企業活動への評価が株価に反映されながら全体相場が成り立っていることを踏まえて本コラムではシリーズで企業が頑張っている状況をお伝えしながらそれに対してエールを送っていきたいと思います。
まず第1回目は本メルマガでもおなじみのアドソル日進(3837・時価総額135億円・今期予想営業利益11.2億円)をお伝えします。
同社は自らをDXのアドソル日進と称しビジネス展開を続けています。
今後はこれに宇宙もテーマにする計画で高度な社会インフラの制御システムをコアにした開発企業という立ち位置を発展させようと頑張っています。
残念ながら株価は2021年1月の高値3450円から2022年12月の安値1290円まで低迷してきましたが、この株価の変動ほど業績が大きく落ち込んだ訳ではなく、一時停滞したガス企業向けなどのエネルギー関係を中心に受注も回復し底堅い展開が見られるようになってきましたので、改めて見直されるものと大いに期待したいと思います。
同社の2023年3月期3Q決算は前年同期比2.8%の増収、同7.3%の営業増益、同6.9%の経常増益でした。(売上高94.63億円、営業利益9.33億円、経常利益9.52億円)
通期については期初計画(売上高128億円+4.5%、営業利益11.2億円+2.9%、経常利益11.53億円+2.0%)を変えていませんが、3Qまでの推移からは、少なくとも達成する確率は高いといえます。
同社の過去の業績は期初計画に発表した計画を3Qまでの進捗を見ながら最終的には上方修正していくことで投資家の信頼を得てきました。前期はこのパターンが崩れてしまい投資家の期待を裏切る格好とはなりましたが、今期は既にこれをリカバリーすることが予想されます。
2018年3月期からの営業利益の推移は
2018.3期8.32億円⇒2019.3期10.12億円
⇒2020.3期12.13億円⇒2021.3期12.85億円
⇒2022.3期10.88億円で今期は11.2億円いう見通し。
先行投資を着実に実施しながらの成長を辿ってきたのが同社の過去の業績で決して派手な業績推移ではありませんが、大企業向けのシステム開発企業として、レベルの高い同社が優秀な人財を有しながら成長する姿を投資家は今後も楽しめるものと期待されます。今年の5月には新中期計画を発表予定しており、そこで打ち出される事業計画が楽しみです。
この業界にはベイカレント(6532・時価総額8600億円、予想営業利益260億円)のようなコンサル系IT企業が業績急拡大で株価の上昇が見られ、結果としてPERを高めた事例もありますが、同社も有名大学出身者を集めている点では類似しており、そうしたコンサル系のIT企業としての立ち位置ができれば評価は大きく変わる可能性があります。
中計で打ち出される内容がそうしたポジティブなものとなるかは不明ですが、かなり利益成長を意識したものとなるものと考えられます。同社の場合は配当を今期で13期連続増配とするなど利益還元には熱心です。年37円配当でこの増配基調は今後も継続が期待されます。先行投資をしながら利益も還元し毎期着実な利益成長を果たしていこうというのが同社です。今後の業績拡大、株価上昇に期待したいと思います。
頑張れアドソル日進!!
(炎)
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