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ロシアによるウクライナ侵攻が始まって間も無く5か月になりますが、今後の日本の課題には経済安保とともに食糧安保が大きく関わってくるはずです。
もちろんこれは世界的な問題でもあります。
食糧が重要とは言え、日本市場にはこれと言った食料関連銘柄がありません。
加工会社ばかりで、あえて言えば伊藤忠や丸紅などの商社でしょうか。
既得権維持が至上命題の農水省やJA上層部は備えをしているのか。米価高値維持だけが仕事のJAシロアリは恐らく何もしておらず、属ゴキブリと結託して危機を利権に変えられないかと研究しているところかも知れません。
2020年7月頃のメルマガにて、景気回復による資源高によって経常収支の悪化が見えてくれば、いつまでもリスクオフの円高などと言える状況ではなくなるとの思いで円安への懸念を書きました。当時はまだ円高懸念を伝えるエコノミストも多かったと記憶しています。
余談ですが、2011年前後には1ドル50円の円高となり日本経済が崩壊する!と言う意見を述べたり著書を紹介する広告が多数ありました。アホか?と思いましたが、それから間も無くアベノミクスが始まり円安へと向かいました。
最近は「円安で日本の財政・経済が崩壊する」という主張が増えています。
当時の(自称)エコノミストの中には売名行為で言いたい放題の無責任な方が多数おられましたが、今でも同様に変化の大きい時期には悪乗りする輩が増えますから注意が必要です。
今年に入ってからの米国との金利差は勿論のこと、輸入物価(主に資源高)の上昇により貿易収支が急速に悪化していることから円安への動きが続いています。
ウクライナ侵攻による混乱の動向次第ですが、無茶な資源高が落ち着き、日本の貿易収支赤字が減ってくれば円安も徐々に是正されるのでしょうが、こればかりは先行きが読めません。
ウクライナ侵攻直後の資源の急騰を演出した一翼は投機資金(ファンド)です。ここ5~6年は投機的なファンドがやたらと巨額になり、何かイベントがある度に対象資産が物凄い勢いで買われたり売られたりするようになりました。
円安も同様で、実需ベースではこれほど急な動きはしませんから、円安についても相当の投機資金が動いていると考えられるため、いずれ資金が退いていけば修正への動きが出てくるものと考えています。
トランプ前大統領による貿易摩擦の拡大と混乱、そして2020年からのコロナ禍などを理由とした市場への巨額な資金供給によってファンド(仮需)が実需を大きく上回り、実体経済を痛める構図が続いています。
但し、QTが進むことで(どのような動きとなるのか注意を怠れませんが)少なくとも先進国でダブついていた資金は徐々に回収されていくことになります。
余剰資金が減少すれば、例えば米国株式市場は2020年夏頃の水準まで調整すると見ていましたが、投機資金主導のためか?調整は早いです。NYダウは年初の約37,000ドルから30,000ドルへと半年間で約19%も下落し、目先の調整は済んだようにも見えます。
7月からはショートカバー(買戻し)に見える上がり方をしていますが、期待するほどには戻らず、これから暫く(半年か数年か?)は一定レンジでの上下動が続くものと予想しています。景気後退が強く意識され、米国市場が一定以上の値下がりとなれば国内市場も連れ安となる懸念が残ります。
今後についてはQTの進捗と共に市場金利や景気動向次第でしょうから、当面は用心が必要と思います。
1999年末のITバブル後も、2007年のサブプライムバブル(とリーマンショック)後も、金融市場は少なくとも数年間は徐々に変動の乏しい時期に入りました。その間の余剰資金の退潮により(今はまだ顕在化していない)資産の毀損が進むことにも気に留めておかねばなりません。
無理をせず、リスクコントロールに気を付けたいところです。
ところで、新型コロナ第7波の実態が良く見えません。確かに感染者数は急増しているようですが、医療現場の逼迫度としてニュースでは病床使用率しか公表されません。
我々が知りたいのは、実際にはどの程度大変なのか?医療行政・対応に進展はあったのか?という点です。
国内全体の高度急性期病床数/うち稼働病床数/うちコロナ対応病床数/使用率の4点が示されると随分とイメージ出来ますが、恐らくは、医療費の無駄の象徴である未稼働病床とコロナ対応病床の数を公表したくないのが本音かなと感じています。
全国で(金儲けのために導入した)高度急性期病床が余っており療養型病床に使い回されていることや、(金だけもらって使われない)幽霊病床なども依然として多いのかもしれません。これ、使われなかった分を返金させたり、罰則とかは無いのでしょうか?コロナ対応を謳って金をもらったのに何もせずに濡れ手に粟でしょうか。
この手の情報が見つかりません。お詳しい方に教えて頂きたいです。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)