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株式市場には運用のプロである機関投資家だけではなく、多くの個人投資家が参加し、日々の相場変動を楽しんでおられます。
自己責任の下で個別銘柄を売り買いしながら運用成果を高めておられる多くの個人投資家の中には今回取り上げるような熱心な個人投資家もお見えです。
KY氏は元大手機関投資家にお勤めされた経験のあるベテラン投資家。
KYだからと言って空気が読めない投資家だという冗談はともかく、いつもの口癖は「企業と添い寝する」というフレーズ。普通の個人投資家はなかなか株価の上がらない銘柄を嫌気して投げて、短期株高をしそうな銘柄にシフトして少しでも成果を上げようとしますが、KY氏は一旦決めた銘柄をとことん保有し続け、下げればまた買い増しするという行動に出ています。
但し、大量に保有する銘柄はキャッシュリッチな銘柄に絞っているようです。
つまりアンダーバリューの銘柄を中長期で保有するスタンスです。
ここまで株価が下落するともう売りは出ないだろうという水準となっても不人気で流動性に乏しい銘柄にはとことん売りが出るものです。そうしたバリュー価値のある銘柄をポートフォリオのコアに据えての運用です。
企業と添い寝は良いけど寝たまま起きようとしない銘柄を前に頭を抱えておられるのではと時々思うことがありますが、しっかりポートフォリオを構築して他の銘柄で成果を上げながら添い寝銘柄にもケアしていくというスタンスのようです。
高値で投資した銘柄の対処方法には安くなった水準でのナンピン買いが考えられますが、一方では思い切って投げるという行動も時には有効かと思われます。つまりなかなか起きない銘柄をあきらめて新たな元気銘柄で運用するということになりますが、時流の乗るかと思って乗り換えた結果がうまくいかず、墓穴を掘ることもあり得ます。
現在の市場は限られた上がる株と多くの下がる株に二極化しています。
KY氏も本当はその不人気銘柄を買い続けたくはないのかも知れませんが、乗りかかった船でとことんいこうと腹に決めて取り組んでおられます。何しろ浮動株の多くを押さえてしまったという自負心からの運用なので腹が座っています。
その証拠にその銘柄が予定している株主総会に乗り込むという話になりました。IR担当役員との面談は過去したことがありますが、今回は若い社長との面談が実現するということになります。今週開催予定の株主総会には筆者も同行することになりましたが、果たして大株主となられたKY氏の存在を企業側は、どこまで意識してくれるのか?
形式的に開催される株主総会ではありますが、今回はかなり力が入っております。以前もこうしたメッセージを本コラムでお伝えしていますので、うすうす感じておられるかも知れませんが、具体的な社名は改めてお知らせ予定。
来月中旬に発売予定の会社四季報の中でその銘柄の10番目までの上位大株主にKY氏は登場する予定です。
そろそろ目を覚ましてくれないかと多くの個人投資家の皆さんもKY氏と同様、お手持ちの銘柄の体たらくからの脱却にあきらめと秘かな期待を寄せておられるのかも知れません。理不尽に下げた株は必ず戻る時がやってくる。そう信じてこれからの相場に臨みたいと思います。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)