とも株価は上げているそうですが、そんなアノマリーに頼る市場では「貯蓄から投資へ」は依然として掛け声倒れになると感じます。今期は全体では多少の増益になるのでしょうが、なかなか株価上昇に繋がりません。
増益になるなら、それを活かせる市場にしなくてはいけませんし、事業会社が利益を上げられるように自由度を提供する規制緩和、構造改革も進めねばなりません。
ハイテク株(IT銘柄)が伸び悩んでいるという事は、今政権ではデジタル化が進まない(構造改革が進まない)と市場が判断しているからなのでしょう。前政権時に期待されて買われましたが今年に入ってからは話題にならないですね。
NY市場は上がっても、今年に入ってからの日本株は一進一退です。
日経平均で29,000円前後は確かに居心地の良い水準とは思いますが、今は休むも相場かなと。
一回ぽっきり、万遍無く10万円を配ってどうするんだ?と思います。
役所の職員には「困っている人が来たら全力で対処しろ!」、診療所には「具合の悪い人が来たら、損得よりもまずは助けろ!」という事から始めねばなりません。そしてそれら努力した人々が報われる態勢(法律)を作るのが政
治家の仕事です。
今回も取りとめのないメルマガで済みません。
(街のコンサルタント)
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