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このところは全体相場が堅調に推移しており、投資家各位の買い意欲の高まりが感じられます。
ここでの皆様の投資スタンスはいかがでしょうか。
株価を見ていると上げ下げがあって短期的にはなかなか難しいように感じられますが、一定の期間を眺めると買いタイミングを売りタイミングを理解することができます。
例えばこのところ筆者がメルマガにて取り上げてきたアクセル(6730)はパチンコパチスロ機器向けのグラフィックLSIファブレスメーカーですが、株価は実に興味深い変動を続けています。
日本製鉄OBが立ち上げた研究開発型の半導体メーカーとして2002年12月に上場を果たしており、IPO時は高収益性への評価もあり株価は現在では想像もつかない高株価(四季報では2004年に139万円とあるが、その後3回の株式分割で400分の1、つまり現在の換算株価で3475円となる)であった。
2009年に4000円以上の株価があるため、上場後の高値がいくらなのかは定かではない。その後の同社株は2018年の安値404円まで延々と下落してきた。この間やはりパチンコパチスロ業界の苦境が伝えられたこともあるが、そこに依存し過ぎてきたことが株価に反映されたと言える。
しかしながら同社はAIやブロックチェーン技術が社内の人的なスタッフに蓄積されており、いつまでもパチンコパチスロ業界には頼らず、そこで生み出されたキャッシュフローを研究開発につぎ込み新たな飛躍を積極的に目指そうとしている。
その結果、IPO後の16年間、2018年まで下落し続けてきた株価のトレンドが変わり始めた。
トレンドでいくと日足ベース、週足ベース、月足ベースと3つのトレンドを見ておく必要があるが、確かに上げ下げはあるものの月足ベースでの上昇傾向は2018年の安値から継続していると言える。本年1月に同社株は1249円という戻り高値をつけたがこれは前期の業績が意外にも堅調で上方修正されたことが大きな要因だった。
ただ今期の業績については増収ながら減益が見込まれ先般これを背景に762円と言う安値までついてしまった。
同社は配当性向(50%)主義で前期の40円配当実施に続き今期も減益で本来なら減配となるところが上場20周年配当を実施するとしたため40円配当が据え置かれた。にも拘わらず、株価は800円割れまで売られ配当利回りは5.2%の水準となった。月足ベースのチャートでは2018年安値から一定のリズムでおよそ4回の上げ下げを繰り返してきたが、前回は750円前後の安値水準から反転上昇を見せたが、今回は800円割れからようやく反転の動きを見せ先週は880円まで戻ってきた。
この後の展開は読者の皆様に見てもらいたいが、株価の変動はそのパターンを見抜くと面白いという事例になる。
その同社が思い描く新規事業が現実になるよう役員や従業員向けのインセンティブ制度が具体化し始めたが、ここから上場時にあったダイナミックな展開や市場評価の高まりが見られるのか皆様とじっくり見守っていきたい。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)